【実録】子どもが「幼稚園の遠足」で水族館に!→入館料150円なのに遠足代「4400円」も請求されたけど、どうしてそんなに高くなるの? 内訳を確認
配信日: 2025.04.20 更新日: 2025.04.21

筆者の子どももその1人ですが、幼稚園からのおたよりを見て、水族館への遠足で1人4400円という費用にびっくりしました。入館料が1人150円なのに、なぜそんなにかかるのでしょうか。
本記事では、その費用の内訳を計算し、費用の高さの理由をひも解いていきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
燃料代は1人あたりいくら?
遠足は、バスで水族館に行きます。そこで、まずはバスの燃料代から見ていきましょう。ディーゼルエンジンで走るバスの燃料は軽油です。ガソリンと同じく軽油代も最近高くなっているので、気になるところです。
行き先は85キロ先の水族館でしたので、往復で考えると170キロです。
燃料代=軽油価格×走行距離÷燃費で計算します。軽油価格を156円、距離を170キロ、観光バスの燃費を1リットルあたり4キロとした場合で計算すると、6630円でした。
さらに年少、年中、年長で合わせて3クラス(各40人)あるので3台分で考えると6630円×3=1万9890円です。さらにここから園児の数120人で割っていくと、1万9890円÷120人で1人あたり約166円ということが分かりました。
高速代は1人あたりいくら?
水族館へ向かう途中は、高速道路も利用しました。観光バスの大型車で行ったので高速区分の特大車で計算し、片道約6000円、往復で約12000円になりました。
先ほどと同じように、1万2000円×3=3万6000円で、そこから120人で割ると3万6000円÷120で1人あたり300円になります。
貸切バス代は1人あたりいくら?
最後に貸切バスの費用です。貸切バスはバス会社によっても値段は変わるため、今回は国土交通省のデータに基づいて計算します。
幼稚園出発時間 8:00 到着時間15:00
走行距離 往復170キロ
観光バス区分 大型車
バス台数 3台
時間制運賃=(バス使用時間+2時間)×時間単価
キロ制運賃=走行キロ×キロ単価
こちらの情報を計算式に当てはめると、(7時間+2時間)×6580円=5万9220円です。ここに170キロ×160円=2万7200円を足すと、合計で8万6420円です。そこから3台分をかけると25万9260円になります。
ここから先ほどまでと同じように120人で割ると、1人あたり約2160円になります。
結果
ここまでを計算して分かった燃料代166円、高速代300円、観光バス代2160円、入館料150円を合わせると、全部で2776円になりました。
つまり、徴収された4400円と1600円ほどの差額があります。しかし、これはあくまでおおよその計算です。関東運輸局で公示されている貸切バスの料金は下限額ということもあるので、それ以上の金額になる可能性も十分に考えられます。
まとめ
燃料代、高速代、貸切バス代をそれぞれ調べましたが、これらだけだと実際の徴収額には届きませんでした。
しかし、遠足はこのほかにも費用がかかるはずです。例えば、バス移動もある遠足なので、引率する先生を増やすかもしれません。また、道中の事故やけがに備えるため、保険に加入することも考えられます。遠足のために備品を用意するなど細かな出費もあるでしょう。
もし遠足の費用の内訳が気になる場合は、幼稚園に問い合わせるのも1つの手です。もやもやした気持ちを抱えたまま送り出すよりも、気になることは確認したほうがよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー