看護師の転職は50歳以上でもできる?転職理由や転職のポイントなど紹介! |ファイナンシャルフィールド

看護師の転職は50歳以上でもできる?転職理由や転職のポイントなど紹介!

終更新日: 2024.03.05 公開日: 2021.01.27

米山伸郎

執筆者: 米山伸郎

中小企業診断士。国家資格キャリアコンサルタント。通訳案内士(英語)。
1958年生まれ。1981年東京工業大学卒業。同年三井物産入社。航空・防衛部門を経て2008年同社ワシントン事務所長就任。   2013年日賑グローバル株式会社設立、代表取締役就任。中堅・中小企業の海外展開を支援中。その一環で外国人材を日本企業に紹介の上、定着と戦力化を図るカウンセリングと研修を提供。   詳細は外国人材アクセス.com (http://www.gaikokujinzai-access.com/) 参照。
一般職の場合、50歳以上になると転職できないと諦める方が多いですが、看護師の場合は転職先はいくらでも望めます。今回この記事では、50歳以上の方が転職をする場合、どのような理由があるのか、転職の際に気を付けるべきポイントなどを詳しく解説します。

ぜひ、転職を考えている50代の看護師は参考にしてみてください。

50歳以上の看護師は転職を考える?

50歳以上の看護師は、体力的な不安を抱える方が増えてきます。そのため、急患や夜勤の多い病院を辞めて、ほかのところへの転職を考える人が多くなる傾向に。一般的には仕事を探すのが難しいと言われている50代ですが、国家資格である看護師の場合は、多種多様な求人の可能性があります。

求人サイトを見ても、体力が必要な救急病院や総合病院では、20~30代の看護師を優遇して採用する傾向にあります。そして、50代を対象とした求人は、主に病院以外の施設が多くなります。

50代の看護師が転職を考える主な理由

この項では、より具体的に50歳以上の看護師が、転職を考える主な理由について詳しく解説します。体力的な問題やお給料面、ワークライフバランスなどさまざまな理由が挙げられますので、ひとつずつ見ていきましょう。

ワークライフバランスの問題

ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和という意味があります。特に人員不足のために過重労働になりがち、夜勤による負担が大きいなどの問題が多い看護の現場では、「働き過ぎを見直す働き」として、ワークライフバランスの実現に取り組んでいます。

50歳を過ぎると、定年後の生活をどうするべきか考え始める方が増えてきます。夫婦間でしっかりと話し合い、必ず訪れるセカンドライフを見据えて、ワークライフバランスを考える看護師が多くなるでしょう。

人によっては現状のままでも構わないと考えるケースもありますが、お給料にこだわらないで働きやすさ重視での転職を考える方も。特に忙しい職場で働いている50代の場合は、フル回転で働くのではなく、自分にあったペースで働きたいと考える方が増えるようです。

体力的な問題

看護師の仕事は体力勝負でもあるため、年齢を重ねるごとに夜勤がつらいと感じる方も増えてきます。体力に自信のある方ならば、40代以降になっても20~30代の看護師に混ざって夜勤や救急対応をこなせるかもしれません。

しかし、50歳を過ぎてくると体力的にも衰えを感じるようになり、日勤のみや定期的な休みがある外来、クリニックへの転職を考える方が増えるようです。

お給料面の問題

50歳以上の看護師でも、今以上によいお給料のところで働きたいと考えて転職をするケースもあります。求人広告の内容によっては、良い条件を提示している職場もあるかもしれません。しかし、お給料面だけで転職先を決めてしまいますと、人間関係がよくない職場や、体力的につらい職場に当たってしまう恐れがあります。

20代・30代の看護師がこのような失敗をするのならともかく、50歳以上の看護師の場合は転職先での印象が悪くなることは否めません。転職に失敗しないためにも、お給料面で転職を考える場合は、情報収集を徹底して行うように心がけてください。

職務内容の問題

50歳を過ぎると、職場から管理職への移行を打診される看護師も増えてきます。そうすると、今まで以上に責任が増して、時間的にも精神的にも大きな負担になる可能性が高くなるでしょう。

そのため、管理職にはなりたくないという理由で転職を考えるケースも見受けられます。その反対で、管理職志望の看護師が、現職での管理職登用を期待できず、管理職採用を希望して転職を考えるケースもあります。

勤め先の問題

それまで長く働き続けていた医院やクリニックが、閉鎖してしまうことで転職を余儀なくされるケースの看護師もいます。医院やクリニックが閉鎖するケースは、実際にはよくある話であり、特に院長が一人で経営しているところは注意が必要です。

万が一なんらかの理由で経営が継続できないと院長が判断した場合、従業員の意思とは関係なく職を失う恐れがあります。

人間関係の問題

女性の割合が多い看護の現場では、人間関係に苦労して転職を考える看護師が多くいますが、50歳以上の看護師も例外ではありません。長く同じ職場で働き続けると、自然と職場内での世代交代が進んでいきます。50歳を過ぎると、職場での平均年齢を大きく上回る可能性が出てきて、次第に周囲でなじむことができなくなるケースも。

同年代の看護師が多くいる職場であれば、まだ人間関係も築きやすいですが、若い人が多くなればそれだけ居心地が悪いと感じるようになるかもしれません。このような理由から、若い人が多くなるにつれて、転職を考える50代の方が増えるようです。

50歳以上の看護師の転職の注意点とは

看護師が転職をするときは、さまざまな注意点があります。これは、どの世代でも言えることですが、50歳以上の場合にはどのような注意点があるのでしょうか。この見出しでは、50歳以上の方が看護師転職の際に気を付けるべきポイントを6つ紹介します。

年齢制限に気を付けること

50歳以上の看護師は、知識も経験も豊富ですが、年齢制限という大きな壁があり得ます。定年退職まであまり残り時間のない年代ということもあり、年齢が若い方のほうが採用されるケースが多く見受けられます。実際にクリニックや病院によっては、もともと50代の採用をしていないところも。

そこで、50代の看護師でキャリアに自信があるという方は、看護師以外の新しい職場や、新しい科にチャレンジするのではなく、同じ科を狙うべきです。年齢を重ねるごとに、一から新しいことを覚えるのは難しいため、これまで培ってきた経験を十分に生かした転職活動を心がけましょう。

経験や人柄が重視される

50代看護師の最大の武器として、長年培ってきた経験に勝るものはないでしょう。しかし、いくら経験があっても、周りの看護師たちとうまくやっていけなければ意味がありません。経験も重要ですが、面接の際には人柄も重視されます。

面接時には、話しかけやすい雰囲気かどうか、新しいルールを柔軟に受け入れることができるかどうかといった姿勢も見られるようです。新しい職場でスタートするということは、年齢関係なく自分は新人であるという自覚を持つことが大切です。

未経験の職場への転職は厳しくなる

50歳以上になると、一般的には新しいことをゼロから覚えるのは難しくなってきます。そのため、介護関連施設を除くほとんどの職場では、未経験の転職はおすすめできません。

50代看護師の武器である経験を生かして、これまで培ってきたスキルを十分に生かせる職場にチャレンジしたほうが転職も成功しやすいです。もし、新しい領域にチャレンジしてみたいと考えている方は、一度プロのコンサルタントに相談してみましょう。自分一人で考えるよりも、的確なアドバイスをくれるので心強いはずです。

家庭との両立可能かを考えること

50歳以上の看護師で家庭を持っている方は、仕事と家庭との両立が可能かをしっかりと考えましょう。50代にもなれば、子どももある程度は自立していると考えられます。ご主人の定年も考えつつ、セカンドライフをどうするべきか検討しなくてはいけません。

仕事ばかりを優先して家庭のことをおろそかにし過ぎると、家族からの不満が爆発してしまい、家庭内不和を起こす恐れがあります。ご自身でしっかりと、今一度何のために働くのかということを考えて、転職活動を行いましょう。

体力面でも問題ないか考えること

看護師の仕事内容は体力的にもハードであるため、50歳以上の看護師にとって体力面はとても重要なポイントです。例えば、個人経営のクリニックは診療時間が限られているため、体力的にも問題ないと思われがちですが、残業が多いところは注意が必要です。

看護師が不足している病院やクリニックは、仕事内容がハードである可能性が高いため気を付けてください。職場の雰囲気や仕事内容は、あらかじめコンサルタントに確認することができます。体力面のことをあらかじめ相談しておけば、それにあった職場を紹介してもらえるはずです。

記憶力や応用力が求められる

新しい職場で働くということは、50歳以上の看護師でも一から新しく覚えることがたくさんあります。これまで培ってきた経験も生かしつつ、新しいことを覚える記憶力や仕事への応用力が重要となるでしょう。

また、経験とは関係なく看護業界は日々進歩し続けるため、いくつになっても学ぶことが多い職種です。経験があるからといって、新しいことを学ぶのをおろそかにしてしまうと、新しい職場でうまくなじめない恐れが出てきます。常に向上心を持って、新しいことも積極的に覚えるように心がけましょう。

50代のメリット・デメリットを生かしつつ転職活動をしよう

転職活動は、年代に関係なくメリット・デメリットがあります。50歳以上の看護師は、培ってきた経験を十分に発揮できる職場や、体力面で無理のない職場などを探すようにして、あまり無理はしないことをおすすめします。

看護師業界は人手不足だと言われており、即戦力になる50代の看護師の転職が不利になるということはまずないはずです。転職活動をする際には、しっかりと情報を集めて失敗しないように心がけましょう。



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