更新日: 2023.06.03 その他暮らし

炎天下、車の中に「子ども」が取り残されてるのを発見! 「窓ガラス」を割ったら弁償になる? 見かけたらどうすればいい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

炎天下、車の中に「子ども」が取り残されてるのを発見! 「窓ガラス」を割ったら弁償になる? 見かけたらどうすればいい?
例年、夏になると子どもが車内に取り残されるという事故が多発しています。少しくらい大丈夫だろうと車内に子どもを置いていく、あるいは、保護者が乗車させた事実を忘れてしまうといった場合が後を絶ちません。
 
車内に子どもが閉じ込められている現場を目撃した際、私たちは何をすべきか具体的な対処方法を紹介しています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

炎天下では15分で危険レベルに到達する

炎天下で車内に取り残された子どもを発見した際は、すぐに行動を起こす必要があります。日本自動車連盟(JAF)の実験検証によると、外気温35℃のときにエアコンを停止させると、わずか15分で熱中症指数が危険レベルに達しています。すぐに救出しなければ命の危険があるため、発見次第、警察・救急へ連絡しましょう。
 
警察や救急に車内にいる子どもの顔色や呼吸などの状態と、気温や天候といった情報を伝えます。その上で、窓ガラスを割るなどで救助すべきか、救助を待つべきかの指示を仰ぐことが大切です。
 

窓ガラスを割ると器物損壊罪に問われるのか?

通常は窓ガラスを割ると、器物損壊罪にあたりますが、子どもを救出するという背景を鑑みて正当防衛として評価される可能性があります。
 
ただし、ガラスを割った際に子どもにけがをさせてしまった場合には、正当防衛が成立しないので注意が必要です。やむを得ず助けるためにけがをさせてしまった際には、緊急避難として評価されて処罰されない場合もあります。
 
ただし、子どもの保護者と車の所有者が異なる場合は、所有者に対して修理代金を支払う責任が生じる可能性があり、注意が必要です。修理代金は、後に子どもを放置した保護者に対して請求できます。
 

・窓ガラスを割って救出する際は一番遠い窓を

窓ガラスを割る際は、子どもに破片が飛び散る危険性を考えて、子どもから一番遠い窓を割るようにしましょう。フロントガラスは事故時の飛び出し防止のために割れにくくなっているので、サイドガラスを選ぶようにすることをおすすめします。
 
緊急脱出用ハンマーなどを日頃から自分の車に積んでおくと、緊急時にハンマーで割れるためおすすめです。窓は真ん中ではなく、端を狙うと割れやすくなります。自身でハンマーを所持していない場合は、駐車場を巡回している管理スタッフがハンマーを所持している可能性があります。
 

5人に1人が車内置き去りを経験している

三洋貿易が公表した「子どもの車内置き去り実態調査」によると、直近1年間で一般ドライバーの5人に1人車内置き去りを経験している結果となりました。米国の団体の調査では5割以上が無意識に置き忘れたと回答しており、乗車させた事実を忘れてしまう場合が後を絶たないことが分かっています。
 
さらには、車内の置き去りを見かけても87%もの人が何もせず素通りする結果が出ています。誰かが対処するだろうと他人任せにするのではなく、自分事として捉えて社会的セーフティーネットを構築することが重要です。
 

炎天下の乳幼児放置は危険な行為

炎天下で乳幼児が車内に放置されているのを発見した際は、迷わず行動を起こすことが大切です。もうすぐ保護者が戻ってくるかもしれないと安易に考えて、見過ごすのは危険です。仮に警察や救急へ連絡したとしても、すぐに駆けつけてくれるとは限りません。
 
炎天下の中では、わずか15分経過するだけで危険水域に達します。見つけた時点で警察や救急に指示を仰ぐようにしましょう。
 

出典

JAF 真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)
“Child Hot Car Dangers Fact Sheet”, Kids And Cars.org,
三洋貿易株式会社 熱中症事故につながる「子どもの車内置き去り実態調査」結果を公表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集