新社会人になる前に知っておきたい! いつからどんなお金が給与から控除される?

配信日: 2021.02.07

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新社会人になる前に知っておきたい! いつからどんなお金が給与から控除される?
新社会人になって最初の給与を受け取ると、予想よりも低い金額で驚くことになるでしょう。振り込まれる給与が予想よりも低くなる理由は各種控除が存在しているからです。
 
今回は新社会人になる前に知っておきたい、給与から差し引かれる控除についてお話します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

額面と手取りの違いを理解する

給与には額面と手取り、2つの概念があります。額面とは、いわゆる給与の総額(総支給額)です。基本給や各種手当、残業代を含む会社から支給される労働の対価の総額と考えてください。会社から入社前に提示される給与は基本この額面です。
 
対して給与として実際に支払われ、手元に残るのは額面から社会保険料など各種控除を差し引いた後の残りです。このお金を手取りと呼びます。入社前に提示される額面を信じて給料日を待ち望んでいたところ、実際には各種控除を差し引いた手取りが振り込まれ、驚いてしまう方がいらっしゃるかもしれません。
 

新入社員の手取りはどれくらい?

給与の額や加入する福利厚生によっても異なるのですが、新入社員の平均的な給与でいえば、額面の7割から8割程度が手取りになります。例えば、総支給額が23万円であれば、おおよそ18万円程度が手取りの目安になります。
 

新社会人が給与から控除されるものはどんなもの?

新社会人の給与から控除されるものの例としては次のようなものがあります。
 

社会保険料

社会保険料とは、一般的に雇用保険、健康保険、厚生年金、介護保険のことを指します。給与から差し引かれる控除のうち大部分を社会保険料が占めています。なお、介護保険は40歳以上の方のみ加入義務が生じるため、多くの新社会人は介護保険料を控除されることはないでしょう。
 

所得税

所得税とは、給与のうち交通費など非課税となる部分に対して発生する税金です。給与を支払われる際、源泉徴収という形でいったん仮の金額が差し引かれ、年の最後に年末調整や確定申告によって正確な額が確定し、最終的に清算されます。多くの方において年末調整にて払い過ぎた所得税が還付されることになります。
 

会社の福利厚生費

会社によっては組合費や社員旅行のための積立金、企業年金の掛け金など、社会保険料や所得税以外にも控除されることがあります。
この点については、給与から控除されるものが無いか入社前に確認しておくべきでしょう。
 

忘れたころにやってくる住民税

新入社員が知っておきたい最大の控除科目は住民税です。住民税は前年の所得に対して発生し、当年の所得から差し引かれるものになります。
 
入社前にアルバイトでかなり稼いでいたという学生でもない限り、初任給から住民税が引かれることはありません。しかし、2年目になると1年目の所得を基準に住民税が発生するので、多くの場合2年目の方が1年目よりも手取り額が減少します。入社2年目で生活がきつくなったといわれるのには住民税の発生が一番の理由です。
 

新社会人になる前に給与から控除される項目について知っておくべき

給与は額面そのまま財布に入ってくるわけではなく、額面から社会保険料や所得税といった控除が差し引かれた後の金額が手取りとして実際に支払われることになります。会社によっては福利厚生費がさらに差し引かれたり、2年目になれば住民税も発生するため、入社数年は思ったようにお金を手元に残すことができない可能性もあります。
 
そうならないためにも、新社会人になる前に、給与について控除されるものがあると知っておき、それを念頭に置いた上で、新社会人の計画を立てるようにしてください。
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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