公開日: 2020.11.04 老後

戸建て住宅でもコストはかかる…。高齢者の住まいどう選ぶ?

執筆者 : 黒木達也 / 監修 : 中嶋正廣

高齢者にとって住居費は大きな負担になります。
 
若いときに戸建て住宅を購入していても、高齢になるにつれ、老朽化した住宅に住み続けるか、マンションなどへの住み替えを検討するか、あるいは老人ホームへ入居するか、などの選択を迫られます。
 
どの方法を選ぶにせよ、それなりの資金が必要になります。
 
黒木達也

執筆者:

執筆者:黒木達也(くろき たつや)

経済ジャーナリスト

大手新聞社出版局勤務を経て現職。

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中嶋正廣

監修:

監修:中嶋正廣(なかじま まさひろ)

行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

長野県松本市在住。

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黒木達也

執筆者:

執筆者:黒木達也(くろき たつや)

経済ジャーナリスト

大手新聞社出版局勤務を経て現職。

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中嶋正廣

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監修:中嶋正廣(なかじま まさひろ)

行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

長野県松本市在住。

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戸建て住宅も維持費はかかる

高齢者の住まいもさまざまです。長く戸建て住宅に住む、機能的なマンション暮らしをする、老人ホームへ入居する、などそれぞれの形態があるはずです。
 
昭和の時代に戸建て住宅を購入し、ローンも完済している人は、そこに住むのが住居費も最も安いと考えています。しかし、コストがかからないわけではありません。長期間住み続けると、思わぬコストがかかります。最も大きなコストは修繕費です。特に木造建築は30年以上経過すると、傷みも激しくなり修理が必要です。
 
マンションと違い、管理費や修繕積立金はありませんが、自宅の修繕にかかる経費は無視できません。外回りでいえば、外壁と屋根です。
 
外壁の塗装は10~15年に一度は必要ですし、屋根についても梁の交換や塗装など、10~20年に一度は必要です。困ったことに、住宅の築年数がたつにつれ、修繕の頻度も多くなることです。台風や大雨など、予期せぬ自然災害に見舞われることも覚悟しておく必要があります。
 
年金生活になると、無駄な支出を削減したいと考えても、修繕費を怠ると後でより多くの負担がかかります。
 
家の内部でも問題が出てきます。台所や風呂、トイレなどの水回りは、老朽化や故障により設備の交換が必要になります。また長く住み続けるために、バリアフリー化は不可欠です。若いときには意識しなかった段差は転倒の危険があるためなくす、廊下や階段に手すりを付ける、といった作業が不可欠です。
 
家の修繕費として、延床面積120平方メートル程度の住宅でも、300万円以上はかかるかもしれません。中途半端な修繕では、何度も補修が必要となり、さらに経費がかかります。
 
戸建て住宅の場合、固定資産税などの税金も無視できません。特に都会に住んでいる場合は、家屋の評価額はあまり気になりませんが、土地の評価額は高額で、下がらないどころか、上昇することすらあります。例えば東京都内に住み、200平方メートルの土地を所有していると、固定資産税は年間30万円を超える地域もあります。
 

マンション住まいにかかるコスト

長い期間住み続けた土地付きの一軒家は、高齢者にとって住みやすいわけではありません。例えば、子どもが独立して老夫婦には広すぎる、部屋掃除や庭の手入れなどが大変、冬が寒く夏が暑いため快適に過ごせない、といった問題が起こります。
 
幸い戸建て住宅が希望価格で売却でき、その資金を元にマンションへの転居が可能になったとします。マンション購入に際しては、戸建て住宅を売却しているので、ローンは発生しません。
 
機能的で快適な住まいを手に入れることはできますが、新たに発生する経費がマンションの管理費と修繕積立金です。転居したマンションにもよりますが、必ず毎月発生する経費です。戸建て住宅の場合は、資金繰りなどを考え、修繕を延期することができますが、マンションに関する経費は待ってはくれません。
 
さらに、建て替え計画がある場合は、そのための積立金が上乗せされることも考えておく必要があります。
 
新しい環境への適応能力も必要です。マンションは同世代の高齢者だけでなく、子育て世代や若い独身者もいます。階上や隣室からの騒音が気になる、子どもの泣き声や騒ぐ声が大きい、などの問題が起こります。
 
人間関係でいえば、管理組合の役員の仕事なども回ってきます。年長であるが故の調整能力を期待されるかもしれません。戸建てに住んでいたのとは異なるストレスが発生します。特に、これまでの自宅を処分して転居した場合、転居という選択肢がなくなるので慎重な判断が必要です。
 

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老人ホームへの入居も

最近では老人ホームといっても多様な様式があります。病気やけがなどがもとで身動きができない人が入居するタイプから、医療スタッフが常駐している以外は自由に外出や趣味の活動ができるタイプまで、選択肢は大きく広がっています。暗いというイメージはまったくなく、それぞれの健康状態と予算に合わせて選択できます。
 
配偶者が亡くなり1人で生活するのが厳しい、体の自由が利かず認知症の疑いもある、といった人は「介護付き老人ホーム」への入居が最善です。少なくとも健康面でのケアは安心です。また食事についても作ることから解放されそうです。
 
一方、体に自信があり夫婦でまだ活動したい人には「住宅型老人ホーム」がお勧めです。他の入居者とスポーツや飲食を楽しむことができ、快適なシルバーライフを送ることができます。
 
入居可能な施設は非常に多岐にわたっており、マンションタイプの「ケアハウス」といったタイプもあります。施設のタイプと予算に応じて選択できます。
 
最大の問題は入居費用です。例えば、「介護付き老人ホーム」でも、公営の「特別養護老人ホーム」は入居費用も安いのですが、「要介護3」以上の介護認定を受けていないと入居はできないなど制限があります。
 
主に民間が経営する「有料老人ホーム」は、特別養護老人ホームに比べ費用は割高になります。入居一時金を払うかどうかによっても変わりますが、安い施設でも、1人月々20万円以上は必要です。中には入居一時金3000万円以上、毎月の経費が50万円以上といった豪華な施設もできています。
 
施設への入居することで、間違いなく健康面での安心は確保できます。ただし経費は施設によって差はありますが、かなり高額になります。自分自身の年齢、健康状態、経済力を考慮してから入居することが大切です。
 
執筆者:黒木達也
経済ジャーナリスト
 
監修:中嶋正廣
行政書士、社会保険労務士、宅地建物取引士、資格保有者。

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