最終更新日:2019.03.12 公開日:2018.03.19
資産運用

2017年前半、日本の株式市場が大きく動きそうなポイントは?

2月中旬の米国の予算教書発表から波乱がスタートか

米国の政策運営は2月に提出される予算教書がベースになっています。実は、現在の米国の政策は2016年2月にオバマ前大統領によって提出された予算がベースになって運営されていますが、これがトランプ現大統領の青写真によって運営されるようになるのは2017年10月から。2月に提出された予算教書をたたき台に本格的な政策運営がスタートします。
そこで立ちはだかるのが、理念と現実とのギャップ。そもそも共和党というのは、「小さな政府」を目指していますが、トランプ大統領の唱える「インフラ投資」は大きな政府を目指すことになります。したがって大統領も議会も共和党だからといって議論がスムーズに進むとは限りません。

ヨーロッパでも波乱要因が・・

加えて、3月にはオランダの総選挙、4月にはフランスの大統領選挙と欧州では第二第三のBREXITすら懸念されるような政治イベントが続きます。こうなってくると、有事の円買いというリスクオフモードが浮上します。リスクオフということになれば、安全資産にお金がシフトすることになりますので、国内で支えられている円がより安全:円高シフト、となり、日本株は70%が輸出依存型で構成されていることから、日本株安というシナリオがちらついてきます。

最終的に金融市場の行方を左右するのは景気の良し悪し

前述のような政治イベントによって、短期的(向こう6か月間)には株式市場の下落と円高ドル安へという方向は避けられないとみるべきですが、最終的な金融市場の方向付けを決定づけるのは、経済状況が良いか悪いかということにつきます。株が買われるのはどうしてでしょうか。「企業業績がよくなると予想されるから」です。なぜ企業業績がよくなると予想するのでしょうか。「企業のモノやサービスがよく売れると思うから、すなわち消費(企業活動)が活発だから」ということにほかなりません。
その原点にあてはめれば、現状、世界のGDPの4分の1を占めている米国経済(2017年IMF推計)の状況はほぼ完全雇用が達成できている、米国GDPの7割を占める消費が活発ということはデータが示している通りです。

円安ドル高=日本株高もほぼ自明

それを考えると、米国は金利を引き上げる方向にある反面、日本は超低金利政策を継続している。あるいはせざるを得ない状況なので、金利差を反映して(高い金利がもらえる通貨が選好されますから)ドルは円よりも好まれるというトレンドは崩れないものと考えられます。ひいては、日本の株式市場上場の70%が輸出依存型の企業である性格上、円安ドル高=日本株高、ということもほぼ自明ですね。

投資の最大の注意点、分岐点は時間軸のとりかた

今までのまとめになりますが、1年ぐらいの期間でゆったり構えるスタンスをとった場合と、こまめに売り買いを繰り返す場合とでは、相場環境の解釈の仕方もかわりますね。注意していただきたいのは、長期的な(1年)スパンで考えているつもりでも、2017年上期の世界の政治イベントに振り回されてしまうことです。特に、ヘッジファンドのような投機筋は短期的な収益の獲得を重視します。また取引量もまとまったボリュームになると考えられますから、その波に翻弄されないように注意しましょう。

柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com



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