更新日: 2022.05.25 老後

老後の一人暮らしと夫婦二人暮らしにかかる支出の目安の違いとは?

老後の一人暮らしと夫婦二人暮らしにかかる支出の目安の違いとは?
「老後2000万円問題」をきっかけに、老後への不安を抱く現役世代が増えています。ただし、実際に不足する金額は一人暮らしか夫婦二人暮らしかによって異なります。
 
ここでは、総務省統計局が発表した「家計調査年報(家計収支編)2020年」の平均結果をもとに、老後の一人暮らしと夫婦二人暮らしにかかる支出の違いや、収入に対する不足金額の目安を解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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一人暮らしにかかる支出

一人暮らしにかかる支出は、13万3146円です。介護保険料や健康保険料などの支出(非消費支出)1万1541円は除きます。
 
支出の内訳は以下の通りです。

【65歳以上の一人暮らしの支出(支出に占める割合)】

食料:3万6615円(27.5%)
住居:1万2382円(9.3%)
光熱・水道:1万2915円(9.7%)
家具・家事用品:5325円(4.0%)
被服及び履物:3195円(2.4%)
保健医療:8255円(6.2%)
交通・通信:1万1983円(9.0%)
教養娯楽:1万2915円(9.7%)
交際費:1万5311円(11.5%)
その他:1万4246円(10.7%)

※小数点以下切り捨てのため、実際の支出と異なる場合があります。
 
2020年現在で65歳以上になっている人の平均支出なので、住居は金額から考えて持ち家が前提となっています。今後、生涯独身の人が65歳以上になれば、賃貸のまま老後を過ごす人も増えるでしょう。現在持ち家がなく、相続できる住居がない人は、追加で月5万円程度は家賃による支出を見込んでおくべきです。
 

収入に対する不足金額

収入のメインは年金で、12万1942円です。ほかにアルバイト等の収入を合わせた実収入は13万6964円となります。
 
支出は、非消費支出と合わせて14万4687円となるので、不足金額は7723円です。仮に90歳まで生きるとしても、不足金額の合計は232万円にしかなりません。
 
持ち家さえあれば、老後資金に2000万円必要になるどころか、300万円でも足ります。
 

夫婦二人暮らしにかかる支出

夫婦二人暮らしにかかる支出は、22万4390円です。介護保険料や健康保険料などの支出(非消費支出)3万1160円は除きます。支出の内訳は以下の通りです。

【65歳以上の夫婦二人暮らしの支出(支出に占める割合)】

食料:6万5746円(29.3%)
住居:1万4585円(6.5%)
光熱・水道:1万9746円(8.8%)
家具・家事用品:1万321円(4.6%)
被服及び履物:4712円(2.1%)
保健医療:1万6091円(7.2%)
交通・通信:2万6702円(11.9%)
教養娯楽:1万9746円(8.8%)
交際費:1万9746円(8.8%)
その他:2万6926円(12.0%)

※小数点以下切り捨てのため、実際の支出と異なる場合があります。
 
一人暮らしと同様、住居は持ち家が前提です。賃貸で二人暮らしの場合、月8万円程度は家賃による追加支出を見込んでおきましょう。
 

収入に対する不足金額

収入のメインは年金で、21万9976円です。ほかにアルバイト等の収入を合わせた実収入は25万6660円となります。
 
支出は非消費支出と合わせて25万5550円なので、不足金額は発生しません。ただし、年金による収入は、片方が会社員・公務員でもう一方が専業主婦もしくは夫になっているのが前提です。
 
仮に双方とも自営業者の場合、国民年金しか受け取れません。「令和2年度(2020年度)厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均受給額は5万6358円となり、2人合わせても11万2716円です。アルバイト等の収入を加えても15万円程度しか見込めないでしょう。
 
双方とも自営業者なら、老後資金が2000万円では到底足りません。もしいずれかが会社員・公務員なら、老後資金がほとんどなくても日々の生活はまかなえます。
 

シミュレーションの必要性は大きい

老後の一人暮らしや夫婦二人暮らしの収支を見ると、「老後2000万円問題」は全く実態を反映していないことがわかります。支出についても、総務省の統計では持ち家率が高すぎるため、賃貸で生活する人の実態はほとんど反映されません。
 
老後の生活は、あなたがどう過ごしていきたいかによって大きく変わります。ここで出した数値はあくまで目安にすぎないことを認識し、もう一度老後資金がいくら必要なのか考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)平均結果の概要
厚生労働省年金局 令和2年度(2020年度)厚生年金保険・国民年金事業の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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