公開日: 2020.06.30 老後

人生の最期はどこで迎えたい?~末期がんや認知症のケース~

執筆者 : 堀江佳久

終活という言葉は、一般に広まっています。ひと口で言うと「人生終わりのへ向けたさまざまな活動」の総称とでもなるのでしょうか。
 
終活というと、エンディングノートを書いたり、身辺整理に取り組まれたりする方もいらっしゃると思います。自分が亡くなったあとの葬式や、お墓などを検討することも含まれます。
 
また、終活にはお金がかかります。株式会社ハルメクが2018年11月に実施したアンケート調査結果によると、生前整理に254.5万円、死後の準備で116.6万円という結果(ハルメク 生きかた上手研究所調べ)もあります。
 
一方で、人生の最期をどこで迎えるかも、重要だと思います。もちろん、イメージしたとおりにエンディングが迎えられるかわかりませんが、手厚い介護を希望する場合と、自宅で療養を希望する場合には、準備する資産が大きく異なってきます。
 
最後の場所が自分の本当に迎えたい場所となるよう、事前のお金の準備も必要だと思います。厚生労働省が、人生の最終段階における医療の意識調査を行った結果があるので、参考に見て行きたいと思います。
 
堀江佳久

執筆者:

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

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堀江佳久

執筆者:

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

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末期がんのケース

国立がん研究センターによれば、人間の生涯でがんによって死亡する確率は、男性24%(4人に1人)、女性15%(7人に1人)といわれています。このケースでは、末期がんで亡くなるときの最期の場所に関してアンケート調査結果があります。
 
具体的には、一般国民を対象に、人生の最終段階が末期がんで、食事や呼吸が不自由であるが、痛みはなく、意識や判断力は健康なときと同様の場合で、およそ1年以内に徐々にあるいは急に死に至るケースを想定した場合のアンケート調査です。

1.最期を迎えたい場所

医療、療養を受けたい場としては、自宅が47.4%と最も多く、医療機関が37.5%、介護施設が10.7%、無回答が4.4%となっています。また、亡くなりたい場所としては、自宅が69.2%と最も多く、医療機関が18.8%、介護施設が1.4%、無回答が10.5%となっています。

2.自宅で最期を迎えることを希望した理由

自宅を希望した理由としては、「住み慣れた場合で最後を迎えたい」が最も多く71%、「最後まで自分らしく好きなように生きたい」が62.5%、「家族との時間を多くしたいから」が50.7%と続きます。
 
「経済的に負担が大きいと思うから」という理由も31.2%ありました。最後の場所を自分の意思で選択できるように、事前に資産の準備をしておくことも大切なのかもしれません。

3.自宅以外で治療・療養を受けること、または最期を迎えることを希望した理由

「介護してくれる家族に負担がかかるから」が53.2%と最も多く、「症状が急に悪くなったときの対応に自分も家族等も不安だから」が38.0%、「症状が急に悪くなったときにすぐに病院に入院できるか不安だから」が17.9%と続いています。そこでも、「経済的に負担が大きいと思うから」という理由も10.2%ありました。

認知症のケース

一生涯で認知症になる確率は50%ともいわれ、人ごとではありません。
 
次のケースは、一般国民を対象として、認知症が進行し、自分の居場所や家族の顔がわからず、食事や着替え、トイレなど身の回りのことに手助けが必要な状態で、かなり衰弱が進んできて、回復の見込みはなく、およそ1年以内に徐々にあるいは急に死に至るケースを想定した場合のアンケート調査です。

1. 最後を迎えたい場所

医療、療養を受けたい場としては、介護施設が51.0%と最も多く、医療機関が28.2%、自宅が14.8%、無回答が6.1%となっています。
 
また、亡くなりたい場所としては、介護施設が63.5%と最も多く、自宅が32.5%、介護施設が3.4%となっています。末期がんのケースとは異なり、介護施設を希望する方が多いようです。

2.自宅で最後を迎えることを希望した理由

自宅を希望した理由としては、「住み慣れた場合で最後を迎えたい」が最も多く72.9%、「最後まで自分らしく好きなように生きたい」が62.0%、「家族等にみとられて最期を迎えたいから」が51.9%と続きます。「経済的に負担が大きいと思うから」という理由も34.9%ありました。

3.自宅以外で治療・療養を受けること、または最後を迎えることを希望した理由

医療機関や介護施設を希望した理由としては、「介護してくれる家族に負担がかかるから」が76.0%と最も多く、「症状が急に悪くなったときの対応に自分も家族等も不安だから」が37.9%、「症状が急に悪くなったときにすぐに病院に入院できるか不安だから」が21.7%と続きます。「経済的に負担が大きいと思うから」という理由も11.2%ありました。

まとめ

本稿では、最後を迎えたい場所を、末期がんと認知症を例にして見てきました。
 
ここで想定した末期がんでは、亡くなりたい場所としては、自宅が69.2%と最も多かったですが、認知症のケースでは、介護施設が63.5%と最も多かったです。どんな病気で亡くなるかは、誰も想定できません。
 
しかし、経済的な理由で、亡くなる場所を選択することがないよう、事前の資産の準備はできると思います。どのような介護を受けたいか、どのくらいの期間で亡くなるのかによってかかるお金は異なります。早めに専門家やFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみると良いかもしれません。
 
(参考文献)
ハルメク「シニア男女720名に聞いた「終活」に関する意識と実態調査」
厚生労働省「人生の最終段階における医療に関する意識調査:調査の結果」
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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