学校再開までは、オンライン授業や課題への対応を行う学校が多かったようです。また、学習塾においてもオンライン授業を行うなど、子どもたちの学びを止めないために、インターネットが重要な役割を果たしています。
株式会社POPER(東京都中央区)は、全国の公立学校と学習塾に通う小学校高学年~中校生の子どもをもつ保護者を対象に「学校・学習塾に求める新型コロナ第3波対策」をテーマに調査を実施しました(※)。それでは結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
オンライン授業への移行は、学校で4割、学習塾では8割以上。9割近くが学習塾の対応を評価
オンライン授業に移行しているのは調査を実施した7月末の時点で学校では38.3%ですが、学習塾では96%にものぼりました。
オンライン授業に移行したタイミングは、85%の学習塾が4月中までに完了している一方で、学校は同時期で32.3%に過ぎませんでした。また、緊急事態宣言下における対応の満足度について学校と学習塾を比較すると、88.0%が学習塾の方が良いと回答しました。
緊急事態宣言時、最も多かった学習塾からの連絡手段を聞くと、1位は「メール」(48.4%)、2位「電話」(21.3%)と、この2つで7割を占めました。ほかに「LINEなどのSNS」を使っている学習塾も15.7%ありました。
連絡手段別に、学習塾からの連絡・スピードへの満足度を見ると、「LINEなどのSNS」が最も満足度が高く、「非常に満足している」と回答した人が36.9%を占めています。次いで「オンライン会議ツールを使用しての口頭説明」が32.8%と、電話やプリントよりアプリやオンラインのツールの方が満足度が高いようです。
学習塾のオンライン授業の良かった点を聞くと、1位は「通塾に時間・手間がかからない」(53.7%)で、2位は「想像以上に授業進行がスムーズ」(48.7%)でした。一般に夜間の通塾が多いので、夜道を歩かずに済むのもメリットですね。
また、オンライン授業を経験して、対面授業と遜色ないと思った人が多いのでしょう。一方で課題は、「子どもの理解度を把握できているか不安」(40.7%)「個別質問できる時間がない・質問がしにくい」(33.7%)という点があげられました。
新型コロナ感染者が多くても少なくてもオンライン授業を希望
新型コロナ感染者が多い状況で学習塾に求める対応では、オンライン授業のみのほか、動画コンテンツを追加したり、対面授業との選択式など79.4%がオンライン授業を希望。また、感染者数が少ない状況でも64.3%がオンライン利用した対応を希望しています。
完全オンライン授業の場合の学習塾の選び方については、「地元エリア」で選びたいという人が46.3%で、「全国エリア」(38.3%)、「県内エリア」(15.3%)と、家から通うのが難しいエリアの学習塾も視野に入れている人が多いようです。
対面授業とオンライン授業の選択式の場合では「地元エリア」が65.3%ですが、全国・県内エリアでの学習塾選びを希望する保護者も34.7%いることがわかりました。オンラインだと、家から通えない範囲の学習塾の授業を受けることが可能なので、選択の幅が広がりますよね。
オンライン授業を評価する割に、対面授業より安い月謝を希望
再度の緊急事態宣言発令時に学習塾に最も求める保護者へのサポートについて聞くと、「日々の学習進捗の管理・可視化」(29.6%)、「成績推移の管理・分析」(16.9%)といった学習管理のほか、「塾とのコミュニケーション機会の増加」(25.0%)、「塾からの連絡のオンライン化」(16.2%)といったコミュニケーションに関する要望が多く見られました。
子どもに対してのサポートとして塾に求めるのは、「わからない問題に対するオンラインフォローアップ」が46.2%とダントツでした。
完全対面授業の場合に支払える月謝の中央値は2万円で、完全オンライン授業の場合は1万5000円でした。対面授業と大差なく、満足度も高いようですが、オンライン授業は対面より安くあってほしいようです。また、オンラインでのフォローアップに追加で払える月謝の中央値は5000円でした。
新型コロナウイルスの流行で、オンライン授業が急速に浸透し、受講する側の意識も大きく変わりました。ただし、友達や先生とのコミュニケーションなど対面授業の良さもあるので、うまく組み合わせたサービスが提供されるといいですね。
[出典]※株式会社POPER「学校・学習塾に求める新型コロナ第3波対策」に関する保護者アンケート(株式会社 PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部