更新日: 2022.08.15 年金

共済年金が廃止になったことを意外と知らない人が多い? 公務員などの年金制度はどうなった?

共済年金が廃止になったことを意外と知らない人が多い? 公務員などの年金制度はどうなった?
日本の年金制度は、国内に在住する現役世代全員に加入が義務付けられています。
 
加入する年金は、主に自営業と会社員で分類され、自営業者は「国民年金」に、会社員は「国民年金」に加えて「厚生年金」に加入するのが通常です。そして、主に公務員が加入する「共済年金」は、すでに廃止されています。
 
では、共済年金が廃止されたことで、公務員の年金制度はどうなったのでしょうか? 今回は、意外と知らない公務員の年金制度について解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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日本の年金制度と共済年金

日本の年金制度は「3階建て構造」だとよくいわれ、「1階建て」部分に国民全員を支える「基礎年金」が据えられ、「2階建て」部分に会社員が加入する「厚生年金」が設けられています。
 
さらに、「3階建て」部分には、私企業が独自に設ける「企業年金」があり、1階部分の基礎年金で足りない老後資金を、2階や3階部分で補うという構造になっています。
 
以前は、2階建て部分に「共済年金」が、3階建て部分には「職域加算」がありました。共済年金とは、主に国家公務員や地方公務員、私立学校の教職員などが加入する年金制度の類型です。
 
職域加算は公務員向けの企業年金のようなもので、公務員が基礎年金と共済年金に加えて、「3階建て」の支給を受けることができる制度です。
 

なぜ共済年金は廃止になった?

以前の年金制度では、公務員は自営業者や会社員より保険料が安く、しかも「職域加算」によって老後に受け取る年金額も多いなど、制度的に優遇されてきたという歴史がありました。
 
その結果、厚生年金と共済年金との間の不公平感が社会問題化し、また少子高齢化によって年金制度自体の存続が危ぶまれるなか、平成27年10月に「被用者年金一元化法」が施行される運びとなります。
 
この法律によって、共済年金と厚生年金は統一され、公務員向けの「職域加算」も廃止されることになりました。
 
年金に関わる諸制度を一元化することによって、年金運営の安定化を図るとともに、会社員と公務員の間の不公平感を取り除き、年金制度に対する信頼感を取り戻すことが、この制度改革の大きな目的でした。
 

共済年金がなくなって公務員の年金はどう変わったの?

共済年金の時代では、公務員は会社員より保険料の負担が少なく済みました。しかし、平成27年10月以降、共済年金と厚生年金が統一されてから、公務員も会社員と同じ保険料を負担しています。
 
つまり、以前と比較して、公務員の年金負担額は増大したということです。また、職域加算の廃止によって、受け取る年金額も減ることになります。
 
公務員向けの「3階建て」部分には、新たに「年金払い退職給付」という制度が設けられ、この制度で、1階建てと2階建て部分で足りない老後資金を補うことになります。
 
平成27年の制度改革によって、公務員の年金で変わったのは、保険料率や給付額の増減だけではありません。
 
例えば、共済年金においては被保険者の年齢制限がありませんでしたが、一元化以降は厚生年金と同じ、70歳の年齢制限が設けられています。また、老齢給付の在職支給や遺族年金の転給といった、共済年金における公務員優遇制度も相次いで廃止されることになりました。
 

公務員の年金は変わったが、負担が重いのは皆同じ

公務員の年金制度は、平成27年10月以降に大きくさま変わりしました。共済年金と厚生年金の統一によって、官と民との間に存在していた不公平感が解消された結果、公務員の年金負担は以前より厳しくなっています。
 
少子高齢化が進行する中、保険料の負担や将来受け取る年金額は、公務員に限らず厳しい状況が続いています。
 
老後に豊かな生活を送るためにも、自身を取り巻く年金の問題を、一度しっかり考えてみることが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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