更新日: 2023.05.18 その他年金

年金だけで暮らせない場合「年金生活者支援給付金」を受け取れる!? 給付金額や要件を解説

年金だけで暮らせない場合「年金生活者支援給付金」を受け取れる!? 給付金額や要件を解説
厚生労働省の発表によると、2023年度の老齢基礎年金の受給額は1人あたり「月6万6250円」です。これは40年間満額の保険料を支払った場合のため、未納や免除、猶予期間があると金額は減額されます。ほかに収入がない場合「この年金のみで老後暮らしていくのは苦しい」と感じる人が多いのではないでしょうか。
 
収入によっては、「年金生活者支援給付金」を受け取れる場合があります。本記事では、受け取るための要件や手続き、受給金額の計算方法について解説します。

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年金生活者支援給付金がもらえる要件

年金生活者支援給付金は、国民年金に加入しており、65歳以上で老齢基礎年金を受給している人向けの制度です。障害基礎年金や遺族基礎年金で暮らしている人も対象ですが、今回は、老齢基礎年金受給者向けに解説します。
 
受給要件を満たすには、前年の公的年金収入とその他の所得の合計が88万1200円以下である必要があります。例えば、月6万円の老齢基礎年金を受け取っており、それ以外に収入がない人は、1年の受給額が72万円なので要件にあてはまります。
 
さらに、本人だけでなく同一世帯の全員が市町村民税非課税の場合のみ、年金生活者支援給付金を受け取ることができます。
 

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年金生活者支援給付金の給付金額

年金生活者支援給付金は、月5020円の給付基準額をもとに計算され、以下の(1)と(2)を合計した金額が給付金額です(2023年4月時点)。

(1)5140円×保険料納付済期間÷480ヶ月
(2)1万1041円×保険料免除期間÷480ヶ月

例えば、480ヶ月のうち保険料を納付した期間が240ヶ月、免除期間が240ヶ月だった人の場合は、以下の計算になります。

(1)5140円×240ヶ月÷480ヶ月=2570円
(2)1万1041円×240ヶ月÷480ヶ月=5520.5円

月に支給される金額は、(1)と(2)を合計した約8091円となります。
 
なぜ保険料を納付した期間よりも免除された期間のほうが受給額が高くなるかというと、現役時代に保険料を免除されている人は、もともと生活が苦しくて老後のための貯蓄の余裕もない人が多いと考えられるためです。年金生活者支援給付金制度は、あくまで生活が苦しい人の支援を目的として設けられた制度なのです。
 
上記で紹介した受給額は、物価の変動により毎年改定されます。
 

年金生活者支援給付金を受け取るには

年金生活者支援給付金を受け取るための手続きは、とてもシンプルです。65歳になって老齢基礎年金を支給する直前に、年金を受け取るための請求書とともに、対象者に年金生活者支援給付金の請求書が届きます。必要事項を記入し、年金受給の請求書といっしょに年金事務所に提出しましょう。本人が記入できない場合は、代筆も可能です。
 
日本年金機構から審査結果の通知が届き、対象者には、2ヶ月に1回の年金支給日と同じ日に、老齢基礎年金とは別で給付金が支払われます。
 
年金生活者支援給付金の要件を満たすと見込まれる人に請求書が届くため、所得を証明するための書類を添付する必要はありません。2年目以降は特に何の手続きをしなくても受給が継続します。所得が増えて受給要件を満たさなくなった場合は「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、受給が停止されます。
 

まとめ

年金が少なく生活が苦しい人のために、年金生活者支援給付金制度があります。国民年金に加入し65歳をむかえた人で、前年の公的年金収入とその他の所得の合計が88万1200円以下かつ、同世帯の全員が市町村民税非課税の場合に受給することができます。
 
対象者あてに届く請求書に必要事項を記入して送るだけで申請が完了するので、対象者は必ず手続きすることをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
日本年金機構 老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー