最終更新日:2019.01.07 公開日:2017.06.18
年金

確定拠出年金の相続。もし受けとる前に死亡してしまったら?

受取人の指定も可能

ここまでは、「もし何も受取人を指定していなかったら、この順番で受け取ることになります」という場合をご紹介してきました。
しかし、このような受取順位どおりではなく、自分が決めた人に受け取ってもらいたい場合もあるのではないでしょうか。そのような場合は、「死亡一時金」を受け取る人をあらかじめ指定しておきましょう。事前に申し出て手続きしておくことで、特定の受取人を指定することができます。

確定拠出年金のお金にも相続税はかかる?

実際に相続をする立場になった場合、この確定拠出年金の「死亡一時金」に相続税がかかるのかどうかが心配になるのではないでしょうか? 原則として、死亡一時金も「みなし相続財産」として相続税の対象になります。ただし、「死亡退職金の非課税枠」を適用することができ、それにより受取の一定額までは非課税とすることも可能です。この「死亡退職金の非課税枠」がいくらになるかは、以下の計算式で算出されます。

死亡退職金非課税限度額 = 500万円×法定相続人の数

例えば法定相続人の数が3人ならば、500万円×3人=1500万円となり、1500万円までの部分は、受けとっても相続税がかかりません。

ただし、ここで「死亡退職金等」とされるのは、確定拠出年金の死亡一時金だけではありません。亡くなった人が勤務先等から受け取る退職手当金などで、亡くなってから3年以内に支給が確定したものにも同じく適用されます。ゆえに、勤務先から死亡退職金等が支給されていればそれらとの合算となり、合算額が非課税限度額を超えていれば、超えた分に相続税がかかることになります。

死亡一時金はどうやって受け取る?

ところで、この確定拠出年金の死亡一時金は亡くなったら自動的に振り込まれるものではなく、こちらから請求しなければ受け取れません。この請求を「死亡一時金の裁定請求」といいますが、遺族がそもそもこの確定拠出年金の存在を知らなければ請求ができませんから、常日頃から家族に確定拠出年金の資産があることを伝えておきたいものです。
また、亡くなられてから5年間請求がなければ、「みなし相続財産」である死亡一時金ではなく、単に亡くなった方の相続財産とみなされてしまうため、前述の死亡退職金等の非課税枠は使用できなくなりますから注意しておきたいところです。

\ この記事を共有しよう!/

福島えみ子

執筆者:福島えみ子(ふくしま えみこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表
大学卒業後、都市銀行に入行。複数の銀行、法律事務所勤務中に、人生の悩みは結局のところお金と密接に関係することを痛感、人生をより幸せで豊かにするお手伝いがしたいとファイナンシャルプランナーに。FP会社にて勤務後、独立。これまで500件以上の個人相談を担当すると共に、セミナー、執筆と幅広く活動。相続・資産運用・住宅相談・リタイヤメントプラン等を得意とし、個人相談にも力を入れる一方で、セミナーや企業研修、執筆を通じてわかりやすくお金の知識を発信することに注力している。

http://mdtheory.co.jp/



▲PAGETOP