更新日: 2023.03.22 子育て

【ランドセル】ラン活の相場は「6万5000円以上」!? 高くて買えない場合に利用できる制度とは?

執筆者 : 渡辺あい

【ランドセル】ラン活の相場は「6万5000円以上」!? 高くて買えない場合に利用できる制度とは?
春になると翌年度入学の子どもたちと親が「ラン活」を始めます。「ラン活」とはランドセル活動の略で、ランドセルを購入するために情報を集めたり、お店でいろいろ品定めしたりすることです。デパートでも色とりどりのランドセルがならび、小さな体で大きなランドセルを背負っている姿はとてもほほえましいですね。
 
そんな成長の象徴のランドセルですが、年々購入額が高くなっているのをご存じですか? 6年間使うものだから高価でも良質なものを買ってあげたいという親心の反面、小学校入学にあたって学習用品の購入費がかさみ、ランドセルの方まで予算が回らないという家庭も少なくないでしょう。
 
この記事では、最近のラン活事情と経済的な理由でランドセル購入に困っている家庭が利用できる「就学援助制度」についても紹介します。
渡辺あい

執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)

ファイナンシャルプランナー2級

「ラン活」はいつから?

ラン活はいつから始めるのがいいのでしょうか。一般財団法人日本鞄協会 ランドセル工業会によると、ランドセル検討開始時期として最もピークをむかえるのが4月で、6月以降は徐々に下降するという調査結果が出ています。また、購入時期としては5月から8月にかけて最も多く、全体の約3分の2が8月末までに購入を終えていることになります。
 

ランドセルの平均購入額

ランドセルの購入費も年々増加傾向にあります。同じく一般財団法人日本鞄協会 ランドセル工業会による統計によると、ランドセルの購入費の推移は図表1となります。
 
図表1

一般財団法人日本鞄協会 ランドセル工業会より筆者作成
 
図表1からも分かるように、ランドセルの平均購入費は高くなっています。また2019年度、2020年度には4万円から5万4999円以下のランドセルが最も人気があったのに対し、2021年度以降は6万5000円以上の高価なランドセルに人気が移行している傾向があります。
 

経済的に厳しい場合は就学援助制度を利用しよう

ランドセルの平均購入額や人気の金額帯を知って「ランドセルってこんなに高いの?」とおどろいた人もいるでしょう。もし、経済的にランドセルを購入することが難しい場合は、「就学援助制度」を利用することでランドセルを無理なく準備することもできます。
 
就学援助制度は居住地の自治体によって利用できる対象者や内容が異なりますが、主に経済的に困窮している家庭が次の援助を受けられます。

●学用品費
●体育実技用具費
●新入学児童生徒学用品等
●通学用品費
●通学費
●修学旅行費
●校外活動費
●医療費
●学校給食費
●クラブ活動費
●生徒会費
●PTA会費
●卒業アルバム代等
●オンライン学習通信費

このうちランドセルは「通学用品費」にあたるため、受給要件を満たせば購入費に対して助成を受けられます。
 

ランドセルの助成金って、どのくらい出るの?

具体的にランドセルの助成としてどのくらいの金額を受給できるのか気になりますね。本記事では、東京都大田区を例として、具体的に見ていきましょう。
 
大田区では、生活保護受給の有無、世帯の総所得金額によって就学支援の対象となった場合、学用品費や給食費、通学費など、さまざまな援助を受けられます。
 
小学校新1年生に対して、新入学用品費として最大5万1060円が支給されることになり、ランドセルはこの新入学用品費にあたります。ランドセルだけでなく、入学用品として必要な算数セットや鍵盤ハーモニカなども対象になる可能性があるので、領収書を残しておきましょう。
 

子どもが笑顔で入学できるように準備を整えよう

ランドセルの購入費は年々増加傾向にあり、高額な商品の人気も高まっています。長く使うものだから奮発したいところですが、入学の際には、ランドセルのほかに多くの学用品をそろえなければならず、計画的に準備をすることをおすすめします。
 
もし、経済的にきびしい場合は自治体の就学援助制度も利用できるので、お住まいの自治体の制度について調べておくのもいいでしょう。ピカピカの1年生、どの子もすてきなランドセルを背負って、笑顔で入学式をむかえられたらいいですね。
 

出典

一般財団法人日本鞄協会 ランドセル工業会 ランドセル購入に関する調査 2022年
文部科学省 就学援助制度について(就学援助ポータルサイト)
大田区 就学援助支給額について
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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