更新日: 2023.02.28 国民年金

このままでは年金が「4万円」しか受け取れません…60歳以降でも国民年金を増やす方法はありますか?

このままでは年金が「4万円」しか受け取れません…60歳以降でも国民年金を増やす方法はありますか?
ねんきん定期便を確認した際、国民年金が年間で48万円となっていた場合、毎月の年金額は4万円です。基本的に60歳になると国民年金保険料の納付は終わるので、年金額は増えないことになります。それでは、60歳以降から年金額を増やす方法はないのでしょうか?
 
本記事では、60歳以降に年金額を増やす方法について解説していきます。

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国民年金が満額ではない理由

現在の国民年金の満額は77万7800円です。満額になるためには国民年金保険料を20歳から60歳までの40年間納付する必要があります。月に直すと480ヶ月分です。そのため、480ヶ月よりも納付した月が少ない場合は、国民年金の年金額は少なくなります。
 
また、国見年金保険料を免除された期間があった場合も、免除の割合によって減額されます。
 

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60歳以降から年金額を増やす方法

60歳以降から年金額を増やす方法としては、年金の繰下げ制度があります。また、国民年金保険料を納付した月が60歳までの期間で480ヶ月よりも少ない場合は任意加入制度や付加年金によって年金額を増やすことが可能です。
 

年金の繰下げ制度

年金の繰下げ制度は、本来65歳から受け取ることができる公的年金を65歳以降に繰り下げて受け取るようにすることで、繰り下げた期間だけ年金額を増額することができる制度です。1ヶ月ごとに0.7%増額することができます。
 
例えば、年金額が48万円で70歳0ヶ月に繰下げの請求をした場合、42%増額できます。この場合の年金額は20万1600円増額した68万1600円です。増額した年金額は受給者が亡くなるまで受け取れます
 

任意加入制度

国民年金保険料を納付した月が60歳までの期間で480ヶ月よりも少ない場合は任意加入制度を利用することが可能です。任意加入制度は、本来20歳から60歳までしか国民年金保険に加入できないところを、65歳まで任意で加入することができます。任意加入制度は、以下の要件を満たす人が利用可能です。

●日本国内に在住の60歳以上65歳未満である
●繰上げ受給を選択していない
●20歳から60歳までの納付期間が480ヶ月未満である
●厚生年金や共済組合に加入していない
●日本国籍を有せず医療滞在や観光などを目的とする長期滞在の在留資格の人ではない

任意加入制度を利用する場合は、国民年金保険料を支払った分だけ年金額が増額されます。例えば、任意加入制度を3年間利用して国民年金保険料を納付した場合、77万7800円×36ヶ月÷480ヶ月という計算式になり、増額する金額は5万8335円です。つまり、48万に5万8335円が足されるので、年金額は53万8335円になります。
 

付加年金

付加年金は国見年金保険の第1号被保険者や任意加入被保険者が、国民年金保険料にプラスして月額400円を納付することで年金額を増額できる制度です。
 
付加年金は200円×納めた期間の金額を年金額に上乗せすることができます。例えば、60歳から63歳まで任意加入制度で保険料を支払い、付加年金も納付した場合、200円×36ヶ月で7200円の増額です。前述の任意加入制度で増額した53万8335円と合わせると、7200円が増額され、54万5535円になります。
 

60歳以降でも年金額を増やすことは可能

本記事では、60歳以降に年金額を増やす方法について解説してきました。繰下げ制度を利用することで、誰でも年金額を増やすことはできます。しかし、年金を受け取る前に亡くなってしまうと、年金は遺族が受け取ることになるので注意してください。
 
また、国民年金の納付期間が480ヶ月未満であれば、任意加入制度や付加年金を利用することも可能です。こちらは保険料を納める必要がありますが、確実に年金額を増やすことができます。
 
増額した年金額は一生涯受け取れるので、年金額に不安がある場合は検討してください。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 年金の繰下げ受給
日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 付加保険料の納付
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部