更新日: 2019.08.09 その他老後

50代以上のプロテイン購入額が15%もアップしている?健康への意識とは

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

50代以上のプロテイン購入額が15%もアップしている?健康への意識とは
少子高齢化が進む日本は、ますます長寿化が進んでおり、世界トップクラスの長寿国となっています。厚生労働省が7月30日に発表した「平成30年簡易生命表」(※1)によると、男性の平均寿命は81.25年、女性の平均寿命は87.32年。前年と比較して男性は0.16年、女性は0.06年上回っています。
 
また、スポーツ庁の「平成29年度体力・運動調査結果の概要及び報告書について」(※2)を見ると、65歳から79歳の高齢者は、握力、上体起こし、長座体前屈、開眼片足立ち、10m障害物歩行、6分間歩行といった新体力テストにおいて、ほとんどの項目もしくは合計点で20年間向上傾向にあります。
 
このように、日本では元気で長生きな高齢者が増えています。では、いつまでも健康な身体を保つために、高齢者はどの程度健康について意識しているのか、健康維持のために何をしているのでしょうか?
 
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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足腰の衰えや筋力の低下を自覚する人は、年齢に比例して増加

株式会社インテージヘルスケア(本社:東京都千代田区)は、高齢者の身体的症状の経験率や高タンパク食品の購入実態などをまとめました。(※3)
 
全国の16~79歳の男女に、最近一年間に経験した健康に関する自覚症状について聞いたところ、「足腰の衰え」や「筋力の低下」といった症状を経験している人は、50歳代で約20%、60歳代で約25%、70歳代では30%を超えており、年齢に比例して多いことがわかりました。
 
一方で「疲れやすい」「だるい・倦怠感」は現役世代の50代が最も多く、60代、70代と年齢が上がるにつれ減っていくようです。その年代だと、仕事をしていない人も多いので、疲れるという感じではなくなってくるのかもしれませんね。
 

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健康キーワードの認知は「ロコモ」が2割。他はほとんど認知なし

次に、健康に関するキーワードの認知率を調べたところ、「ロコモ」が20.9%で一番高い結果となりました。
 
ロコモとは、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)のことで、骨や関節、筋肉などの衰えが原因で、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態のことをいいます。サプリメントのCMを見て知った人が多いのでしょうか。
 
その他のキーワード「サルコペニア肥満(筋肉量の減少と肥満が重なった状態)」が4.4%、「フレイル(加齢とともに運動機能や認知機能等が低下し、生活機能障害や要介護状態などが進むことで死亡などの危険性が高くなった状態)」が1.1%と、ほとんど認知がない状況でした。
 

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高齢者もプロテインを飲んで筋肉増強。50代から70代で4年間で15%購入金額アップ

トレーニングの際、筋肉をつけるためにプロテインを飲む人が多いですよね。プロテイン市場の売り上げ推移を見ると、2015年が79億円であり、その後毎年増加し、2018年は96億円と20%以上も伸びています。
 
50〜70歳代のプロテインの購入経験率を見てみると、2015年から2018年で、50歳代は2.1%から2.7%、60歳代は1.5%から2.0%、70歳代が1.1%から1.2%と全ての年代で伸びていることがわかりました。
 
50~70歳代でプロテインを購入した人の年間平均購入金額は、2018年度で1万3337円となっており、2015年度の1万1613円と比べると15%増加しています。
 
プロテインというと、筋肉増強のため、若い男性が飲んでいるイメージでしたが、これからは年齢が高くても、プロテインを飲んでトレーニングして鍛える人がさらに増えていくかもしれません。
 
以上のことから、流行りの健康に関するキーワードは知らなくても、最近ではプロテインなどのサプリメントを補いながら、適度に運動し、健康維持に努める高齢者が多いことが推察されます。
 
「足腰の衰え」などの進行や、タンパク質などの栄養不足は、放っておくと歩行困難、それが進めば寝たきりとなることも危惧されます。
 
年齢的に健康が気になる、体力の衰えを感じたら、まずはそれを「じぶん事」として捉えることが予防への第一歩です。適度に運動し、栄養バランスの取れた食事をとり、いつまでも元気に過ごしたいものですね。
 
出典
※1:厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」
※2:スポーツ庁「平成29年度体力・運動調査結果の概要及び報告書について」
※3:株式会社インテージヘルスケア「生活健康基礎調査2018」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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