最終更新日: 2020.09.09 公開日: 2020.09.10
年金

ケースバイケースで見る! 60歳以降に必要になる年金手続きって?

60歳に到達すると多くの方は年金保険料を納め終わり「待機期間」を経て65歳から年金を受け取ります。しかし年金の受給資格期間に満たない場合や、60歳以降に再就職した場合などは、継続して保険料を納めるための手続きが必要です。年金受給を前倒して65歳前から始めたい場合も手続きを行います。
 
では、60歳以降の年金についてどんなケースが考えられるか見ていきます。
 
松木優子

執筆者:

執筆者:松木優子(まつき ゆうこ)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。

来店型保険ショップ元コンサルタント。首都圏郊外の地域密着店や、都市部の富裕層が多い店舗で、年間約150組のお客様のコンサルタントを担当。

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60歳で退職して再就職しないケース

国民年金の加入期間が40年ある場合

国民年金の加入期間である20歳から60歳まで、40年間の保険料を納め終わると、5年間の「待機期間」を経て65歳から年金の支給が開始されます。厚生年金の加入期間が12ヶ月以上ある場合は、60歳から64歳まで「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れます。受給開始年齢は生年月日により異なります。

国民年金の加入期間が40年に満たない場合

年金を満額受け取れません。加入期間が10年未満の場合は受給資格期間を満たしていないので、年金の受け取りそのものができません。
 
40年に満たない場合は、手続きをして60歳以降も保険料を払うことで、年金の受け取りを可能にしたり、年金額を満額に近づけたりすることができます。これを「任意加入」といいます。
 
■任意加入の方法
次の4つを全て満たしていることが条件です。
・60歳以上65歳未満で日本国内に住所がある
(年金の受給資格期間を満たしていない場合は65歳以上70歳未満も可)
・老齢基礎年金の繰り上げ受給を受けていない
・20歳以上60歳未満での保険料納付月数が480月(40年)未満
・厚生年金保険、共済組合等に加入していない
 
申し出た月からの加入となります。さかのぼって加入はできないので、早めの手続きがお勧めです。

60歳で退職して再就職するケース

厚生年金保険を適用している企業に再就職する場合は、厚生年金保険に加入することになります。手続きは企業が行うので、年金手帳を勤務先の担当者に提出しましょう。
 
なお、厚生年金保険は次の条件を満たす短時間労働者も加入できます。
・1週間の所定労働時間と1ヶ月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上
・1週間の所定労働時間が20 時間以上 など

70歳以降も勤めていて、受給資格期間を満たしていない場合

厚生年金保険は70歳になると被保険者資格がなくなり保険料を納めることができなくなります。しかし、70歳以上になっても年金の受給資格期間を満たしておらず、かつ企業に勤めている場合は、受給資格期間を満たすまで「高齢任意加入被保険者」として厚生年金に加入できます。
 
手続きは企業ではなく本人が行います。なお、保険料は一般の厚生年金被保険者と違い、企業と折半ではなく全額自己負担になります。もし企業の同意が得られれば折半にできます。
 
■厚生年金保険を適用していない企業に勤めている場合
企業の同意が得られて、年金事務所に認可されると「高齢任意加入被保険者」になることができます。この場合、保険料は企業との折半になります。

受け取りに関して手続きが必要なケース

これまでは年金保険料を「納める」際の話でしたが、ここからは「受け取る」話になります。

年金を繰り上げ・繰り下げて受け取りたい場合

■繰り上げ受給をしたい
年金は原則65歳から受給開始ですが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受給することができます。ただし、繰り上げ時期に応じて年金額が減額されます。
 
■繰り下げ受給をしたい
こちらも希望すれば66歳以降に受給を繰り下げることができます。年金額は繰り下げ時期に応じて増額されます。

働きながら年金を受け取る場合

60歳以上70歳未満で厚生年金に加入している、70歳以上で厚生年金を適用している企業に勤めている場合、給与や賞与の金額に応じて老齢厚生年金の年金額が減ることがあります。これを「在職老齢年金」といいます。
 
老齢厚生年金の基本月額と、総報酬月額相当額(1ヶ月当たりの給与や賞与の金額)の合計が、65歳未満なら28万円、70歳未満なら47万円を超えるようなら、年金額が減る可能性があります。

雇用保険の失業給付を受ける場合

60歳以上65歳未満で老齢厚生年金を受け取っている場合、雇用保険の失業給付を同時に受けることはできません。ハローワークで求職の申し込みをした時点の翌月から失業給付の受給期間が終わるまで、老齢厚生年金の支給が止まります。
 
実際に手続きが可能か、どんな書類が必要かについては個々の状況によって異なります。詳しくは、お住まいの自治体の年金担当窓口や年金事務所に問い合わせてみてください。
 
出典
日本年金機構 「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
日本年金機構 「退職後の年金手続きガイド」
日本年金機構 「老齢年金ガイド 令和2年度版」
 
執筆者:松木優子
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。フリーライター。
 
監修:FINANCIAL FIELD編集部

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