アメリカン・エキスプレス・カード、通称アメックスは、クレジットカードの中でも高いブランド力を誇るカードです。
この記事では、アメックスの基本のカードである、アメックス・グリーンの特徴を見てみましょう。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
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アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カードとは?
アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カード、通称「アメックス・グリーン」はアメックスブランドの基本の1枚であり、アメックスを代表するカードです。
アメックスには他にもゴールドカードやプラチナカードがありますが、アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カードは券面の色からグリーンカードと呼ばれています。
アメックスグリーンはスタンダードカードということになりますが、月会費は1,100円(税込)です。
アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カードならではのメリット
アメックスグリーンは持っている方が受けれるメリットを見てみましょう。
ポイントプログラムでポイントが貯まる
アメックスには、「メンバーシップ・リワード」というポイントプログラムがあります。アメックスグリーンを利用すると、利用額100円ごとに「メンバーシップ・リワード」のポイントが1ポイント付与されます。
1ポイントの価値は、0.33円(ポイント還元率0.33%)。3000ポイント貯めると、Tポイントもしくは楽天スーパーポイント1000ポイントに交換が可能です。
ポイントを積極的に貯めたい人は、年間参加費3300円(税込)の「メンバーシップ・リワード・プラス」に入るという選択肢もあります。
こちらに加入すると、次の特典が付きます。
●ポイント還元率が0.5%に上がる
●1000ポイントをANAマイル1000マイルに移行可能※
●ポイント無期限になる
●ボーナスポイントプログラム(参加費無料)に登録することで、一部店舗でポイント3倍となる
※ANAマイルへの移行には「メンバーシップ・リワード ANAコース」への登録(年間参加費5500円 (税込 )、2年目以降自動更新)が必要。
ANAマイルを効率よく 貯めるには?
アメックスグリーンの利用でたまったポイントをANAマイルに移行したければ、「メンバーシップ・リワード ANAコース」へ登録する必要があります。
「メンバーシップ・リワード ANAコース」は年間参加費5500円(税込)。2年目以降は自動で更新されます。
「メンバーシップ・リワード ANAコース」へ登録することで、下記のレートでポイントをANAマイルへ移行することが可能です。
「メンバーシップ・リワード・プラス」に未登録の場合 | 2000ポイントが1000マイルに |
「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録済み場合 | 1000ポイントが1000マイルに |
「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録することで、以降ぐっとレートが高くなりますが、「メンバーシップ・リワード・プラス」にも年間参加費として3300円(税込)発生します。そのため、「メンバーシップ・リワード ANAコース」の年間参加費と合わせると、8800円(税込)もの費用が発生することになります。
1年間に獲得できるポイントが少ない場合は登録するメリットが少ないため、必要な年にだけ登録して次の年までに解除するなど、工夫しながら活用しましょう。
ポイントの使い道が多い
アメックスグリーンの利用で貯まった「メンバーシップ・リワード」のポイントは、アイテムや他社ポイントへの交換など、使い道が豊富なのが魅力です。ポイントの使い道を簡単に紹介します。
●アイテム(家電、タブレット、キッチン雑貨、ファッション、おもちゃなど)
●クーポン・商品券
●航空マイル
●支払いへの充当
アイテムの中にはiPhoneやルンバなど高額な製品も含まれています。また、クーポンへの交換なら600ポイントと小さい単位で使用することも可能です。
少ないポイントでコンスタントに交換するもよし、こつこつ貯めて高額な製品に交換する。もよし自分の好きなようにポイントを使ってみてください。
空港ラウンジで便利
アメックスグリーンはスタンダードカードでありながら、国内およびホノルルの空港ラウンジを利用することができます。
ラウンジとは出発前にくつろげるスペースで、ソフトドリンクやWi-Fi、電源などのサービスを無料で利用できます。フライト前の仕事にも活用される場所です。
空港ラウンジの利用は、通常1000〜1,500円程度必要ですが、アメックスを持っていれば会員本人だけでなく、同伴者も利用することができます。
※2023年3月1日の利用から同伴者はすべて有料
プライオリティ・パスに無料登録できる
「プライオリティ・パス」とは、140以上の国や地域、500以上の都市で、1300ヵ所以上の空港ラウンジを利用できる会員サービスのことです。
ただし、アメックスグリーンの場合、登録は無料でもラウンジを利用する際は有料となっています。この点が一般的なプラチナカードで得られるプライオリティ・パス特典とは異なっています。
旅行の手配は電話1本でOK
アメックスグリーンを持っていると、専用の旅行デスクである「HIS アメリカン・エキスプレス・トラベル・デスク」で旅行を手配してもらえます。
利用可能なサービスは、国内・海外のパッケージ・ツアーや航空券の手配、レンタカーやJRチケットの予約など、一般の旅行代理店で利用できるサービスと同じです。
内容によっては別途手数料がかかるものもありますが、わざわざ店頭まで出向いたり、自分でネット検索したりしなくてもよいため、旅行までの手間がかかりません。
カード会員様専用旅行サイトも使える
アメックスグリーンを持っていると、カード会員様専用旅行予約サイトを利用できるのもメリットのひとつ。
国内外のホテルや国内・海外の航空券、レンタカーのオンライン予約が可能。ホテル・レンタカー・国内航空券の予約の場合、100円につき2ポイントと、通常の2倍ポイントがたまる点も魅力です。
外部サイトでの利用でも割引などあり、旅行の費用を抑えられます。
●Expediaでホテル8%オフ
●アップルワールド.comでホテル5%オフ
●一休.comでの会員限定プランなど
海外旅行用携帯電話も優待利用できる
アメックスグリーンの会員なら、事前予約しておくことで、海外用レンタル携帯電話を割引利用できます。レンタル料は半額で、通話料も10%オフ。
成田国際空港(第1ターミナル)、成田国際空港(第2ターミナル)、関西国際空港、羽田空港(第3ターミナル)で利用できます。
海外旅行先でも充実のサポート
海外旅行先で現地の言葉がわからないと、レストランやエステなどを予約したくてもなかなかできないことがありますよね。アメックスグリーンの会員なら、海外旅行先からも24時間日本語で電話対応してもらえます。
レストランやエステなどの予約はもちろん、旅行保険の問い合わせや病院の紹介など、さまざまな要望に対応。日本語で相談できるので、外国語が苦手な人でも安心して旅行できます。
海外旅行傷害保険が付帯している
アメックスグリーンには海外旅行傷害保険が付帯されています。
この海外旅行傷害保険の補償対象となるのは、航空便や船舶などのチケットやパッケージ・ツアーの料金を、アメックスグリーンを使って旅行前に日本国内で支払った場合。または、出国後に海外で時刻表に基づいて運行される公共交通乗用具のチケットの料金を支払った場合になります。
補償内容の概要は下記の通りです。
・傷害死亡・傷害後遺障害最高5000万円補償
・傷害治療最高100万円補償
・疾病治療最高100万円補償
・賠償責任最高3000万円補償
・携行品損害1旅行中最高30万円、1年間利用可能枠100万円、免責3000円
・救援者費用最高200万円補償
治療費の上限が100万円と、海外旅行傷害保険としてはやや低めなので、不安であればもう1枚海外旅行傷害保険自動付帯のカードを持つか、追加で海外旅行傷害保険に加入しましょう。
国内旅行傷害保険も付帯
アメックスグリーンには、国内旅行保険もついています。公共交通の乗車料金や宿泊費用などをアメックスグリーンで支払った場合が対象で、補償内容の概要は下記の通りです。
・傷害死亡・傷害後遺障害最高5000万円補償
補償の対象が限られていますので、必要であれば追加でかけるといいでしょう。
万が一の不正使用もいち早く発見
アメックスは不正使用を探知するシステムを導入しているので、不審なカード取引があった場合、早期に探知してくれます。
不正使用の警告があった場合、すぐに新しいカード番号の再発行が可能です。また、不正使用と判明したカード取引は、会員に重大な過失がある場合を除き、原則として損害が補償されます。
利用明細をいつでもチェックできる
アメックスのオンライン・サービスやアプリを活用すると、直近のカード利用額をその場で確認できます。また、ご利用代金明細書のダウンロードもできるので、郵送を待つ必要がありません。
国内外でのタッチ決済に対応
感染症対策などを理由に、お店で代金を支払う時にできるだけ接触を防ぎたいと考える人が増えています。
アメックスグリーンならタッチ決済に対応しているため、お店の端末にカードをタッチするだけで支払いが可能です。現金やカードの受け渡しの必要がありません。日本だけでなく海外でも使える規格ですので、国内外のお店で支払いに利用できます。
一律の利用可能枠がない
アメックスは、一般的なクレジットカードのように、一定の利用可能枠が設定されていません。多額の買い物の場合も事前の相談で決済を認めてもらえたり、取引実績により利用可能枠を上げることができます。
場合によっては高額な買い物もできますので、車や結婚式の費用など、大きな出費がある時には、コールセンターに相談してみてください。
アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カードのデメリット
紹介した通り、ステータスの高いアメックスグリーンには多くのメリットがありますが、注意すべき点も存在します。アメックスグリーンのデメリットも見ておきましょう。
利用できないお店がある
アメックスブランドは、地元の米国でも非加盟店が少なくありません。海外では、VISAかマスターカードも1枚あると安心です。日本国内では、アメックスはJCBと提携しているのでそれほど困ることはありませんが、ネット通販などでは使えないこともあります。
キャッシング枠がない
クレジットカードには通常、キャッシング枠がついており、現金の借入れができます。
ですが、グリーンをはじめとするアメックスのプロパーカードには、キャッシング枠がそもそもありません。海外で現地通貨を作るのに、もっとも手数料がかからない有利な方法である海外キャッシングができないため、海外旅行の際に別途現金を作る方法を用意しなければなりません。
アメックスグリーンカードの入会条件
アメックスの申込資格は「20歳以上の安定した収入がある方」といわれています。
気を付けたいのは、この「安定した収入」にはアルバイト、パートは含まれていないということです。非正規雇用者でも入会できるカードが増えている中、非正規雇用者では入会できないという点は注意が必要です。
アメックスグリーンとゴールド、どっちがお得?
アメックスグリーンは、空港ラウンジの利用など一般的なゴールドカードと同等のサービスが受けられることを見てきました。
では、アメックスのゴールドプリファードカードと比べてみるとどうでしょうか。
アメックスゴールドプリファードカードの年会費は3万9600円(税込)。アメックスグリーンの月会費が1,100円(税込)なので、アメックスグリーンの1年分の会費の倍以上します。
ポイント還元率がグレードごとに異なるカードの場合、「いくら使えば年会費の高いカードのほうが得になる」という、損益分岐点が出ます。ですが、アメックスの場合はグレードによるポイント還元率の差がありませんので、年会費の差に納得できるかどうかはサービス内容で判断することとなります。
まとめ
ステータスに定評のあるアメックスグリーンについて見てきました。
旅行を多くする方など、アメックスが持つメリットに合う方にとっては魅力的なクレジットカードです。気になる方は、一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
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