最終更新日: 2020.12.08 公開日: 2020.12.09
老後

有料老人ホーム、入居一時金方式と月払い方式どっちがお得?

執筆者 : 新美昌也

有料老人ホームの場合、月々の費用とは別に、入居時に発生する「入居一時金」が必要になる施設がほとんどです。金額が数千万円に及ぶこともあります。
 
最近は入居一時金のないホームも増えてきていますが、その分、入居一時金のあるホームに比べ月々の料金が高めに設定されています。入居一時金方式と月払い方式はどちらを選んだら得か、解説します。
 
新美昌也

執筆者:

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

新美昌也

執筆者:

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

ホームで必要な費用

有料老人ホームで必要になる費用には、(1)入居時に必要な費用(入居一時金)、(2)毎月かかる生活費(食費、家賃相当額、管理費、介護サービス費、日常生活費など)、(3)その他の費用(医療関係費、レクリエーション・イベント・サークル活動費など)があります。
 
介護サービス費は費用の1~3割で利用できますが、その他の食費、居住費、日常生活費などは全額自己負担です。毎月かかる生活費や、その他の費用の内容をよく確かめましょう。
 
ホームにはさまざまな業種から参入しています。福祉よりも利益重視のホームも多く、費用面でのトラブルは後を絶ちません。消費生活センターへの苦情や相談件数も、年々増えています。
 
レクリエーション費など、想定外の出費になるケースもめずらしくありません。ホームによって、退去時の一時金の返還額のルールが違うのでトラブルになる可能性があります。
 
入居時の費用、入居後の費用、退去時の費用・返還金について事前に確認し無理のない資金計画を立てましょう。
 

入居一時金とは

入居一時金とは、ホームへ入居の際に支払う一定期間の家賃等の前払金です。前払金の中に権利金を含めることは禁止されています。ホームが受領できる料金は、「家賃、敷金および介護等その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領する費用」に限られています。
 
ホームによって、入居一時金の「初期償却」をするケースがあります。初期償却は、想定居住期間を超えて居住する場合の保険として、入居一時金の10~30%程度が徴収され退去時に戻らないお金です。
 
東京都では、「前払金は家賃等の対価であることから、前払金の初期償却は不適切である」と指針を定めています。重要事項説明書などで、「初期償却」の有無を必ず確認しましょう。
 

償却の仕組み

入居一時金は、「1カ月の家賃等の額×想定居住期間(月額)」に基づいて計算されます。また、終身での居住を前提とした場合、「想定居住期間を超えて契約が継続する場合に備えて受領者が受領する額」も前払金に含める場合もあります。
 
この部分は3カ月経過後に全額償却されますので、ホームを退去した場合、入居期間の長さに関わらず返還されませんので注意しましょう。
 
想定居住期間は、入居者の平均年齢や平均余命などを勘案してホームごとに設定します。多くのホームでは「入居者のうち、おおむね50%の人がそのホームに入居し続ける期間」として定めています。これが一時金の償却期間です。5~10年が多いようです。
 
例えば、1カ月の家賃等の額が20万円、想定居住期間5年(60カ月)の場合、一時金額は1200万円(20万円×60カ月)となります。入居期間3年(36カ月)で退去した場合、前払金のうち残りの480万円(24カ月分)が返却されます。
 
なお、ホームでは入居日から3カ月以内に契約解除・死亡により退去した場合には、前払金の全額(入居期間分の日割り家賃等は除く)を返還するルール(短期解約特例)になっています。
 

入居一時金方式と月払い方式、どっちが得?

例えば、あるホームで
(1)入居一時金1200万円(一時金に含まれる家賃20万円)、毎月の利用料10万円のコース
(2)入居一時金0円、毎月の利用料30万円のコース
があったとします。このケースでは想定居住期間5年では支払総額は同額になりますので、5年を超えて居住する場合は、入居一時金方式のほうがお得です。
 
一時金のあるタイプ(前払金方式)は、想定居住期間の家賃に相当する額の全部または一部を前払いするものです。したがって、入居時にまとまった資金は必要なものの、月々の支払額が安くなるといったメリットがあります。
 
一時金のないタイプ(月払い方式)は、入居時にまとまった資金は不要ですが、入居一時金方式に比べ、月々の支払額が高くなります。そのため居住期間が長くなると、支払総額が入居一時金方式に比べ割高になる場合があります。
 
また、入居一時金方式と月払い方式では、退去時の返還額の違いもあります。ホームが倒産したとき入居一時金方式では保全措置が義務づけられてはいるものの、未償却部分が全部または一部が返還されないリスクがあります。
 

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まとめ

一般的には、入居期間が短いときは月払い方式が、入居期間が長くなれば入居一時金方式を選択するのが有利といえます。ただし、余命がある程度短いとわかっている方や早期退所もあり得る方、ホームの倒産が心配な方は、月払い方式が安心です。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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