高いステータスを誇る信頼のブランド、アメックスのクレジットカードですが、弱点もあります。
ポイント還元率が、特に初期設定ではかなり低いカードなのです。
そんな中で、決して悪くない還元率になっているのが、マイルへの交換です。本記事では、アメックスで貯めたポイントのマイル移行についてお知らせします。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
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メンバーシップ・リワード・プラス登録で交換しよう
アメックスのポイントプログラムは、メンバーシップ・リワードという名称です。
一部の提携カードを除いて、カード利用によりこのプログラムのポイントが貯まります。
マイルを貯めたい人の場合も、アメックスの場合はまずポイントを貯め、これをマイルに移行します。
この方式の場合、マイルの有効期限(3年)を気にせず、マイルが必要になった際にまとめて移行すればいい利点があります。
さて、マイルに交換するためには、ほぼオプションへの加入が必須となっています。これがメンバーシップ・リワード・プラスです。
年間3,300円(税込)の参加料が必要となっています。メンバーシップ・リワード・プラスに加入することで、次のメリットがあります。
●交換率のアップ
●ポイント有効期限がなくなる
●ボーナスポイントプログラムに参加でき、一部ECショップ(アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン/Yahoo!/JAL等)で100円につき2ポイントのボーナスが付く
なお、ゴールド・プリファードのカード会員様は、メンバーシップ・リワード・プラスおよび対象加盟店で100円=3ポイントが貯まるボーナスポイントプログラムが無料かつ自動的に登録されます。
個人向けプラチナ、ビジネス・プラチナのカード会員様はメンバーシップ・リワード・プラスが無料で登録できるのも魅力です。
メンバーシップ・リワード・プラス登録は毎年でなくていい
それほど高い参加費用ではないものですが、年間3,300円のメンバーシップ・リワード・プラスは年会費と別途発生する費用です。ですが、工夫すれば支出を抑えることもできます。
まずメンバーシップ・リワード・プラス未加入の状態でポイントを貯めます。
1,500ポイント(利用金額15万円以上)程度貯めれば、電子マネーなど交換できる商品が多くあるので、交換します。
一度の交換によって、ポイント有効期限がなくなります。
その後は、何年でも好きなだけポイントを貯めます。マイルが欲しいときに、初めてメンバーシップ・リワード・プラスに加入し、マイルを移行します。移行の翌年は自動更新になるので、自分でメンバーシップ・リワード・プラスの退会手続きをします。
アメックスのポイント還元率
アメックスの基本的なポイント還元率を確認しましょう。
まずカードの決済方法により、ポイントの付与率が3種類あります。
●利用金額100円につき1ポイント・・・基本
●利用金額200円につき1ポイント・・・公共料金・税金支払いの多く
●ポイント対象外・・・NHK、楽天Edyと交通系電子マネーへのチャージ
基本のカード利用で貯めた1ポイントが、最終的にいくらになるかで還元率が出せます。金券や共通ポイントで見ますと、ほぼ3ポイントにつき1円換算での交換率となります。
ですから、アメックスのポイント還元率は300円につき1円貯まるということで、0.33%ということです。
還元率1.0%を超えるクレジットカードも珍しくなくなった昨今、この数字は極めて低いものだといえます。銀行系カードなどでは今でも0.5%が標準ですが、それよりも劣ります。
ですがこの大変低いアメックスの還元率を、高くできるのがマイル移行なのです。
有効期限はあるの?
マイル交換を除くとポイント還元率の低いアメックスですが、メリットもあります。
メンバーシップ・リワードのポイントを一度でも交換すると、以後ポイント無期限となることです。
ですから、最初に少額を交換してから、大きく貯めると期限を気にする必要がありません。
一度も交換しなくても、メンバーシップ・リワード・プラスに加入すればやはりポイント無期限となります。交換を一度もせず、メンバーシップ・リワード・プラスにも入らない場合は、ポイント有効期限は3年です。
アメックスのポイントをマイル交換できる航空会社一覧
アメックスのポイントは、15の航空会社のマイルに移行できます。
その筆頭がANAです。
ANAへのマイル移行は、他の航空会社よりも内容が優遇されています。
●メンバーシップ・リワード・プラス登録済・・・1,000ポイント→1,000マイル
●メンバーシップ・リワード・プラス未登録・・・2,000ポイント→1,000マイル
基本はANAへの移行を考えておくといいでしょう。
ただしANAだけに存在するデメリットもあって、移行可能マイル数の上限があります。1年間に40,000マイルまでしか移行できません。
大きく貯めたい人は気を付けましょう。アメックス利用で貯めたポイントは、他にも次の通り多くの航空会社のマイルに移行できます。
●チャイナエアライン
●デルタ航空
●ヴァージン アトランティック航空
●タイ国際航空
●キャセイパシフィック航空
●シンガポール航空
●ブリティッシュ・エアウェイズ
●スカンジナビア航空
●アリタリア-イタリア航空
●フィンランド航空
●エティハド航空
●エミレーツ航空
●カタール航空
●エールフランス/KLM航空
これらの航空会社へのマイル移行の率は、次の通りです。
●メンバーシップ・リワード・プラス登録済・・・1,250ポイント→1,000マイル
●メンバーシップ・リワード・プラス未登録・・・2,000ポイント→1,000マイル
メンバーシップ・リワード・プラス登録済の人の場合、移行に必要なポイントがANAよりも2割増しとなっています。
マイル移行上限がないので、大きく貯めて移行することができます。
マイル以外への交換はどんなものがあるの?
アメックスのポイントプログラム、メンバーシップ・リワードでの、マイル以外の交換応報を確認しましょう。
交換できる商品は多く、たとえば次のものがあります。
●自転車
●ゴルフ用具
●キャンプ用具
●玩具・ゲーム
商品以外では、代金充当があります。貯まったポイントを、次の料金支払いに充当できます。
●アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン
●日本旅行
●ヨドバシカメラ(商品券に交換)
●高島屋(商品券に交換)
●カード利用後の代金
●一部オンラインショッピング
ただ、もっともわかりやすい交換先は、他のクレジットカードと同様、ポイントや金券でしょう。
メンバーシップ・リワードからポイント・金券に交換
貯まったポイントは、次のアイテム(一例)に交換できます。
●ホテル会員ポイント(Marriott Bonvoy/ヒルトンオナーズ)
●楽天スーパーポイント
●Tポイント
●mazonギフト券
●nanaco
●WAON
●クオカード
●全国百貨店共通商品券
●JCBギフトカード
●ANAスカイコイン
ポイント還元率は、その多くが0.33%です。
メンバーシップ・リワード・プラスに加入すれば、交換先により0.5%から1.0%に交換率が上がります。ただANAマイルにはかないません。
まとめ
さまざまな交換方法のあるアメックスのポイントですが、ANAマイルに移行するのが圧倒的に得になります。
マイル移行の場合はポイント還元率が普通で、それ以外だと見劣りするというのが、アメックスのポイントプログラムです。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー