公開日: 2021.04.27 暮らし

働きながらママになる人への応援制度。どんなものがある?

働きながら出産をする女性への母体保護や経済的なバックアップは、思いのほかたくさんあります。しかし、制度を受けられる条件や管轄する機関が異なるためわかりづらいことも。
 
そこで今回は、出産前後の女性が利用できる制度を改めて整理してみました。
 
波多間純子

執筆者:

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 
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http://bloomfp.com/
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波多間純子

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執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

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無理をしない働き方を

まず前提として、会社は妊婦となった社員の健康の配慮に必要な措置をとることが義務づけられています。そこで、妊娠に伴う体調の変化でこれまでと同じ働き方ができない場合は、無理をせず早めに会社に申し出ましょう。
 
具体的には、残業や休日出勤、深夜業の免除、負担の軽い業務へ転換してもらう等の請求が可能です。会社に迷惑がかかると遠慮してしまいがちですが、自分だけではなく子どもの命を守る意味でも検討してください。
 

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母性健康管理指導事項連絡カードを利用しよう

妊娠中の健康状態によっては、ラッシュ時の通勤を避ける、つわりで休むなどの対応が必要となることもあります。そんな時はスムーズに会社に健康状態を伝えるため「母性健康管理指導事項連絡カード」を利用しましょう。
 
このカードは医師に母体の症状を記載してもらい会社に申請するもので、厚生労働省のホームページからダウンロード(※1)できます。会社も状況が理解できますし、妊婦本人も気後れせずに申し出られます。
 

妊娠・出産が理由の解雇は禁止

従業員の妊娠・出産を機に、会社が不利益な扱いをすることは禁止されています。
 
例えば、産前・産後休業や育児休業を取ったことを理由にした解雇・退職強要・降格・減給などはできません。覚えておきましょう。
 

産前・産後休業、育児休業は正社員じゃなくても取得できる

出産と育児中に会社を休む場合に、収入が確保できる所得保障制度があります。「産前・産後休業」と「育児休業」の2つです。
 
まず、産前・産後休業は出産予定日6週間前から出産後8週間で、正社員だけではなく派遣社員、契約社員、パート・アルバイト等を含め、すべての女性が取得できます。休業中は休業前の給料の2/3相当(日額で計算)が健康保険から受け取れます。
 
ちなみに、出産時には赤ちゃん1児につき原則42万円が出産育児一時金として支給されるので、出産費用面でも安心です。
 
引き続き家庭で子どもを育てる場合は、育児休業が取得できます。こちらも一定の要件を満たす方(※2)であれば正社員以外も利用できますし、夫も取得できます。
 
(※2) 【育児休業を取ることができる人の要件】
 
休業取得を申し出た時点で、次の(1)~(3)のいずれにも該当する社員(雇用者)。

(1)同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること(派遣社員の場合は派遣元に1年以上雇用されていること)
(2)子の1歳以上の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれること
(3)子の2歳の誕生日の前々日までに労働契約が終了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと

給付額は、産前・産後休業給付と同じ給料の3分の2です(育児休業開始から6ヶ月経過後は休業前の給料の半額になります)。残業代や通勤費も含めた給料の平均が月23万円の方なら、1歳までの休業給付の合計は約190万円。このように一定の収入がカバーできるのは心強いですね。
 

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育児休業は最長で子どもが2歳になるまで

育児休業期間は原則子どもが1歳になるまでですが、両親ともに育児休業を取得する場合は1歳2ヶ月まで延長できます(パパママ育休プラス)。
 
また、子どもが保育所に入れないなど一定の要件を満たす場合は、1歳6ヶ月になるまで再延長が可能です。
 
さらに、1歳6ヶ月以後も保育園に入れない等の場合、会社に申し出ることにより、子どもが2歳になるまで休業期間を再度延長できます。
 
なお、両方の休業中は社会保険料(厚生年金・健康保険)が免除されます。免除期間であってもこれまでどおり健康保険は使えますし、厚生年金の加入期間にも含まれるので、将来の公的年金額の減少も防げます。
 
また、雇用保険料と所得税は原則かかりません。ただし、住民税だけは前年度の所得に応じて支払う必要があります。
 


(注)産前産後・育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税ともにかかりませんが、住民税は1年半遅れの税金なので、前年度の税金がかかります。
 
〇産前・産後、育児休業給付金は、非課税のため所得税はかかりません(翌年度の住民税算定額にも含まれません)。
 
〇産前・産後、育児休業中の社会保険料は、労使ともに免除。会社からの給料が支給されなければ雇用保険も生じません。
 
基本的に産休・育休ともに休業の「開始月」から「終了前月」までが社会保険料免除の対象となります。免除を受けている期間も厚生年金保険の被保険者としての資格は継続し、将来、年金額を計算する際には保険料を納めた期間として扱われます。
 
出産・育児を支えるこのような制度は、収入の確保だけでなく、仕事が続けられる安心感をもたらします。母親や父親の精神的なゆとりは、子どもへもよい影響を与えるかもしれません。
 
制度を上手に利用して妊娠・育児ライフを楽しみましょう。(厚生労働省資料より筆者試算)
 
(※1)厚生労働省「母性健康管理指導事項連絡カード」
 
執筆者:波多間純子
株式会社bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント