最終更新日:2019.05.17 公開日:2018.08.07
税金

知って備える、 個人向け税制改正のポイント!

皆さんの支払う税金も、その制度内容は定期的に見直しが掛かっていることをご存知ですか?
 
今回ご紹介する平成30年の税制改正は、与所得控除の引き下げや、たばこ税の値上げ、国際観光旅客税など、皆さんの生活にも影響を与える内容が多く、知らなかった!でパニックになることのないよう、しっかり把握しておきたいものばかりです。
 

基礎控除の金額が変わります!

基礎控除とは、どんな人でも適用される控除で、現在の制度では、一律38万円の控除が受けられています。今回の改正では基礎控除の改定が行われ、基礎控除額を一律10万円引き上げ、48万円の控除となりました。
 
ただし、合計所得金額が2,400万円を超える個人については、その所得合計額に応じて、控除額が逓減し、合計所得金額が2,500万円を超える個人については、基礎控除の適用はなくなります。この改正は、2020年の所得税(個人住民税は2021年分)から適用されます。
 

給与所得控除が引き下げに!

給与所得控除とは社員の給与に応じて控除されるもので、個人事業主の場合では事業を行う際の経費にあたるものです。
 
さて、この給与所得控除は給与等の収入金額に応じて、掛け率と金額が異なり、上限額は220万円で設定されていました。例えば、給与所得が、180万円を超え、360万円までの人の場合、収入金額×30%+18万円が給与所得控除となります。また控除の最高額は給与所得が、1,000万円超で、220万円までとなっていました。
 
これについて、今回の改正では、給与所得控除額を一律10万円引き下げ、給与所得控除の上限額が、収入850万円超で上限195万円と、総じて減額の改正となりました。
 
ただし、どんな人でも適用される基礎控除(現在:38万円)については、10万円引き上げとなるため、収入が850万円以下の場合、改正による影響は受けることがありません。
逆に850万円超の場合、子育て、介護世帯以外の場合、税負担が増加することになります。この改正は、2020年分の所得税から適用されます。
 

年金受給者は、要チェック。公的年金控除が引き下げに。

実は、国から支給される年金も、税制上は所得(雑所得)とみなされ、税金が徴収されます。
 
公的年金控除とは、前述の全員に適用される基礎控除に加えて控除されるものになります。公的年金とは、国民年金、厚生年金のいずれかをさします。公的年金控除は、年齢によって金額がことなり、65歳未満で70万円、65歳以上で、158万円となっています。
 
今回の改正では、前述の給与所得控除と同様、控除額が引き下げとなり、公的年金控除額を一律10万円引き下げとなりました。
 
また、公的年金収入が1,000万円を超える場合には、控除額に195万5,000円の上限金額が設定されます。更に、公的年金に掛かる所得以外の所得が、1,000万超2,000万以下の場合、控除額は、更に10万円引き下げ(全体では20万円の引き下げ)、2,000万円超の場合には、一律20万円引き下げ(全体では30万円の引き下げ)となります。
 
一律に10万円が引き下げられていますが、前述の基礎控除金額の引き上げにより、実際に影響がでるのは、公的年金による所得以外の所得が、1,000万円超の場合となります。
 

海外旅行時にも税金が!

今回の改正により、新たに「国際観光旅客税」が創設されました。これにより、日本から出国する飛行機や、客船に対し、1人1,000円の国際観光旅客税の納付が義務づけられることになります。
 
納付方法についてですが、プライベートジェット等による出国の場合には、自身で納付が必要ですが、通常の旅客機を利用する場合には、航空会社等へ支払うこととなります。この税金は、日本人に限らず、出国するすべての人に適用されるため、日本を訪れた海外の方が帰国する際にも課税されます。ただし2歳未満のこどもには課税されません。
 
この改正は、2019年1月7日以降の出国から適用されますので、来年の旅行時には1人1,000円税金が徴収されることを忘れずに!
 

たばこの値段が上がるかも?

これまでも、たばこの値段は何度となく値上げされており、その背景にはたばこ税の値上げがありました。今回の改正においても、タバコ税が引き上げとなり、従来からある紙巻たばこの税率が段階的に引き上げられ、1本あたり、3円増税となります。
 
また、昨今紙巻たばこに変わるものとして流通している「加熱式たばこ」についても、あらたな課税区分が設けられます。紙巻たばこについては、2018年10月1日より3段階で引き上げされ、2018年10月、2020年10月、2021年10月と、最終的に1本あたり3円、1箱あたり60円の増税となります。
 
一方加熱式たばこについては、同時期より5段階に分けて税率が引き上げとなります。
 
紙たばこのセブンスターは、現在1箱460円。増税により1箱60円値上げされるとしたら、1箱520円となります。毎日吸われる方にとっては、大きな値上げとなりそうですね。
 
いかがでしたか?税制改正は、内閣の政策を背景として実施されることが多々あります。
 
今回の改正についても、安倍内閣の「一億総活躍社会」を念頭に、生活性向上や働き方改革、観光立国の実現等が背景にあります。なかなか難しい政治の話も、税金となってご自身の身に降りかかると思えば、少しは興味を持って、耳を傾けられるかもしれませんね。
 
TEXT:FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣
後藤 あき
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター

ファイナンシャルプランナー(AFP)

FPwoman

執筆者:FPwoman(えふぴーうーまん)

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