最終更新日: 2020.09.02 公開日: 2020.09.03
年金

年金の学生納付特例制度はどんな制度?どんな学生が対象?

執筆者 : 田久保誠

コロナ禍で上場企業をはじめ多くの会社が業績の悪化、または赤字という事態に陥っており、そこで働く従業員も収入が減るという状況になっています。そのような中で、学生の皆さんもアルバイトが減ったり、実家からの仕送りが減ったりと経済的に大変になった方は多いと思います。
 
そのような状況下であっても、日本国内に住むすべての人は20歳になれば国民年金の支払い義務が生じます。
 
今回は、学生の皆さん向けの国民年金保険料の学生納付特例制度について解説します。
 
田久保誠

執筆者:

執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)

田久保誠行政書士事務所代表

特定行政書士、CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員

行政書士相談センターの相談員として、相続等の相談業務や会社設立、許認可申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。

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田久保誠

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執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)

田久保誠行政書士事務所代表

特定行政書士、CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員

行政書士相談センターの相談員として、相続等の相談業務や会社設立、許認可申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。

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学生納付特例制度はどんな制度でどのような学生が対象者になるの?

先に述べたように日本国内に住むすべての人は、20歳になったときから国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられています。しかし学生については、前年所得が基準以下の学生の場合、申請により在学中の保険料の納付が猶予される制度で、家族の所得の多寡は問われません。
 
その前年度の所得基準ですが、118万円+扶養親族等の数×38万円です(本年度の所得基準の場合は118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等)。
 
また学生の定義ですが、大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校および各種学校(修業年限が1年以上の課程に在学している場合)、一部の海外大学の日本分校に在学し、夜間・定時制課程や通信課程も含まれますので、ほとんどの学生の方が対象です。

申請方法、申請時期、必要書類は?

基本的には、学生自身が住民登録している市区町村の国民年金担当窓口、または管轄する年金事務所に行って申請することになりますが、市区町村の窓口には郵送することもできます。また一部の学校では事務代行をしている学校もあります。
 
申請時期は、過去期間は申請書が受理された月から2年1ヶ月前まで(それ以前は時効により申請できません)で、将来期間は年度末(翌年の3月)まで申請できますが、1枚の申請用紙では1年分(4月から翌年の3月まで)なので、1年分以上の納付特例を行う場合は複数枚の申請書を提出します。
 
次に必要書類ですが、下記のようになりますが、市区町村の窓口で申請手続きを行う際には申請書以外は提示のみですみます。
 
・国民年金保険料学生納付特例申請書
・年金手帳 または 基礎年金番号通知書
・学生等であることまたは学生等であったことを証明する書類

追納や年金支給について

学生納付特例期間については、10年以内であれば保険料をさかのぼって追納できます。追納する保険料が学生納付特例期間の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降の場合は、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされますので、追納する場合は早めに追納することをお勧めします。
 
また、将来の老齢基礎年金受給の要件である保険料の納付済期間等が10年以上という要件に、学生納付特例制度の承認を受けた期間は参入されます。しかし、年金額の計算の対象となる期間には含まれませんので、満額の老齢基礎年金を受け取るためには、40 年の保険料納付済期間が必要ですので、その場合は上記で記載したとおり追納することになります。
 
さらに、障害や死亡といった不慮の事態が生じた場合に支給される障害基礎年金や遺族基礎年金の要件の対象期間に、学生納付特例制度の承認を受けている期間も含まれます。  

納付が難しい場合は忘れずに申請しましょう

もちろん学生であっても、納付ができるのであれば納付するようにしたほうが良いですが、経済的な理由で納付が難しい場合でも、学生納付特例制度の承認を受けることによって、老齢基礎年金を受け取るために必要な受給資格期間に算入されます。
 
さらに、病気やけがで障害が残ったときに、障害基礎年金を受け取ることができるなどのメリットがあります。保険料を納められないときは、未納のまま放置せず学生納付特例を申請しましょう。
 
(出典)日本年金機構「国民年金保険料の学生納付特例制度」、「学生納付特例リーフレット」より
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表

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