更新日: 2021.07.08 その他暮らし

新型コロナウイルスで車の利用者増。でもマイカーとカーシェアリングどっちがお得なの?

執筆者 : 下中英恵

新型コロナウイルスで車の利用者増。でもマイカーとカーシェアリングどっちがお得なの?
新型コロナウイルスの影響で、マイカー通勤をしたり、自家用車で週末のお出掛けをする人が増えました。また、これから車の購入を考えている人もいるでしょう。
 
今回は、車の維持にかかる費用はどのくらいなのか、カーシェアリングを利用した場合と比べてどのくらい違うのかなど、車の購入時に考えておきたいお金のポイントを紹介します。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

車の購入費と維持費

新型コロナウイルスの感染予防のため、通勤時や週末に電車など公共交通機関の利用を避けて、車で出掛ける人が増えてきています。
 
最近の調査によると、新型コロナウイルスの流行の前と後では、移動手段として公共交通機関を利用する人が34.3%から26.9%に減少している一方で、車での移動が40.4%から45.2%と増えていることが分かりました(※1)。
 
今後、車の購入を考えている方の場合、購入費用はもちろん、毎月の維持費にどのくらいかかるのか、しっかりと把握しておく必要があります。
 

【車の購入費用】

車両代、納車費用、車庫証明、検査登録費用など

 

【車の維持費】

自動車税、自動車重量税、自賠責保険、自動車任意保険、ガソリン代、車検代、駐車場代など

 
車両代はもちろん、自動車税などの費用は購入する車種によって大きく異なります。軽自動車などのコンパクトカーは安く、大家族向けの大きな車は税金が高くなります。
 
通勤で車を使う場合はガソリン代が気になりますが、会社から通勤手当が支払われることがあります。通勤手当は一定の額まで非課税となり、片道の通勤距離によって非課税となる限度額が決められています。
 
例えば、片道の通勤距離が2キロメートル以上10キロメートル未満の場合、1ヶ月の限度額は4200円となります(※2)。また、維持費の中でも大きな割合を占める駐車場代は、住んでいる地域によって異なります。
 
東京や大阪などの都市部は、1ヶ月の駐車場代が5万円くらいになることも珍しくなく、それだけで年間60万円がかかることになります。
 

カーシェアリングとの比較

車に乗る頻度が少ない方や、都市部に住んでおり駐車場代が高いという方の場合、カーシェアリングを活用するという方法もあります。
 
週末のお出掛けや、買い物のときだけ車を使いたいという場合、車を購入するよりも安く済ませることができるでしょう。
 
例えば、ある会社のカーシェアリングサービスでは、車種にもよりますが利用料金は15分220円となっています。毎月5万円あれば、1ヶ月56時間くらい乗れる計算となり、平均すると毎日2時間弱ほど利用できます。
 
例えば、駐車場代が毎月5万円かかるような地域に住んでいる場合、毎日の平均利用時間が2時間を超えなければ、駐車場代よりカーシェアリングの利用料金の方が安くなることがあります。
 
なお、タイムズカーの場合は入会時に初期費用として1650円が必要となるほか、月額基本料金としてプランによっては最大月880円がかかります。
 

車を持つことのメリットとデメリット

毎日の生活の足として、車での移動が欠かせない地域に住んでいる場合は、カーシェアリングをするという選択肢は現実的ではありません。
 
一方で、都市部に住んでおり、車の購入に迷っている場合は、お金以外のポイントにおいても車を持つことのメリットとデメリットを考えてみましょう。
 

【自家用車のメリット】

・荷物が多い日や、子育て世代などでは移動が便利
・駐車場が自宅から近い場所にあるとカーシェアリングよりも便利
・車の所有欲を満たすことができる

 

【自家用車のデメリット】

・故障や傷の修理、洗車などの定期的なメンテナンスに費用と手間がかかる
・車の購入手続きや廃車手続きが面倒

 
いかがだったでしょうか。自家用車の購入は大きな買い物の1つです。
 
車両の購入にかかる費用や維持費、そしてお金以外のメリット・デメリットまで考えて、本当に車を持つ必要があるのか、家計にとって大きな負担にならないのか、しっかり検討する必要があります。
 
特に今後、車の購入を予定している方は今回ご紹介した内容を参考にしながら、生活スタイルやライフプランと合わせて、車を持つ生活について考えてみましょう。
 
出典
(※1)おトクにマイカー 定額カルモくん 【独自調査】定期調査:新型コロナの流行による移動手段の変化(4回目)公共交通機関の減少、自家用車・自転車による移動増加は継続
(※2)国税庁 No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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