2017.10.20ローン

家の購入したい!でも住宅ローンが組めない3つの時期②妊娠

Text : 福島 えみ子

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人生において住宅ローンを組むのがむずかしい時期は、住宅購入を考えたくなる時期と重なることが多いもの。

住宅ローンのハードルが上がる3つの時期を3回にわたり紹介するこの連載。初回は転職前後の時期についてお伝えしました。

2回目となる今回は、妊娠前後の時期のお話です。

 

妊娠したら家を買いたくなる!?

 
転職前後の時期に次いで多いのが、妊娠中や産休中に住宅購入相談にいらっしゃるケース。

「子どもが生まれたら今の家が手狭になるし、この先の住まいを今のうちに整えておきたい」、「子どもが生まれるのをきっかけに、賃貸から持ち家にしておきたい」といった動機をよく耳にします。

なかでも、共働きの女性にとって産休中は絶好の住宅検討時期となるようです。

というのは、共働き女性は普段、仕事に家事負担にととにかく忙しい。そのような中、産休で時間に余裕がある時期に家やお金のことを検討したり整えておいたりしたいと考えるのも無理はありません。

特に初めての産休の場合、出産前にできることは全てしておきたいとの心理も働きがちで、家の購入に向けて資料を熱心に調べたり、物件をあれこれ精力的に見て回ったりする方も多いようです。

 

妊娠中に住宅ローンは組める?

 
一見、絶好のタイミングのように見えるこの時期の住宅購入ですが、妊娠中の住宅ローン審査はその難易度がぐっと上がることは、ご相談にいらっしゃるまでご存知無い方が大半です。

しかし、貸し手である金融機関側から見ると妊娠中というのは“借り手”として非常に不安定と捉えられます。

つまり、「出産後、本当に仕事に復帰するとは限りませんよね?そうなると、ローンが返せる収入があるとは限りませんよね?」と見られるわけです。

実際、復帰を前提に産休・育休に入っていても、育休明けが目前に迫ると小さなわが子と過ごす時間を大切にすべきか職場復帰かを迷い始め、復帰しないことを選ぶ方もいらっしゃいます。

また、滅多に無いことではありますが、生まれた子どもに病気や障害があって仕事に復帰したくてもできない状況に陥る場合もあるかもしれません。

妊娠中の住宅ローンについては、金融機関によって、妊娠中(産休中)・育休中は一律貸さないとしているところもあれば、借りる人の属性や状況次第では考慮してくれるところもあります。

もしくは、必ず職場復帰できて一定の収入が約束される旨の文書を勤務先から取り付ければ審査に応じるところもあります。

 

では妊娠中の住宅購入はどうする?

 
では借りられなければどうする?となったときに、「とにかく家の購入を優先させて夫だけでローンを組みます」というご夫婦も中にはいらっしゃいます。

このタイミングでぜひ家をというお気持ちはわかりますが、共働きであれば、できることなら夫婦共に住宅ローンを組んでおきたいところです。

夫婦で住宅ローンといってもいくつか借り方がありますが、いわゆるペアローンで借りれば、住宅ローン控除も夫婦それぞれで使えますし、もしものときのローンの負担がなくなる団体信用生命保険も夫婦共に対象になるからです。

また、家をという気持ちが先行して、育休復帰後は時短勤務となるため数年は収入が減り、しかも保育園のお金もかかることを見逃しているご夫婦も少なくありません。

この場合、子どもを育てながら“無理なく返していけるか”という視点が非常に重要となります。

妊娠してからではなく、「子どもを持ちたいね」と考え始めたタイミングや、子どもの数や子どもを持つ持たないの目途がついたタイミングで住宅購入を考えるのがマネープランの面ではベストといえます。
 

 
Text:福島 えみ子(ふくしま えみこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表

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福島 えみ子

Text:福島 えみ子(ふくしま えみこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表

大学卒業後、都市銀行に入行。複数の銀行、法律事務所勤務中に、人生の悩みは結局のところお金と密接に関係することを痛感、人生をより幸せで豊かにするお手伝いがしたいとファイナンシャルプランナーに。FP会社にて勤務後、独立。これまで500件以上の個人相談を担当すると共に、セミナー、執筆と幅広く活動。相続・資産運用・住宅相談・リタイヤメントプラン等を得意とし、個人相談にも力を入れる一方で、セミナーや企業研修、執筆を通じてわかりやすくお金の知識を発信することに注力している。

http://mdtheory.co.jp/