更新日: 2020.09.14 介護

在宅介護ができないという人が半数以上。老人ホームに入居するにはどうしたらいい? いくらかかる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

在宅介護ができないという人が半数以上。老人ホームに入居するにはどうしたらいい? いくらかかる?
人は誰でも歳を取るもの。自分や親も老いるのは避けられません。それでは、もしも親に介護が必要な状態になったときのことを考えたことはありますか? 働きながら自宅で介護をすることが難しいならば、老人ホームなどを利用することを視野に入れる人もいるでしょう。
 
ひまわりライフサービス株式会社(千葉県千葉市)は50代から60代男女を対象に、親の介護に関する調査を実施しました(※)。親の介護は避けては通れない問題です。介護に関してどう考えているか、老人ホームを利用するかなど聞いています。
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6割が親の今後について親子で話していない。在宅介護はできないという人が半数以上

親の今後について、親子で話し合いをしているかと尋ねると、「全然話していない」(29.4%)、「あんまり話していない」(32.6%)と。話していない人は6割以上でした。
 
もし、親の介護が必要となった場合、在宅介護はできるかと尋ねたところ、「できない」と回答した人が55.5%と、半数以上を占めました。
 
在宅介護ができない理由としては、「体力、気力共に続かないと思うから」「家族が多いし、皆仕事をしてるので昼間に誰もいないから」「家庭内での争いが常に発生してしまう恐れがあるため」といった回答が続きました。
 
在宅介護が厳しい場合、親に老人ホームの入居を勧めるタイミングを聞くと、最も多い回答が「自宅での介護に限界を感じた時」が49.7%、次いで「親が自ら施設入所を希望した時」が46.0%、「親の病気(認知症含む)が進行した時」が34.6%となりました。
 
自宅での介護に限界を感じたり、親の病気が進行したりするタイミングで老人ホームへの入居を考える人が多いようです。

老人ホームに入居する流れを知らない人が7割以上

では、突然老人ホームを探さなければならなくなった場合、どうしたらいいのでしょうか。そこで、老人ホームに入居する流れを知っているかと聞いたところ、「いいえ」と答えた人は73.4%でした。
 
入居する際は、まず本人の健康状態に合う老人ホームを探し、条件にあった候補を絞り、見学します。入居したいホームが決まったら申し込みを行い、必要書類を提出、その後面談などを行い、入居審査を通過したら正式に契約・入居となります。
 
また、入居するまでにどのくらいの期間が必要だと思うか尋ねると、最も多い回答は「半年以上」(43.6%)でした。
 
実際は申し込みから入居するまで平均1ヶ月前後かかるといわれていますが、条件によっては、入居までに多くの時間がかかることもあるようです。急に入居するのは難しいと思われるので、入居を検討するならば時間に余裕を持った方がいいでしょう。

入居には月20万円前後はかかる。安心して預けられる施設を探したい

老人ホームの月額費用はどのくらいかかると思っているか聞いたところ、「16万円~20万円程度」かかると思っている人が29.9%と最も多いことがわかりました。次いで「11万円~15万円以下程度」(25.4%)「21万円~25万円以下程度」(13.8%)と続きました。
 
ひまわりライフサービス株式会社によると、関東圏の場合、月額費用が15万円以下で入所できる施設はほとんどないとのことです。また、月額費用以外にかかる介護保険の自己負担や医療費、消耗品費などをプラスすると、毎月20万円前後の費用が実際にはかかってしまいます。今予想している金額よりも費用がかかると思った方がよさそうです。
 
親が老人ホームに入居することに対して、どのような不安があるかと質問したところ、「施設の費用を払い続けることができるか」(58.8%)が最も多く、次いで「職員の対応が丁寧か」(50.5%)「入居者本人が承諾してくれるか」(43.4%)といった回答が多くみられました。
 
最後に、老人ホームを選ぶ際はどのように調べるのかを尋ねたところ、「医師やケアマネジャーなどの専門家に相談する」が48.1%と最も多く、次いで「施設のHPを見る」(19.0%)「友人・知人からの紹介を受ける」(11.3%)といった回答が続きました。
 
大切な親を老人ホームなどの施設に預けるとなった場合、費用ももちろんですが、安心して預けられる環境か、本人が承諾できる施設なのかよく見極めないといけません。話題にしづらいテーマですが、将来をみすえて、親と話しておいた方がいいでしょう。
 
[出典]※ひまわりライフサービス株式会社「親の介護に関する調査」(株式会社 PR TIMES)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部


 

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