高いステータスを誇るアメックスのラインナップは、個人向けカードだけではありません。
アメックスには、ビジネスカード・法人カードと呼ばれるカードもあります。
今回は、アメックスの基本のビジネスカードでもある、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードをご紹介します。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
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アメリカン・エキスプレス・カードとは?
アメリカン・エキスプレス、通称アメックスは、クレジットカード界で独自の地位を占めている存在であり、ステータスが高いクレジットカードと認識している方も多いのではないでしょうか。
アメックスのクレジットカードはサービスが手厚いカードである反面、会費も高く設定されています。アメックスのスタンダードなカードはグリーンと呼ばれますが、このアメックスグリーンは月会費が1,100円(税込)します。
このアメックスグリーンのビジネス版が、この記事で取り上げるアメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードです。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードならではのメリット
一般のクレジットカードとは異なり、ビジネスカード(法人カード)は、事業運営のための経費決済に使われます。
法人だけでなく個人事業主にとっても、個人経費と事業経費を分けて管理できるので便利な存在です。
アメックスからも、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード、正式名称アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードが発行されています。アメックスの豊富なサービスとステータスを、経営者も味わうことができるのです。
アメックス独自のサービスの前に、ビジネスカード全般のメリットを先に見ておきましょう。
●資材調達から通信費、公共料金まで決済できるので、経費管理が容易
●経費の支払いにポイントが付く
●オンライン決済がすぐにできて、サービスの提供もすぐに受けられる
●支払いサイト(締め日と請求日の間の日数)があるので、手持ち資金に頼らず決済ができる
●年会費は経費として計上できる
次に、アメックスの法人カードならではのメリットも見てみましょう。
海外旅行傷害保険
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、海外旅行傷害保険も充実しています。海外出張の際にも安心です。
事前に旅行代金をカード決済しておく必要のある「利用付帯」である点には注意しなければなりませんが、補償額は高額です。
さらに、追加カード会員の家族にも補償があります。
重要な補償を挙げると、次の通りです。
●疾病・傷害の際の医療費・・・300万円
●賠償責任保険金・・・4,000万円
●オンライン決済がすぐにできて、サービスの提供もすぐに受けられる
●救援者費用・・・追加カードも含むカード会員400万円/その家族300万円
「クラウド会計ソフト freee」とのデータ連携
中小企業、個人事業主向けの会計ソフトfreeeを使っている事業者は多いでしょう。アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、この便利なツールとデータ連携ができます。
「ジー・サーチ」月会費無料
「帝国データバンク企業情報」「東京商工リサーチ企業情報」といえば、取引先の情報を得るのに欠かせないビジネスデータバンクです。
これらの情報が、ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」により月会費無料で利用できるのも、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードの大きなメリットです。
福利厚生プログラム「クラブオフ」
クラブオフといえば、リロクラブが提供するよく知られた福利厚生サービスです。アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードなら、クラブオフ年間登録料が無料です。
多くの施設を割引価格で利用できますので、従業員の福利厚生のためにも役立ちます。
空港ラウンジ
アメックスの場合、スタンダードのグリーンカードでも空港のラウンジを無料で利用できます。
これは法人カードの場合も同様です。国内と、ホノルルの空港ラウンジに入れます。空港ラウンジはソフトドリンク無料で電源、Wi-Fi完備のスペースです。
出張時、フライト前に仕事をするにも最適な場所で、従業員にも喜ばれるでしょう。
同伴者1名無料というメリットもあります。
さらに、空港のカードラウンジとまったく違う、豪華な航空会社のラウンジを使える、プライオリティ・パスの無料入手サービスもあります。こちらは基本カードのみの特典です。
ラウンジ利用の際には1回32米ドル支払う必要がありますがアルコールと食事が出るラウンジも多いので、値段的には十分価値があります。
ポイントプログラムの紹介
ここでは、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードのポイントプログラムを確認しておきましょう。アメックスの場合は、一般のカードもビジネスカードも基本同一で、次のような仕組みです。
●100円カード利用ごとに1ポイント
●3年間有効(メンバーシップ・リワード・プラスに加入すると無期限)
●年間参加費 3,300円(税込)支払ってメンバーシップ・リワード・プラスに加入すると、貯めたポイントの交換レートが上がる
社員用に追加カードを発行可能
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、追加カードを発行できます。本カードの年会費は13,200円(税込)ですが、追加カードの年会費は1枚あたり6,600円(税込)です。
追加カードを発行して社員に持たせれば「いつ」「誰が」「いくら」利用したかわかるため、経費管理や事務処理がしやすくなります。また、追加カードで利用した分についてもポイントが貯まるためお得です。
追加カードは本カードと同じ種類となり、3枚以上追加を希望する場合はフリーダイヤル(0120-020444)まで連絡が必要です。
最高500万円のショッピング・プロテクション
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、ショッピング・プロテクションにより万が一の際も安心です。国内外を問わず法人カードを使って購入した商品が、破損や盗難による損害を受けた場合、最高500万円まで補償されます。
多くの商品が対象となるため、国内外の出張時に購入した商品が損害を受けた場合でも安心です。補償内容は以下の通りです。
補償期間:商品購入日から90日間
補償金額:年間最高500万円(カード会員1名につき)
免責金額:1事故につき1万円
リボ払いへの切り替えが可能
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、通常払いだけでなくリボ払いでの返済が可能です。
リボ払いサービス「ペイフレックス あとリボ® for Business」は、申し込み不要で必要なときに使えます。オンラインサービスからリボ払い手続きができ、余裕があるときはリボ残高を一括返済や増額返済もできます。
●できるだけ手元にキャッシュを確保したい
●納税タイミングで出費を減らしたい
●新事業への投資にお金を使いたい
上記のように資金需要がある場合には、ペイフレックス あとリボ® for Businessであとリボ設定することで対応しやすくなります。
このように、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードであれば支払い方法も選択できます。
法人専用運賃で出張できる
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードを持っていれば、出張費用を安く抑え、経費削減を図れます。アメリカン・エキスプレスJALオンラインなら法人専用運賃「eビジネス」を利用できるからです。
eビジネスは、当日まで予約ができいつでも変更やキャンセルが可能です。多様な路線をお得な運賃で搭乗できるため、コスト削減ができます。
また、1ヶ月間の搭乗実績が翌月に請求される毎月締めの後払いなので、会計処理を効率化できます。
発券状況の確認も簡単にできるなど、便利でお得な法人専用運賃で出張できることは、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードを持つメリットです。
ApplePayに対応
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードはApplePayに対応していますので、支払いも手間なくスピーディーに完了できます。
ApplePayは、iPhoneやAppleWatchでかざすだけなので、財布を出す必要はなくカードレスでも買い物や支払いが可能です。
TouchIDやFaceIDによりセキュリティも高く、ApplePayの支払いでもポイントは貯まります。接待や出張でもシンプルでスマートな支払いができます。
海外で利用できる24時間日本語サポート
24時間通話料無料で利用できるサポートサービス「オーバーシーズ・アシスト」が利用できるため海外出張時に困ったことが起きても安心です。
レストランの予約や医療機関の紹介、海外旅行傷害保険の問い合わせ、緊急時の支援など、さまざまなことに対して日本語でサポートをしてくれます。海外出張先で急な旅程変更、病気やけがなどがあった際に頼れる心強いサービスとなります。
手荷物無料宅配サービス
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードを持っていれば、海外出張の出発・帰国時に手荷物無料宅配サービスを利用できます。
手荷物無料宅配サービスは、出発時は自宅〜空港、帰国時は空港〜自宅まで、会員1名につきスーツケース1個を無料で配送するものです。荷物を少なくできるため、帰国後すぐに打ち合わせや接待など仕事に移れます。
手荷物無料宅配サービスの対象空港は、以下の通りです。
・羽田空港(第3ターミナル)
・成田国際空港
・中部国際空港
・関西国際空港
貯まったポイントはマイルやアイテムに交換できる
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、カード利用100円で1ポイントが貯まります。貯まったポイントは、厳選されたアイテムへの交換やマイルへの移行、支払いに使用できます。
主なポイント交換先は、次の通りです。
・人気アイテム
・体験型アイテム
・社会貢献活動チャリティーアイテム
・提携航空会社のマイル
・提携ホテルグループポイント
・指定旅行代理店の旅行商品
・対象店舗の商品券・Eクーポン
・提携ポイント など
このように、さまざまなアイテムにポイントを交換できます。ポイントをマイルやホテル代金、旅行商品代金に充てれば、出張費用を抑えることが可能です。
過去の利用代金明細書をいつでも確認できる
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、過去の利用代金明細書を確認できます。PDF形式なので、出力しやすく、経費チェックや決算書作成の際にも便利です。
利用代金明細書はオンライン上で利用できるため、いつでも好きなときに確認が可能です。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードのデメリット
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは事業運営に威力を発揮しますが、ここでは、デメリットも見ておきましょう。他の法人カードと比べた際の、アメックスのデメリットです。
年会費が高い
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードは、法人カードとしては、やや年会費が高めの設定で、13,200円(税込)します。
個人向けのカードであるアメックスグリーンと同一の年会費です。従業員に持ってもらう追加カードも、1枚6,600円(税込)です。
もっとも、法人カードの年会費は経費として計上できますので、豊富な特典を考え併せると、大きなデメリットでもないでしょう。
利用できないお店がある
信頼のブランドアメックスではありますが、すべてのお店で使えるわけではありません。
VISAやMastercardといった国際プランドとはこの点で差があるのではないでしょうか。
日本では、アメックスブランドはほとんどのカード取扱店舗で利用可能ですがこれは、日本のブランドであるJCBと提携しているためです。
ですが、JCBが使えるオンラインショップで、アメックスが使えないこともあります。ビジネス備品はオンラインショップでそろえることもあると思いますので、使えないと大変困ります。
なかなか、アメックスだけでOKというわけにいかないのはデメリットです。
ポイント還元率は一般的
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードのポイントは、カード利用100円ごとに1ポイントが貯まります。他のクレジットカードと比べ、ポイント還元率や交換レートが特別高いわけではありません。
「とことんポイントを貯めたい」「ポイント還元率を優先して法人カードを選びたい」という方は不満に感じる可能性があります。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードとビジネスゴールドカードの違いとは
アメックスグリーンの上級カードであるアメックスゴールドがあるように、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードの上にも、ゴールドカードがあります。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードです。
こちらの年会費は次の通りです。
・年会費36,300円(税込)
・追加カード13,200円(税込)
年会費が大きく違いますが、こちらビジネス・ゴールド・カードのメリットは何でしょうか。
ビジネス・ゴールド・カードの場合、次のサービスが追加されます。ポイントプログラムには差がないので、サービスに年会費の差を埋めるメリットがあると考えれば、ゴールドにするのもいいでしょう。
・相談次第で、高額利用が可能
・旅行について、「航空機遅延・出張キャンセル時補償」など(海外旅行傷害保険はあまり差がない)
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードが向いている人
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードが向いているのは、次のような人です。
●優待・特典が充実した法人カードを使いたい人
●法人カードを持つことで事務処理を効率化したい人
●補償が充実した法人カードを持ちたい人
●経費削減を図りたい人
上記のような個人事業主、中小企業経営者の方にアメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カードはおすすめです。
まとめ
出張の多いビジネスマンなら、さらに多くの使いみちがあります。
すでに事業運営の実績ある経営者なら、このカードから法人カードを始めてみるのもいいでしょう。気になる方は詳細について公式サイトを確認してみてはいかがでしょうか。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
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