最終更新日: 2020.09.18 公開日: 2020.09.21
老後

人生100年時代の「老後資金」。平均余命を考え、長期戦に備えよう

執筆者 : 黒木達也 / 監修 : 中嶋正廣

会社員の定年が65歳だとしても、それからの老後はかなり長くなります。平均寿命が70歳頃の時代は、老後は10年程度でしたので、あまりお金の心配をしなくても済みました。
 
ところが、最近は日本人の平均寿命が延び、その間の老後資金をどうするかが大きな課題となっています。
 
黒木達也

執筆者:

執筆者:黒木達也(くろき たつや)

経済ジャーナリスト

大手新聞社出版局勤務を経て現職。

中嶋正廣

監修:

監修:中嶋正廣(なかじま まさひろ)

行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

長野県松本市在住。

黒木達也

執筆者:

執筆者:黒木達也(くろき たつや)

経済ジャーナリスト

大手新聞社出版局勤務を経て現職。

中嶋正廣

執筆者:

監修:中嶋正廣(なかじま まさひろ)

行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

長野県松本市在住。

超高齢化時代の生き方を考える

多くの人が誤解しやすいのは「平均寿命」と「平均余命」との違いです。日本の男性の平均寿命は81歳を超えています。平均寿命とは、0歳の赤ちゃんが何年生きるかという数字です。
 
60歳の人が、あと何年生きるかが「平均余命」といわれるもので、平均寿命よりは確実に長くなる計算です。60歳以前に病気やけがで亡くなった人を含めた数字が、平均寿命だからです。
 
60歳の人が「平均寿命まであと20年程度だから」と考えた人生設計では、後悔することになります。60歳や65歳の人は平均寿命を優に超えて生きる、と考えておく必要があります。高齢者ほど、平均寿命の年齢を人生のゴールには設定できないのです。それ以上長く生きることを前提に、老後資金を準備する必要があります。
 
そのため、現在持っている金融資産や、今後確実に手に入る資金を点検し、年間に予想される支出金額から、実際に何年間持たせることができるかを試算しましょう。平均寿命までではなく、少なくとも自分の平均余命まで、資産を長持ちさせたいものです。65歳以上の人は100歳とはいかなくても、少なくても90歳と考えておくと良いかもしれません。
 

収入の3本柱は「年金・仕事・資産」

65歳以上の高齢者にとって、第1の収入源は「年金」です。厚生年金などの公的年金だけでなく、会社勤務の人は企業年金が、さらに個人で積立ててきた個人年金などを指します。こうした年金が毎年いくらずつ、何歳までもらえるかを計算してみましょう。
 
公的年金は、将来減額されることもありますが、生涯受け取ることができます。一方、企業年金や個人年金の多くは、有期年金で10年間とか20年間とか決められています。いつまでももらえると勘違いせずに、何年後にはなくなる収入として頭にいれておくことが大切です。
 
第2の収入源は「仕事」をすることで得られる収入です。個人事業主であれば、健康や体力に不安がなければ、70歳を過ぎても十分に仕事ができます。しかし会社員などは、定年により仕事をいったんは離れる必要があります。
 
しかし就労の道は閉ざされているわけではなく、「給料が安い」「自分に能力に合っていない」として、あえて就労の道を選ばない人も多いようです。多くの資産を抱えているならともかく、将来を見据えて就労の機会はなるべく確保したいものです。それだけ老後資金も延命させることができます。
 
第3の収入源は「資産」を持つことで生まれる収入です。具体的には、アパートや土地などの不動産を所有することで、第三者に貸し収入を得ることができます。不動産収入は、安定的で長期にわたる収入源となります。誰しもが所有できるわけではありませんが、老後の資産としては、かなり頼りになります。
 
企業の株式や各種債券なども、長期保有により安定的な配当収入が得られます。ただし、金融資産の運用に関しては、FX取引や仕組み債の購入など、リスクをとった投資行動は、極力抑えるべきでしょう。特に金融資産を一挙に拡大したいと考えリスクをとった行動をすると、思わぬ損失を招くことがあります。
 

支出の見直しは欠かせない

現役時代の支出を一切削ることができずに、同じ生活を続ける人には、老後破綻が待っています。ぜひとも現役時代の生活習慣を見直し、生活様式のスリム化を図る必要があります。何でもかんでも「節約」となると、生活自体が息苦しくなりますので、削れる支出を見つけてできることから始めましょう。
 
これまでの生活様式が変わるため、削減できる支出があるはずです。代表例としては、保険の見直しです。特に若いときに加入した「死亡保険」は高齢になると減額ないし取りやめてもいいかもしれません。また保険料が高額な医療保険も再検討の対象です。通常の健康保険で賄える部分も多く、高額医療費の還元制度も利用できます。
 
自家用車や固定電話も、場合によってはなくしても良いかもしれません。地方では、自家用車が通常の移動手段として利用されていますが、都会では、公共の交通機関も発達しており、カーシェアリングなども利用できます。タクシー利用を増やすこともできます。
 
自家用車の維持費は保険を含めかなりの額になるため、手放すことでかなりの経費節減になります。最近ではスマホを始め携帯電話の利用者が増え、固定電話のニーズは大きく下がっています。ファックスの利用がそれほど多くなければ、固定電話はなくても不自由はしません。詐欺の電話がかかってくる頻度も少なくなります。
 

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思わぬ出費があることも念頭に

日常生活で支出を抑えていても、思わぬ出費があることは念頭においておきましょう。その代表例は家の修理費です。戸建て住宅に住んでいる高齢者は、築30年から40年の住宅に住んでいることが多いと思います。
 
老朽化だけでなく、台風や大雨の被害も考慮する必要があります。壁や天井さらに屋根などの修理が必要になります。水回りの不安も出てくるはずです。また賃貸であっても、家賃の上昇や契約更新にかかる経費があります。特に賃貸は、自分で所有していない分、日々の経費はかなり高額になります。
 
病気やけがに対するリスクも考慮する必要があります。若い世代に比べリスクが高くなります。持病が悪化する、家の中で転倒する、といったことが起こります。新型コロナ肺炎も感染すると重症化の危険があります。健康保険などでカバーできる面もありますが、それでも経済的負担は免れることはできません。
 
執筆者:黒木達也
経済ジャーナリスト
 
監修:中嶋正廣
行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

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