2017.10.18暮らし

かつての王様IBMが22四半期連続減収

Text : 柴沼 直美

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かつてIBMといえば、世界有数の超スーパー企業としてその名をとどろかせていました。「自分はIBMからの企業派遣だ」と意気揚々と肩で風を切ってキャンパスを闊歩していた若者を何人も見てきました。

そもそも最近はIBMという名前すら色褪せたような印象ですが、ダウ工業株30種平均の1社を構成する優良企業。そんな優等生が22四半期連続の減収という速報に主役交代の感を抱かずにはいられません。

16ビットCPU搭載

 
ITについて、全く知識はなく、あくまで一人の社会人として目線での感想ですが、IBMといえば、文字通りインターナショナル・ビジネス・マシンという社名通り、世界最大級のシステムインテグレーターで、電子計算機の製造からスタートしてPCの開発に移行、16ビットCPU搭載のパーソナルコンピュータを市場導入したことでその名を世界に知らしめた企業だと認識しています。
 
筆者が米国で勉強していたときは1990年初めですが、まだインターネットが普及していなかったのでレポートを書くには必ず大学付属のコンピュータセンターに行かねばならず、そこのマシンはすべてIBM製でした。
それでも当時の学生にとっては、タイプライターではなく、PCで表計算をしながらレポートを仕上げていくことは画期的で自分用にほしいと思いながらも手が出なかった記憶が未だによみがえります。

ハードからソフトへ、ストレージからクラウドへ

 
それが、ウィンドウズの市場導入により、PCの利便性は上がりましたが、同時にメモリ搭載量などが急激に上昇、拡大し、今やストレージはハードというよりクラウドでというのが一般的になってきたように感じます。
 
その時代にIBMも乗っているからこそ、クラウド部門やソフトウェア、さらにはコグニティブ・ビジネスへと注力部門をシフトさせていったのでしょう。

超巨大企業は右を向くにも左を向くにも時間がかかる?

 
しかしながら減収の要因はハードウェア部門であると触れられています。当然ソフトウェアが好調であることも同時に報道はされているものの、IBMほどの巨大企業になれば従業員は米国だけで10万人以上、世界170か国でビジネス展開されているのですから、全世界でどのくらいの従業員数なのか把握できません。
 
これだけの従業員を、ハードからソフトへとシフトさせるにしても機動的に動くのは難しいのかもしれません。

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柴沼 直美

Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com