2017.09.26暮らし

待機児童を社会復帰の諦めの理由にしない

Text : 柴沼 直美

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3人の子どもを抱える筆者は、ほぼ同時期に母親の助けも得られなくなり、一人で子育てをしなければならなくなりました。外働きたいが、面接に行く間でも預かってもらえるところがない。諦める理由なんていくらでも見つかります。諦めるのは簡単ですが、後悔はずっと続きます。後悔したくないママさんのために筆者の経験談をご紹介します。

 

時短も在宅ワークもなかったけれど

 
もともと正社員として仕事をしていた人間にとって、家庭に入って一日中話の通じない乳幼児とだけ一緒にいることは、時に苦痛です。

わが子がかわいいと感じる気持ちは、母親共通の思いですが、これまでの刺激の多い世界から、子どもとだけ過ごすクローズドな世界は、時に疎外感・孤独感にさいなまれ、自分は役に立たない存在、などと下向きの感情が支配します。

筆者が育児を経験した当時は時短や在宅ワークなど多様な働き方が普及していた今とは違い、「外で働く」というスタイルしかありませんでした。それ以前に、どんな場合も面接というプロセスなしで仕事が決まるということはありません。

面接を受けるためには子供を預けなければなりません。預け先を見つけることは容易ではありません。民間のベビーシッターにお願いすると、とんでもないコストがかかってしまいます。

さらに、面接で聞かれることは、「いざとなったらお子さんの預け先をどう確保するのか」という点に絞られます。これらの壁が立ちはだかり、社会復帰そのものを断念しそうになります。

 

終の棲家の前に仮の棲家

 
終の棲家の前に仮の棲家を確保することを考えました。急がば回れです。まず近場で明日からでもすぐに雇ってもらえそうな作業所で職を得ました。

今ならば、コンビニやお弁当屋の店員といった感じでしょうか。雇われた瞬間に自治体に出向いて、「仕事が見つかったので、預け先が見つかり次第すぐに勤務を開始したい」と申請します。自治体の待機児童数によるので何とも言えませんが、「フルタイムで働く」という状態は緊急度(優先度)が高く設定されているので待ちの順位がぐんと上がります。

ほどなく保育園からは受け入れOKの連絡をもらい、その後の転職活動がここから飛躍的にはかどることになりました。

 

コツは自宅からとにかく近いこと

 
最後にこの戦略で気を付けなければならないことを2つ書きます。1つ目は、自宅から近くに見つけることです。最初の職場は終の棲家を見つけるまでの「仮の棲家」なので、自宅から近くお迎えにすぐに行けるところが必須条件です。

2つ目は「仮の棲家」といっても、いつまたお世話になるかわからないこと、自宅から近いことから良好な関係を築いておくことです。

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柴沼 直美

Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com