2018.06.12 税金

医療費が1年間に25万円かかった。会社の年末調整で戻ってくる?

Text : 佐々木 節 / 監修 : 金子 正美

病気やケガで高額の医療費がかかると、当然ですが生活は厳しくなります。
 
そんな人のため、税の負担を軽減するのが医療費控除という制度です。
 
ただし、会社が手続きをしてくれる年末調整では、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、住宅を購入した際のローン控除、配偶者や扶養者などの人的控除しか受けることができません。
 
医療費控除を受けるには自分で確定申告をしなければならないのです。
 

医療費には交通費なども含まれる。

医療費控除というのは、その年の1月1日から12月31日までに10万円以上の医療費を支払った場合、確定申告をすれば一定金額の税金が戻ってくる制度です。
 
この時に医療費として認められるのは、本人の分だけではなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も含みます。
 
また、診療費や治療費、医薬品の購入費だけでなく、入院時の食事代や通院のための交通費(電車・バスの利用が困難な時のタクシー代はOKですが、マイカーのガソリン代は不可)なども計上できます。
 
さらに美容目的でなければ、保険適用外(自由診療)となり高額な治療費を支払うケースも多いインプラントや歯科矯正治療の費用、整体マッサージなども医療費として認められます。
 
ただし、いずれにしても確定申告の際には領収書が必要です。もし「今年は医療費がかかりそうだぞ」と思ったら、医療機関などから発行される領収書をこまめに保存しておくことを忘れないようにしましょう。
 

医療費控除はどうやって算出する?

自分や家族のため、1年間に支払った医療費などの合計が10万円(所得金額が200万円未満の場合はその5%)を超えると、その超えた金額が医療費控除として認められます。
 
ただし、その10万円以外にも保険金などで補填される金額は差し引かれるほか、控除額の上限は200万円となっています。
 
しかも、こうして算出された医療費控除額の全額が確定申告をすれば戻ってくるわけではありません。実際に還付される所得税は所得税率に応じた一定の割合。
 
たとえば、年間の課税所得500万円(所得税率20%)の人が25万円の医療費を払った場合、25万円から10万円を引いた医療費控除額15万円に本人の所得税率20%をかけた金額、つまり3万円が還付されることになります。
 
このほか、次年度の住民税も医療費控除額の一律10%、このケースで言うと1万5,000円が減額されます。
 
実際のところ、医療費の合計が10万円を少し超えた程度では、戻ってくる税金もかなり少ないので、確定申告を「する」「しない」の判断は、このあたりの費用対効果をよく考えてからにするといいでしょう。
 
還付金はどのくらい戻ってくる?
 
Text:佐々木 節(ささき たかし)
エディター&ライター(編集事務所スタジオF主宰)
 
監修:金子 正美(かねこ まさみ)
税理士(金子正美税理士事務所)

佐々木 節

Text:佐々木 節(ささき たかし)

エディター&ライター(編集事務所スタジオF主宰)

出版社を経て現職。学研ムック『絶景ドライブ』シリーズや八重洲出版『大人のバイク旅』の編集長をつとめる。旅や伝統文化、ライフスタイルを中心にライターとしても活躍中

金子 正美

監修:金子 正美(かねこ まさみ)

税理士(金子正美税理士事務所)

 

 

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