2017.11.16暮らし

生活保護を受けられる主要4つの条件とは

Text : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 豊田 賢治

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厚生労働省によると、2017年7月に生活保護を受けた「被保護世帯」は「1,641,087世帯」でした。(出典:厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2017/dl/07-01.pdf )
年々増加し続ける生活保護受給者。その仕組みはどうなっているのでしょうか。

今回は生活保護の条件や内容について考えてみましょう。

収入が最低生活費を下回れば受給の可能性あり

 
生活保護を受けるには「収入が最低生活費を満たしていないこと」が条件になります。
 
この最低生活費は、居住地域、世帯人数、家族の年齢などを元に厚生労働大臣が基準を定めています。
 
例えば東京23区では、夫婦2人、小さな子供が2人いる世帯の最低生活費は月額23万円程度。単身世帯の最低生活費は月額13万円程度です。
 
収入がこの最低生活費を下回っている場合、生活保護を受給できる可能性があります。
 
もっとも、ここでいう「収入」は単なる給与等の実収入だけではなく、資産、能力その他を活用して得ることのできる収入、扶養義務者からの援助等を含みますので、注意が必要です。
 
生活保護の申請が通ったとしても、何らかの「収入」がある場合、最低生活費に相当する金額を全額受け取れるわけではありません。
 
アルバイトやパートなどをしている場合、それらの収入が差し引かれて支給されます。また、年金や児童手当をもらっている場合も、同じように差し引かれます。
 

生活保護を受ける条件は主に4つ

 
生活保護を受けるには、主に4つの条件があります。
 
まずは「援助してくれる身内や親族がいないこと」、「全く資産が無いこと」です。
 
「援助してくれる身内や親族がいないこと」を確認するために、申請後役所から三親等以内の親族に連絡が届きます。これが嫌で申請が出来ない人も多いようです。
 
上の2つを満たしたうえで、「収入が最低生活費を満たしていないこと」をクリアし、「病気やけがその他の事情でやむなく働けない」人は生活保護を受けることができます。
 
さらに、働いていても「最低生活費を満たしていないこと」、「援助してくれる身内や親族がいないこと」、「全く資産が無いこと」の条件を満たしている人は生活保護を受けられる可能性があります。
 

生活保護は主に「生活扶助」「住宅扶助」「教育扶助」の3つで構成される

 
生活保護は8種類の扶助で構成されていますが、主要なものは3種類です。
 
○生活扶助・・・衣類や食費、光熱費などの生活するうえでなくてはならない費用に対する給付。
○住宅扶助・・・住宅に関わる費用に対する給付。賃貸物件の賃料などを限度額内で毎月支給。また、持ち家でも引っ越し代や修理費などを必要に応じて支給します。
○教育扶助・・・小学校・中学校に通う義務教育の子供の学習費や教材費、給食費などを子どもの人数に応じて給付。
 
それぞれの事情に合わせて、上記の扶助や支給の加算が行われます。
 

生活保護を受けないためにはライフプランニングが大事

 
生活保護には「親族に知られる」、「自由に貯金ができない」、「ケースワーカーに日常生活を指導される」などのデメリットもあります。
 
行政からの生活指導がとても厳しく、トラブルになるケースも発生しているようです。
 
また、生活保護を受けることで働く意欲をそがれる人が多いことも問題です。
 
本当に困っている人の助けとして頼もしい生活保護ですが、無計画が原因で生活保護しか道が無い・・・というのは悲しいことですね。
 
生活保護を受けることがないように、将来を見据えたライフプランニングを意識しましょう。
 
著:ファイナンシャル フィールド 編集部
監修:東京桜橋法律事務所 豊田賢治 弁護士

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豊田 賢治

監修:豊田 賢治(とよた けんじ)

弁護士

開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
【東京桜橋法律事務所】