更新日: 2023.01.30 その他暮らし

【年間約30万円の差!】「マンション・戸建て」はどちらを購入するべき? メリット・デメリットを比較

執筆者 : 新川優香

【年間約30万円の差!】「マンション・戸建て」はどちらを購入するべき? メリット・デメリットを比較
マイホーム購入を検討したとき、戸建てかマンションかで悩む方は多いのではないでしょうか。両者はどちらが「正解」というものはなく、自分や家族のライフプランと合わせて検討するのが1番です。しかし、金銭面を考えて選ぶなら、両者の資産価値や維持費の差を比較したくなります。
 
そこで本記事では、戸建てとマンションのメリット・デメリットとともに、資産価値や維持費の差を解説します。
新川優香

執筆者:新川優香(あらかわ ゆうか)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

マンションのメリット・デメリット

まずはマンション購入のメリットとデメリットを押さえておきましょう。
 

メリット

マンションは商業施設や駅などの近くに建設されることが多く、通勤や通学、買い物などに便利です。管理人がいるためエントランスや共用廊下の清掃を入居者がする煩わしさもありません。防犯面ではオートロックや監視カメラ、管理人の在駐によって不審者の侵入を防ぎやすく安全性も高いといえます。
 

デメリット

戸建てと違ってマンションの場合、上下左右が他の住戸と隣接しています。そのため騒音トラブルが発生しやすく、周囲への配慮は欠かせません。さらに、管理費や修繕積立金は住宅ローン返済後も支払わなくてはならないため、老後の家計に負担がかかります。また、リフォームを行うにしても管理規約が存在するため、内容によっては自由に工事できない可能性がある点にも注意が必要です。
 

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戸建てのメリット・デメリット

次に、戸建て購入のメリットとデメリットです。
 

メリット

戸建ては騒音をめぐる近隣トラブルが少なく、周囲の目やマンションの管理規約などを気にせず生活できます。ある程度の配慮は必要ですが、ペットを飼育したり楽器を演奏したりすることも可能です。マンションと違って管理費や修繕積立金、駐車場代などの出費も抑えることができます。
 

デメリット

戸建ては建てられる場所が限られるため、予算の都合によっては郊外やアクセスが不便な立地になりやすいです。そのため、車が必須になるケースが多くなります。またマンションに比べると周囲の目が少なく、窓が多いので防犯面で劣ります。防犯対策や家のメンテナンスにより、マンションに比べてコストが割高になるケースもあるので注意が必要です。
 

マンションと戸建ての資産価値を比較

マンションと戸建てでは、資産価値の減り方が異なります。マンションは1戸あたりの土地の割合が少ないため、資産価値は築年数の経過とともに緩やかに下がります。毎月の維持管理や長期スパンで行われる大規模工事によって、資産価値がどのくらい保てるかは異なりますが、中古市場では築30年超えでも売買されているのが一般的です。
 
一方、戸建ては家自体の資産価値はマンションよりも早く減りますが、土地の価値は変わらず残ります。木造住宅の法定耐用年数である築22年で家の価値がゼロになっても、地価に変化がなければ資産価値は一定です。そのため、家の価値がゼロになった数年後には、マンションと戸建ての資産価値は、同等あるいは戸建てが逆転するとされています。
 
売却の観点でいうと、築浅であればマンションが有利で、築年数が経つと戸建てが有利です。
 

マンションと戸建ての維持費の違い

住宅の主な維持費は、以下の項目で構成されています。

●税金(固定資産税と都市計画税)
●火災保険料
●管理費(マンションのみ)
●修繕積立金(マンションのみ)
●駐車場代(マンションのみ)

維持費は、戸建てよりもマンションの方が高いとされています。それは、戸建てではかからない「管理費」や「修繕積立金」が発生するためです。
 
東日本不動産流通機構の「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2021年度)」によると、平均月額管理費は1万2321円、修繕積立金は1万1164円でした。両方を合わせた1年間の合計額は、28万1820円です。駐車場が必要な場合は、さらに維持費の負担額が大きくなります。
 
戸建てでも数年に1度は修繕が必要であり、その費用は決して安くありません。外壁塗装やクロスの張り替えなど、1回の修繕に数十万から数百万円かかりますが、ライフプランに合わせて修繕時期や支出額はある程度コントロールが可能です。しかし、マンションの場合は毎月管理費や修繕積立金を支払うため、長く住むほど戸建てよりも費用がかさんでしまいます。
 
また、毎月1月1日時点で不動産を所有している方が納める「固定資産税」についても、同じ購入価格で比較すると、戸建てよりマンションのほうが高くなりがちです。固定資産税には土地に対する軽減措置である「住宅用地特例」があります。
 
マンションだと、土地を戸数で割ったものが持ち分となるため、戸建てよりも土地に対する固定資産税の軽減措置の恩恵が受けにくくなるわけです。
 

住宅の購入は優先順位を決めて検討を

戸建てもマンションも、購入後はランニングコストがかかり続けます。ただ、資産価値や維持費の面では、長く住むほど戸建てのほうが割安です。しかし、立地の良さや防犯面の安全性、自分でメンテナンスをする必要がないなど、マンションならではの魅力もあります。両者で購入を迷っている場合は譲れない条件を挙げて、優先順位をつけることから始めてみましょう。
 

出典

公益財団法人東日本不動産流通機構 首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2021年)
総務省 固定資産税
国土交通省 中古住宅流通、リフォーム市場の現状
 
執筆者:新川優香
2級ファイナンシャル・プランニング技能士