更新日: 2023.03.13 国民年金

退職金で「年金未納分」をまとめて払いたい! 「10年前」の分も間に合う?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

退職金で「年金未納分」をまとめて払いたい! 「10年前」の分も間に合う?
老後の生活の助けとなる年金。少しでも受け取ることができる額を増やしたいところでしょう。そのためには、未納分の保険料があれば、追納して支払っておくことをおすすめします。
 
本記事では、退職金で10年分の未納分を支払いたいというケースを例にあげて、国民年金保険料の追納制度の仕組みについて紹介。あわせて、申請方法や注意事項についても解説していきます。
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追納制度とは?

国民年金保険料の追納制度とは、「保険料の免除・納付猶予、学生納付特例を受けていた期間の未納分を後で納付すること」をいいます。
 
追納できる期間は10年分までです。そのため、退職金で10年分の未納分を支払うことができます。追納制度を利用すれば、老後に受け取ることができる年金額を増やすことができるでしょう。さらに、社会保険料控除によって、所得税・住民税が減額されます。
 

追納の申請方法とは?

未納分を支払いたい場合、まずは住んでいる地域の年金事務所で申請書を提出しましょう。申請書は日本年金機構の「国民年金関係届書・申請書一覧」からもダウンロードが可能で、郵送での提出もできます。
 
年金事務所に出向く場合はマイナンバーカード(個人番号カード)を提示することになります。郵送する場合は、マイナンバーカードのコピー(表面・裏面の両方)を添付しましょう。もしマイナンバーカードがない場合は、「通知カード(または個人番号の表示がある住民票の写し)」と「身元確認書類(運転免許証・パスポート・在留カード)」の2点が必要になります。
 
申請書を提出すると、未納分の納付書が渡されます。口座振替やクレジットカードは使えないため、納付書を使って支払うようにしましょう。
 

追納の注意点とは?

追納期間は、追納が承認された月の前10年以内です。追納期限間際に申請書を提出してしまうと、期限内に納めることができない可能性もあるため、できるだけ早く申請するようにしましょう。納付書を受け取ったら、原則として年月が古い順から未納分を納めることが大切です。というのも、10年を過ぎると、納めることができなくなるからです。
 
また、保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間の翌年度を起点として数えて3年度目以降に未納分を納める場合、免除・納付猶予期間当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。そのため、金銭的な負担を減らすためには、未納分は支払えるときに支払うようにすることが大切です。
 
ただし、老齢基礎年金を受給することができる人は、いくら10年以内であったとしても、支払うことはできません。
 

10年分の未納分を追納することは可能! 老後に受け取る年金額を増やそう

保険料の免除・納付猶予、学生納付特例を受けていた期間の未払い分を追納できるのは10年分までです。そのため、退職金で10年分の未納分を支払うことはできます。未納分を支払うためには、近くの年金事務所にて申請書を提出する必要があります。
 
老後に受け取ることができる年金額を増やすために、追納制度を利用してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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