最終更新日:2019.05.17 公開日:2018.11.24
税金

仮想通貨にも税金はかかる! でも課税のタイミングいつなのか?

近年、ビットコインやリップルなどの仮想通貨の高騰により、大きな売買益を得た「億り人」。また、逆にその後の暴落により大きな損失を抱えてしまった人。仮想通貨は悲喜こもごも多くの物語をつむぎ出しました。
 
しかし、市場に参加した方の中には、確定申告や税金について慣れておらず、不安に感じる方もいるのではないでしょうか?
 
今回は確定申告の時期も近づいてきましたので、仮想通貨の税制について説明させていただきます。
 

<仮想通貨の課税のタイミングは>

価値が変動する金融商品の課税タイミングは、基本的には利益を確定させたときとなります。
 
例えば、株式などでは、売却して円に転換した際に生じるものとされています。仮想通貨もこれと同様ですが、仮想通貨は他の金融商品と異なり、そのものが決済手段としての性質を持っています。つまり、円に転換せずに直接物品を購入することも可能です。
 
こうした場合の課税関係はどうなるのでしょうか?
 
まず、保有する仮想通貨を商品購入の決済手段として使用した場合、購入した商品の価格と仮想通貨の「取得価額」の差額が所得金額となります。次に、仮想通貨を使って別の仮想通貨を購入(交換)した場合は、どのように扱われるのでしょうか?
 
この場合は、購入する仮想通貨の時価と、保有する仮想通貨の取得価額との差額が、所得金額となります。つまり、仮想通貨を円に転換する場合は、取得価額と、売却時の仮想通貨の価額の差額が所得として取り扱われますが、他の商品を購入(交換)する場合は、取得価額での評価となります。
 

<仮想通貨の所得区分>

仮想通貨の売買による利益は原則、事業所得・給与所得・不動産所得などと同じく、総合課税の「雑所得」として扱われます。
 
仮想通貨の売買の収入から、手数料などの経費を差し引いた後の利益を、上記にあるような他の総合課税に加算します。そして、一定の所得控除を差し引いた後に残った金額が、多ければ多いほど税率が上がる累進課税によって、所得税が課されます。
 
総合課税の性質上、もうかった金額に対してかかる税金の算出には、多くの情報を必要とします。そのため、簡単に算出することはできません。
 
FXなどの金融商品取引法に規定されている取引ではないので、租税特別措置法の「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」の規定対象外となり、申告分離課税を選択することはできないとされています。
 
また、仮想通貨の取引で首尾よく利益を上げられる場合はいいのですが、暴落で大きな損失を抱えてしまうケースも少なくありません。この場合の損失は、残念ながら同じ雑所得以外の所得と損益通算することはできません。
 
損失に関してはシビアな所得区分となりますので注意が必要です。
 

<仮想通貨をマイニングした場合>

仮想通貨の大きな特徴として、「マイニング」によって仮想通貨を取得できることが挙げられます。
 
この場合の評価額は取得したときの時価になりますが、マイニングに要した電気代などの経費を費用として差し引くこともできます。また、所得税の区分もやや異なっており、通常の雑所得として区分される他にも、規模や継続性によっては事業所得として申告できる場合があります。
 
事業所得の損失は、給与・不動産などの他の総合課税と損益通算することができるので、損失時にも有利な区分となります。また、一定の届出・台帳を備えることにより、青色申告特別控除の対象とすることもできます。
 

<まとめ>

個人の確定申告については、その年の1月1日~12月31日までに得た収入が対象となります。確定申告期間は原則として翌年の2月16日~3月15日となります。申告に必要な用紙はダウンロードなどで入手することが可能です。また、オンラインでの申告や所轄の税務署で申告を行うこともできます。
 
仮想通貨は使用方法によって時価評価や購入時での評価が入り混じっており、少々仕組みが複雑になっています。特に仮想通貨の価格は変動が大きいため、どちらの価額で申請するかによって所得額が大きく変わる可能性があります。
 
また、所得が給与所得のみで、年末調整を実施し、その他の所得が20万円以下の場合、申告不要制度を選択することもできます。
 
仮想通貨の税金は仕組みが比較的複雑で歴史も浅いことから、担当者によっては正しい助言を受けることができないかもしれません。国税局の発行しているタックスアンサーを利用するなどして、正しい対応を心掛けたいものです。
 
Text:菊原浩司(きくはらこうじ)
FPオフィス Conserve&Investment代表

菊原浩司

執筆者:菊原浩司(きくはらこうじ)

FPオフィス Conserve&Investment代表

2級ファイナンシャルプランニング技能士、管理業務主任者、第一種証券外務員、ビジネス法務リーダー、ビジネス会計検定2級
製造業の品質・コスト・納期管理業務を経験し、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のPDCAサイクルを重視したコンサルタント業務を行っています。
特に人生で最も高額な買い物である不動産と各種保険は人生の資金計画に大きな影響を与えます。
資金計画やリスク管理の乱れは最終的に老後貧困・老後破たんとして表れます。
独立系ファイナンシャルプランナーとして顧客利益を最優先し、資金計画改善のお手伝いをしていきます。

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