最終更新日: 2020.07.06 公開日: 2020.07.07
年金

公的年金の役割は、老後に受け取る年金だけじゃないって本当?

社会人1年生の皆さんの中には、給与明細を見て、給与からこんなにいろいろ差し引かれるのかと驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
特に、社会保険料の負担が意外に多いことに気づかれるかもしれません。今回は、社会保険料の中の「公的年金」の役割について解説したいと思います。
 
廣重啓二郎

執筆者:

執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)

佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

立命館大学卒業後、13年間大手小売業の販売業務に従事した後、保険会社に転職。1 年間保険会社に勤務後、保険代理店に6 年間勤務。
その後、コンサルティング料だけで活動している独立系ファイナンシャルプランナーと出会い「本当の意味で顧客本位の仕事ができ、大きな価値が提供できる仕事はこれだ」と思い、独立する。

現在は、日本FP協会佐賀支部の副支部長として、消費者向けのイベントや個別相談などで活動している。また、佐賀県金融広報アドバイザーとして消費者トラブルや金融教育など啓発活動にも従事している。

廣重啓二郎

執筆者:

執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)

佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

立命館大学卒業後、13年間大手小売業の販売業務に従事した後、保険会社に転職。1 年間保険会社に勤務後、保険代理店に6 年間勤務。
その後、コンサルティング料だけで活動している独立系ファイナンシャルプランナーと出会い「本当の意味で顧客本位の仕事ができ、大きな価値が提供できる仕事はこれだ」と思い、独立する。

現在は、日本FP協会佐賀支部の副支部長として、消費者向けのイベントや個別相談などで活動している。また、佐賀県金融広報アドバイザーとして消費者トラブルや金融教育など啓発活動にも従事している。

日本の公的年金は2階建て

「公的年金は2階建て」という言葉を聞いたことがありますか。これは、会社員や公務員の方の公的年金の仕組みのことです。
 
1階部分は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の全ての方が加入する「国民年金(基礎年金)」、2階部分は、会社員や公務員の方が加入する「厚生年金」のことです。

公的年金は、老後の年金だけではない!

公的年金の話になると、老後のことをイメージされる方も多いのではないでしょうか。しかし実は、公的年金には老後に受け取る「老齢年金」のほかにも、現役時に自分や家族が受け取ることができる「遺族年金」や「障害年金」があります。
 
・遺族年金:公的年金の加入者が死亡した場合、扶養されていた配偶者や子が受け取ることができます。厚生年金加入者の遺族は、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の両方を受け取ることになります。
 
・障害年金:病気やケガで仕事や生活に支障がある場合、一定の条件のもと受け取ることができます。厚生年金加入者の方は、「障害基礎年金」「障害厚生年金」の両方を受け取ることになります。
 
・老齢年金:原則65歳から受け取ることができます。厚生年金加入者は、老齢基礎年金を受け取るのに必要な要件を満たすと、「老齢基礎年金」に上乗せして「老齢厚生年金」を受け取ることができます。

厚生年金の保険料はどうやって決まるの?

厚生年金の保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に共通の保険料率をかけて計算されます。毎月支払う厚生年金の保険料は、会社と従業員で半分ずつ負担することになります。
 
例えば、月給20万円の会社員の場合で確認してみましょう。下表より、該当する等級を探します。月給20万円の場合、等級は14等級に該当し、厚生年金の保険料は、1万5900円となります。
 
ちなみに等級は1〜31等級まであり、等級が上がるごとに負担する厚生年金の保険料も上がっていきます。当然、将来受け取る年金にも反映されます。
 


日本年金機構HPの厚生年金保険料額表より筆者が作成
 
標準報酬月額は、原則年1回見直されます。具体的には、4月~6月の給与実績の平均額が、9月~翌年8月までの標準報酬月額となります。
 
なお新入社員の場合、給与実績がないため、入社時に1ヶ月分の給与を見積もり、標準報酬月額に当てはめていきます。8月までは当該標準報酬月額が適用され、その後4月〜6月までの給与実績に応じて、9月からの標準報酬月額が決定します。

まとめ

以上で「公的年金」は、万が一の場合の保険の役割でもあるということを解説してきました。
 
厚生年金加入者は、老後受け取る「老齢厚生年金」だけでなく、死亡した場合に遺族が「遺族厚生年金」を、病気やけがで障害が残った場合「障害厚生年金」を基礎年金にプラスして受け取ることができます。
 
これから生命保険の加入を考えている方は、まず公的な保障をどのくらい受けられるのかを確認してから、検討されることを強くお勧めします。
 
出典 日本年金機構 「平成29年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表」
 
執筆者:廣重啓二郎
佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

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