更新日: 2023.01.17 定年・退職

早期退職を検討中。優遇措置制度とはどんな内容? デメリットは?

早期退職を検討中。優遇措置制度とはどんな内容? デメリットは?
終身雇用や年功序列が崩壊しつつある現代社会において、ジョブ型雇用の導入や新型コロナウイルスの感染拡大による影響もあり、早期退職制度を活用する企業が増えています。早期退職を希望する従業員には「早期退職優遇制度」が用意されていますが、どんな内容なのか、自身にどのようなメリット・デメリットがあるのか知りたい方もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、早期退職優遇制度の概要やメリット・デメリットについて解説します。制度を利用したい方や、利用した場合の自身の将来について考えたい方はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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早期退職優遇制度とは

「早期退職優遇制度」とは、自身の希望により定年前に退職ができる制度のことです。人件費削減のための希望退職とは異なり、福利厚生のひとつとして現在では多くの企業で導入しており、「選択定年制」と呼ばれることもあります。「早期退職優遇制度」の主なポイントは、次の2つです。
 

●割増退職金
●有給休暇買い取り

 
ここから2つについてそれぞれ説明しますので、特に早期退職を検討している方は、しっかりと確認しておきましょう。
 

割増退職金

割増退職金とは早期退職優遇制度の適用により、通常の退職時よりも多く支給される退職金のことです。本来であれば定年まで働く予定だった方が、早期退職をすることでもらえなかった分の退職金を補てんするという役割になります。割増退職金がどれくらいもらえるかは、退職する従業員の年齢や勤続年数、企業の業績によって変わりますが、一般的には勤続年数が長いほうがもらえる金額が高い傾向にあります。
 

有給休暇買い取り

有給休暇とは労働者をリフレッシュさせるための制度であり、本来買い取りをすることは禁止されています。ただし、次に挙げるケースでは、有給休暇の買い取りが認められることもあります。
 

●法律で定められた以上の有給休暇がある
●退職時に有給休暇が残っている
●時効を過ぎた有給休暇がある

 
早期退職優遇制度では、退職時に使いきれなかった有給休暇を企業が買い取るケースもあります。ただし、企業によって1日あたり一定の金額にするのか、基本給の1日分に換算するのかは異なります。早期退職を希望する場合は、必ず勤め先のルールを確認しましょう。
 

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早期退職優遇制度のメリット

早期退職優遇制度の主なメリットは次の2つです。
 

●退職金が増える
●いつでも退職できる

 
退職者側としては割増により多くの退職金がもらえる期待があることと、いつでも退職ができることが挙げられます。
 
早期退職優遇制度に似た制度の希望退職制度は、会社が募集したときにかぎり利用できる制度のため、自分の好きなタイミングで退職ができません。早期退職は、自身のキャリアアップや再就職したいときに利用できる制度のため、退職後の計画も立てやすいでしょう。
 

早期退職優遇制度のデメリット

一方、早期退職優遇制度のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
 

●再就職がうまくいかないかもしれない
●年金支給額が減る可能性がある
●失業保険の給付が遅くなる

 
早期退職優遇制度を利用して退職したあとに再就職を検討している方は、必ずしも再就職できるわけではないリスクがあることを理解しておきましょう。退職時の年齢や経済状況などによっては仕事がなかなか見つからない可能性もあります。
 
また、年金を繰上げ受給した場合は、年金受給額が0.4%減額となるため注意が必要です。さらに、早期退職をした場合は、自己都合による退職とみなされるため、失業保険の給付が会社都合による退職と比べて遅くなります。
 

企業ごとに優遇措置制度のルールが異なるためしっかりと確認を!

早期退職優遇制度は退職金が割増になる、有給休暇の買い取りをしてくれるなど多くのメリットがありますが、再就職がうまくいかないかもしれないリスクがあるなどデメリットも存在します。また、自己都合で会社を辞めるため、失業保険が早くもらえない点にも気を付けてください。
 
優遇措置制度でどのような優遇が受けられるかは、企業によって異なる点にも注意が必要です。早期退職を検討している方は、まずは一度自身の勤め先のルールを確認してみましょう。
 

出典

日本年金機構 令和4年4月から老齢年金の繰上げ減額率が見直されました

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執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部