最終更新日: 2021.04.12 公開日: 2021.04.14
年金

2つの年金が受け取れる? 年金の併給調整とは

執筆者 : 柘植輝

受給できる年金は1人1年金が原則であるものの、状況次第では複数の年金に受給権が発生することがあります。その際は併給調整という仕組みが働き、年金の受給が公平になるよう処理されます。今回は年金の併給調整について、その仕組みを解説していきます。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

年金の併給調整とは

年金の併給調整とは、受給できる年金は1人1年金という原則に基づき、2つ以上の年金の受給権が生じた際に本人の選択に基づき1つの年金を支給し、ほかの年金については支給を停止する仕組みをいいます。
 
例えば、今まで遺族厚生年金を受けていた方が63歳になって特別支給の老齢厚生年金を受けられるようになったときは、遺族給付と老齢給付を併せて受けることはできず、いずれかを選択して受給するといった感じです。
 
なお、老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金(厚生年金)など、一部支給事由が同一であるものについては同一年金とみなされるため、併給調整されないこともあります。
 

併給調整の例外

併給調整には例外があります。その際における代表的なパターンは次のようなものがあります。
 

老齢基礎年金と遺族厚生年金

65歳以上で老齢基礎年金を受けている方が遺族厚生年金を受けられるようになったときは、この両者を併給することができます。

 

老齢厚生年金と遺族厚生年金

65歳以上で老齢厚生年金と遺族厚生年金を受ける権利がある方は、原則自身の老齢厚生年金が支給されることになります。
 
ただ、遺族厚生年金が老齢厚生年金より年金額が高い場合にはその差額を受けることができます。なお、遺族厚生年金より老齢厚生年金の年金額が高い場合は、遺族厚生年金は全額支給停止になります。

 

老齢給付と障害給付

障害基礎年金と障害厚生年金を受けている方が、老齢基礎年金または老齢厚生年金を受け取れるようになったときは、65歳以降、次のいずれかの組み合わせの中から併給する年金を選択することができます。
 
(1)障害厚生年金と障害基礎年金
(2)老齢厚生年金と老齢基礎年金
(3)老齢厚生年金と障害基礎年金

 

障害給付と遺族給付

障害基礎年金と障害厚生年金を受けている方が、遺族厚生年金を受けられるようになったときは、65歳以後、次のいずれかの組み合わせを選択することで併給して年金を受けることができます。
 
(1)障害厚生年金と障害基礎年金
(2)遺族厚生年金と障害基礎年金

 

年金の選択の手続きは?

併給調整により受給する年金を選択するには、「年金受給選択申出書」による手続きが必要です。選択後の年金を受け取れるのは原則手続きの翌月分からとなり、さかのぼって受け取ることはできないため早めに手続きするようにしてください。
 
なお「年金受給選択申出書」は年金事務所または街角の年金相談センター、または日本年金機構のホームページから取得できます。提出先はお近くの年金事務所または街角の年金相談センターになります。
 

年金は併給調整により1人1年金が原則

日本の年金制度は併給調整の仕組みによって1人1年金が原則となっています。
 
しかし、併給調整には例外があり、支給事由の異なる年金を2つ同時に受給できることもあります。併給調整の仕組みは非常に複雑なものになっています。今、年金を受けていたり、年金の受給が近い方で複数の年金の受給権を得る可能性のある場合、早めに最寄りの年金事務所やねんきんダイヤルへご相談ください。
 
出典 日本年金機構 2つ以上の年金を受ける権利ができたとき
 
執筆者:柘植輝
行政書士