2019.02.13 ローン

マイホームの「お金」を「収入・支出・資産・財産」という4つの点から考えてみよう

家計について、お金の流れを見る場合、家計を「収入」「支出」「資産」「負債」の4つに分けて考えていきます。これまで、マイホームについてさまざまな視点で見てきました。
 
マイホームに関わるお金は、一般的に「支出」の項目に分類されるイメージがあるかもしれませんが、目的別に分類していくと、必ずしも支出だけに分類されるものではないことが分かります。
 
今回は、マイホームに関するお金が、家計内でどのように関わってくるか、項目別にまとめていきます。
 

○収入

「マイホームのお金が収入とどう関係するの?」と思うかもしれませんが、以前、所得税の話題で、「住宅借入金等特別控除」いわゆる「住宅ローン控除」を確定申告や年末調整で申告することで、所得税の還付が受けられますというお話をしました。
 
これは、支出面では所得税の軽減になりますが、視点を変えると、収入面では所得税が戻ってくる、つまり収入が増えることを意味しています。
 
また、「将来、マイホームをどのように処分していくか」というマイホームの出口戦略では、「そのまま住み続ける」「取り壊す」「売る」「貸す」の4つの選択がありますが、だれかに「貸す」ことを選んだ場合、賃料が発生するため、収入が増えることになります。
 
このように、マイホームのお金は「収入」も絡んでくる話になります。
 

○支出

マイホームのお金と言えば、「住宅ローンの月々の返済」を思い浮かべる人が多いかもしれません。そのため、マイホームのお金は「支出」としてイメージされやすいと思います。
 
支出面でマイホームに関わるお金は、住宅ローンを組んで購入した場合、マイホームの購入費用や住宅ローンの事務手数料、登記費用、火災保険や地震保険の保険料、団体信用生命保険(団信)の保険料などのほかに、庭や家屋の維持・管理費用、防犯システムに加入している場合はその費用、自治会費などが該当します。
 
マンションなどの共同住宅では、共益費も計上する必要がありますよね。また、賃貸で住む場合は、家賃はもとより、敷金・礼金、保証料、鍵代、家財保険や借家人賠償責任保険などの保険料も発生します。
 
これらに加え、マイホームをリフォーム・リノベーションする場合の費用や、住宅ローンの繰り上げ返済にあてるお金、さらに、先々にはマイホームを取り壊すときの解体費用や売却にかかる費用、人に貸す場合にかかる費用など、マイホームの出口戦略を実行する際の、もろもろのお金も支出の中に含まれます。
 
持ち家の場合、特に固定資産税や都市計画税も必要になるため、ランニングコストである支出は、借りる場合と比べ必然的に多くなります。マイホームが人生の中で最大の買い物と言われる理由は、こういうことなんですね。
 

○資産

マイホームのお金は出ていくお金と思いがちですが、見方を変えれば、一戸建てやマンションを購入した場合、価値を得ることになるため、家計内では「資産」でもあります。
 
資産の点でマイホームのお金を考えると、リフォームやリノベーションなどのメンテナンスを行うことで、資産性が高まります。一方、マイホームを買ってから何もせず放置していると、老朽化にともない資産性は必然的に低下していきます。
 
また、土地の場合は、建物と違って減価償却という概念はありませんが、経済情勢や人口動態、立地環境などにより価値が変動します。このようなことから、マイホームのお金を考える際は、資産性も考慮したうえで考えていく必要があります。
 

○負債

マイホームのお金としては、住宅ローンがすぐにイメージできるかと思います。住宅ローンは、家計における代表的な「負債」ですよね。このほか、リフォームローンを組んだら、これも負債になります。
 
毎月、住宅ローンを返済していくと、それにあわせて住宅ローンの残債が減っていきますが、ここでは支出と負債が家計内で同時に差し引きされています。
 

まとめ

マイホームに関するお金は、家計内では「収入」「支出」「資産」「負債」の4つの項目すべてにおいて、つながりながら流れていくことになります。繰り返しになりますが、家計について考えるときは、お金の流れが、今、「収入」「支出」「資産」「負債」のどの項目内で発生しているかを見極めることが大切です。
 
人生の三大支出のひとつと言われる住宅関連費。「家計内で、どのようにお金が流れているか」をしっかりと見ながら、今後の家計運営のヒントにしてもらえれば幸いです。
 
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
 
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重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai



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