2017.11.28保険

自分は大丈夫と思っていませんか?「地震保険」とは

Text : 田中 栄二

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2016年4月14日と16日に最大震度7の地震が熊本を襲いました。熊本市の私の家は被害が一番大きかった益城町から約5キロの地域ですが、16日の深夜に家は大きく揺れ、瓦が下に駐車していた車に落ち、外壁はあちこちに亀裂が入り、家の中は食器や本などあらゆるものが散乱し足の踏み場もないほどでした。余震が1日に何度も起き、地下鉄が通るときのようなゴオーっという地鳴りの後に揺れるという感じで本当に恐怖の体験でした。

そのような大きな地震の際に金銭的に助けてくれるのが地震保険です。
地震保険を詳しく見てみましょう。

地震保険の概要

 
地震保険とは被災者の生活の安定を目的とする保険で、対象は住居用の建物と家財です。地震・噴火・津波での損害を補償し、地震が原因の火災も地震保険でしか補償されません。大規模な被害にも対応できるように政府が再保険しています。

契約は火災保険に付帯する方式で火災保険の保険金額の30~50%で加入できます。つまり地震保険に加入するなら火災保険への加入が必要で地震保険のみの契約はできません。
 

支払の査定方法

 
台風被害であれば実際の被害額に対して支払われますが、地震保険の支払いは全く異なり被害の程度に応じて全損・半損・一部損の3区分のみです。支払われる保険金は全損で100%、半損は50%、一部損は5%です。(2017年1月1日以降の契約は半損を大半損60%・小半損30%に細分化し4区分)
 
まず建物の査定は木造建物であれば『基礎・柱・壁・屋根』をそれぞれの被害状況に応じて点数をつけていきます。建物に1000万円の地震保険をつけている場合、その点数が3以上~20未満であれば50万円、20以上~50未満であれば500万円、50以上なら1000万円の保険金が受け取れるわけです。
 
一部損と半損では450万円の差です。これは大きいですよね。査定を保険会社に複数回依頼した方が多いのもこの差が大きいことが要因でした。
 
家財の査定は『食器陶器類・電気器具類・家具類・身の回り品その他・衣類寝具類』の分類ごとに被害状況に応じて点数をつけます。家財に500万円の地震保険をつけていれば、その点数が10以上~30未満であれば25万円、30以上~80未満であれば250万円、80以上な500万円の保険金が受け取れます。
 
現状は片付けをしているので被害の写真をもとに査定しますが、写真を撮っていない方でもできるだけ詳細にヒアリングして査定されていました。
 

建物も大丈夫なら家財も大丈夫?

 
建物での被害が少なかった住宅、地震保険の査定で「被害なし」や「一部損」の住宅でも電化製品が落ちて壊れたり食器棚から食器が割れたりと多くの家で家財には被害を受けています。地震保険で建物は「一部損」だけど家財では「半損」という査定結果の方も多かったようです。
 
つまり耐震に優れている建物でも家財の被害は多かったのです。家財の被害を防ぐには、各家庭で棚を固定する、テレビが落ちないようにするなどの工夫が必要なのですが、残念ながら熊本ではほとんど対応はされていなかったようで被害も大きくなったようです。

建物だけでなく家財にも地震保険を付けていれば、保険金で破損したものの修理や買い替えをすることができます。我が家の建物は半損認定を受けたのですが、あわせて家財に地震保険をつけていたおかげで本当に助かりました。
 
地震保険未加入の方、また建物だけの加入の方も家財の地震保険を検討されてはいかがでしょうか?
 
※地震保険の詳細は損害保険協会の地震保険サイトをご覧ください。
http://www.jishin-hoken.jp/
 
Text/田中栄二 (たなか・えいじ)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP認定者、確定拠出年金相談ねっと認定FP

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田中 栄二

Text:田中 栄二(たなか えいじ)

AFP認定者 
2級DCプランナー
確定拠出年金相談ねっと 認定FP

福岡でのテニスコーチ業で、個々に適した伝え方や問題解決の基礎を学ぶ。その後「保険業は困ったときにこそ必ず人の役に立てる」と誘われ保険代理店の道へ。複数の保険会社・証券会社を取扱う会社に所属し、保障から資産運用までサポートしている。20年の保険業務と15年の証券業務の経験を持つ。「幸せな楽しい老後を送るための資金準備をしませんか?」の思いを伝えるべく確定拠出年金を活用した老後資金作りの相談やサポート業務、資産形成セミナーも行っている。