最終更新日: 2020.11.18 公開日: 2020.11.20
年金

老齢厚生年金は何歳からいくら受け取れるの?

執筆者 : 中村将士

サラリーマンにとって老齢厚生年金は、老後資金の要となるものです。今回は、老齢厚生年金が何歳からいくら受け取れるのかについて解説します。
 
中村将士

執筆者:

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

詳細はこちら
中村将士

執筆者:

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

詳細はこちら

老齢厚生年金の受給要件

サラリーマンの場合、通常、老齢年金は老齢基礎年金と老齢厚生年金の2階建ての構造になっています。老齢厚生年金の受給要件は、老齢基礎年金の受給要件と密接に関わっていますので、順番に確認していきます。
 
まず、老齢厚生年金の受給要件は、原則として以下のとおりです。
 
・老齢基礎年金の受給要件を満たしていること
・厚生年金保険の被保険者期間が1ヶ月以上あること
 
老齢厚生年金の受給要件は、老齢基礎年金の受給要件を満たしている必要があります。
老齢基礎年金の受給要件は、原則として以下のとおりです。
 
・保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上あること
 

老齢厚生年金の受給開始年齢

老齢厚生年金の受給開始年齢は、原則として65歳です。ただし、以下の要件を満たしている方は「特別支給の老齢厚生年金」を受け取ることができます。その場合の受給開始年齢は、生年月日と性別により異なります。
 
・男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと
・女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと
・老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること
・厚生年金保険などに1年以上加入していたこと
・60歳以上であること
 

老齢厚生年金の計算方法

老齢厚生年金がいくら受け取れるかを確認するにあたり、老齢厚生年金の計算方法を確認していきます。老齢厚生年金の計算方法は、以下のとおりです。
 
・65歳未満:年金額=定額部分+報酬比例部分+加給年金額
・65歳以上:年金額=報酬比例年金額+経過的加算+加給年金額
 
上記の式をパーツに分けると、以下の4種類に分けられます。
 
・定額部分
・報酬比例部分
・加給年金額
・経過的加算
 
「定額部分」は、以下のように計算します。
 
定額部分=1630円×生年月日に応じた率(定額単価)×被保険者期間の月数
 
生年月日に応じた率(定額単価)とは、昭和21年4月1日以前に生まれた方であれば、生年月日に応じて1.032から1.875の倍率を1630円に乗じることにより定額単価を変更するものです。昭和21年4月1日以降に生まれた方は、この倍率は1倍となります。
 
被保険者期間の月数については以下のような上限があります。
 
・昭和9年4月2日から昭和19年4月1日生まれの方:444月
・昭和19年4月2日から昭和20年4月1日生まれの方:456月
・昭和20年4月2日から昭和21年4月1日生まれの方:468月
・昭和21年4月2日以後生まれの方:480月
 
「比例報酬部分」は、以下の(1)(2)で計算した額のうち、いずれか多い方の額になります。
 
(1)報酬比例部分の年金額(本来水準)

出典:日本年金機構 「老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)」
 
(2)報酬比例部分の年金額(従前額保障)

出典:日本年金機構 「老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)」
 
「加給年金額」は、以下の要件に該当する場合に加算されます。
 
・厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある
・65歳到達時点で生計を維持している配偶者または子がいる
 
加算される額は、原則として以下のとおりです。
 
・65歳未満の配偶者がいる場合:22万4900円
・1人目、2人目の子がいる場合:各22万4900円
・3人目以降の子がいる場合:各7万5000円
 
なお、配偶者の加給年金額は、老齢厚生年金を受ける方の生年月日に応じて、さらに3万3200円から16万6000円が特別加算されます。
 
例えば、昭和18年4月2日以後に生まれた方であれば、特別加算額は16万6000円ですので、先の22万4900円に16万6000円を加えて39万900円となります。また、上記の子とは、18歳到達年度の末日までの間の子をいいます。
 
「経過的加算」は、以下のように計算します。

出典:日本年金機構 「老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)」
 
上記の「生年月日に応じた率」「厚生年金保険の被保険者月数」については、「定額部分」のところで確認したものと同じものです。
 

まとめ

老齢厚生年金が何歳から受け取れるのかについては、原則として65歳からであることが分かりました。ある要件を満たしている人は「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れることも分かりました。
 
老齢厚生年金がいくら受け取れるのかについては、65歳未満で受け取る場合と65歳以上で受け取る場合とでは計算式から違うこと、生年月日や被保険者期間、平均報酬月額、平均標準報酬額によって違うことが分かりました。
 
地道に計算すると、大変な労力になりますね。もう少し気楽に知りたいという場合は、「ねんきん定期便」を参照されることをお勧めします。特に50歳以上の方であれば、ねんきん定期便に「老齢年金の種類と見込額(年額)」が記載されていますので、ぜひ参考にしてください。
 
ねんきん定期便について、もう少し知りたい方は「ねんきん定期便で何がわかる? 最低限ここだけは確認しておこう!」もぜひご参照ください。
 
出典
日本年金機構 「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
日本年金機構 「老齢厚生年金(昭和16年4月2日以後に生まれた方)」
日本年金機構 「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
日本年金機構 「特別支給の老齢厚生年金」
日本年金機構 「年金額の計算に用いる数値」
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

関連記事

老齢厚生年金の繰上げ受給をしていた夫が亡くなった。妻の遺族厚生年金は少なくなるの?
特別支給の老齢厚生年金の手続きしないと時効になる?
雇用保険の基本手当(失業手当)と老齢厚生年金を一度に両方もらう裏技とは?
 



▲PAGETOP