派遣薬剤師として働くメリット・デメリット!自由な働き方の提案 |ファイナンシャルフィールド

派遣薬剤師として働くメリット・デメリット!自由な働き方の提案

終更新日: 2024.03.05 公開日: 2021.01.27

澤邉大樹

執筆者: 澤邉大樹

キャリアコンサルタント、社会調査士
親しみやすく安心してご自身のことを話すことができるキャリアコンサルタント。   IT企業勤務を経て独立。『キャリアとはひとりひとりが主役の物語』をモットーに、キャリアをテーマにした講座の企画運営やコラムの執筆、キャリアコンサルティング等を展開している。
薬剤師が派遣という勤務形態で働く魅力はあるのかを紹介します。ライフシーンの変化で派遣で働くことを考えている方が抱える心配事に対する答えも用意しているので参考にしてください。メリットが多い一方、デメリットもあります。その点を考慮しご自身に合う働き方かどうかを考えていきましょう。

また正社員として働いている方は、副業として派遣薬剤師ができるのかどうかについても解説します。

派遣薬剤師とは?

派遣は雇用形態の一種です。正社員やパートは勤務先に直接雇用されますが、派遣は派遣会社に雇用され、勤務先に派遣されます。派遣薬剤師も派遣社員として派遣会社に籍を置いて、ドラッグストア等に派遣され勤務します。給与は派遣会社から支払われ、福利厚生も派遣会社の制度に準じます。

派遣社員との違い

派遣社員の対応に関して問題が多く提起されていますが、派遣薬剤師の場合は売り手市場で勤務先や勤務時間を選ぶ自由度がかなり高いことが特徴です。派遣社員の場合は多くが3ヶ月または6ヶ月ごとの契約になり、立場としては不安定になることがあります。

また派遣社員の平均時給は1500円に達しません。ITエンジニアの場合は地域によっては2000円以上です。また一般的に派遣社員の時給は地方の方が低い傾向があります。

しかし派遣薬剤師の場合は、薬キャリ等のページで検索すると3000円以上の案件が多く中には5000円以上の時給が提示されています。またエリアによっては薬剤師が不足していることもあり、時給は地方だから低いということはありません。

派遣労働者に関する法律の改正

派遣社員が増加して派遣社員の立場が不安定であることが浮き彫りにされたこともあってパートや派遣社員の労働条件についての法改正が進んでいます。

派遣社員のための法律は、昭和60年に「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」として制定されましたが、あらゆる問題を解決するために平成24年に改正されました。派遣社員のための新しい法律は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」と名付けられ、派遣労働者の「保護」を目的としています。

略して「労働者派遣法」と呼ばれる法律の第26条第1項第8号、法第29条の2では、休業手当の支払い義務を明記しています。また派遣労働者を解雇したい場合は、事前に派遣会社に打診する義務が付与され、突然、派遣労働者に言いわたすと法的なトラブルになります。



派遣薬剤師が働ける場所

派遣薬剤師には、働く場所の制限があります。病院や診療所、介護医療院です。薬剤師だけではなく、医師や看護師、栄養士、診療放射線技師といった医療関係者を病院や診療所など医療機関へ派遣すること自体が、労働派遣法で禁止されています。そのため、派遣薬剤師が派遣で働く場所は、主として薬局やドラッグストアです。

副業はできる?

基本的には自由時間の使い方について企業は労働者を縛ることはできません。本業務に支障が起きないかどうかは大切なポイントです。また社内の秘密が漏れる可能性がある場合は禁止されています。その他、勤務している場所によって規定があります。

ただし、麻薬取締官や各市町村等が運営する公立病院の薬剤師、保健所勤務など公務員の場合は、国公法第103条や地方公務員法第38条で副業を禁止されています。

また派遣社員の生活が安定するために、日雇い派遣は基本的に禁止されており派遣は30日以上の契約が義務付けられています。1日からの派遣の仕事を受けられる条件は主たる収入が年収500万円以上です。つまり主たる収入が年収500万円以上ある薬剤師のみ、短期間の契約が可能ということです。

社会保険、福利厚生はあるの?

派遣で働くにあたり気になるのは社会保険や福利厚生です。正社員やパートの場合は、福利厚生は勤務先の企業によりますが、派遣薬剤師の場合は派遣先の会社ではなく、登録している派遣会社に準じます。

そのため、派遣薬剤師の社会保険や福利厚生は派遣会社によって異なります。産休や育休、介護休暇を取ることも可能です。また安く利用できるスポーツジムや休養施設などもあり、派遣を始める場合は社会保険や福利厚生の視点から派遣会社を検討することも大切なポイントです。

派遣薬剤師のメリット

派遣薬剤師として働くことについてここまで述べてきたことで、すでにメリットが豊富にあることがお分かりかと思われます。ここでは、メリットを整理してお伝えします。

高給料で働ける

薬剤師の収入は一般的に高い傾向ですが、派遣薬剤師の場合もかなり高い求人が多く出ています。どの派遣会社の求人広告を見ても2500〜3000円は普通です。派遣会社に登録すると非公開案件が見られますから、もっと好条件の派遣の仕事を見つけられるでしょう。

自由度が高い

週に2日など働く時間を自分で決められます。多数ある派遣の求人の中から自分のライフスタイルにあった仕事を選ぶことができ、私生活を充実させながら働くことが可能です。

派遣会社のサポートが厚い

自分に合う仕事を選べるだけではなく、就業条件を変更したい場合に派遣会社のコーディネーターが交渉してくれます。自分では言いにくいことも交渉のプロであるコーディネーターが行ってくれるため、働きやすい環境を作れます。

育休や産休、有給についても派遣会社に準じているため、法律による権利を受けやすい状況です。

派遣薬剤師のデメリット

メリットがたくさんある一方、デメリットもあります。こちらではデメリットを紹介しますので、デメリットを考えながら派遣として働くかどうかを考えていきましょう。

解雇手当があるかどうか心配

今までは一定期間働いても退職金は支払われていませんでした。しかし、令和2年4月に改正労働者派遣法が施行され「同一労働同一賃金」が義務付けられた影響で、派遣薬剤師も解雇手当が支払われるようになりました。

中小企業退職金共済制度に加入していれば派遣会社を辞めた際に退職金を受け取れます。派遣先の契約期間ではなく、派遣会社の登録期間とその期間中の就労状況により計算されます。または退職金前払い制度で、基本給に上乗せする形で受け取る方法があります。派遣会社により異なるので、仕事をする際に退職金について確認が必要です。まだ始まったばかりの制度で分かりりにくいところが多いため、派遣会社によく確認することをおすすめします。

さらに急な中途解雇は禁止されており、休業手当などの支払い義務が生じます。ただし、支払いを受ける条件である勤務した期間などは派遣会社によるので、その点も考えて派遣会社を選ぶことが必要です。

急な解約があるかも?

派遣薬剤師は一定の期間を働く契約で仕事をしていますが、派遣先都合で解約がある場合は、給料の6割以上を支払うことが労働基準法第26条で決められています。契約が中途解約になることは滅多にありませんが、派遣先の経営状態が急に悪くなるなど可能性はあります。予期せずに収入が減ると困ってしまいますが、派遣の場合は起こりうることです。

契約期間中辞めにくい

派遣先に行ってみると自分に合わない環境だったという場合もありえます。しかし契約期間中ということもあり、派遣薬剤師はすぐに辞めにくいという点がデメリットです。とはいえ、辞めたから違約金を支払わなくてはならないということはありません。

労働基準法第16条によって違約金が発生するような契約は禁止されているためです。ただし、辞める場合は派遣先ではなく所属している派遣会社に相談し、正直に辞めたい理由を話してからにしましょう。

新しい働き方:派遣薬剤師でライフスタイルに合った働き方

薬剤師の派遣での仕事の概要を紹介しました。派遣社員の権利が守られるようになり、その上、派遣薬剤師は時給が高いことがメリットです。その点はパートに比べると大きなメリットと言えるでしょう。労働基準法が変わり派遣として働きやすくなった今、ライフスタイルに合わせた選択が広がりました。

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