更新日: 2024.02.29 融資

個人事業主におすすめのローンは? 事業資金として最適なビジネスローン6つをご紹介

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

個人事業主におすすめのローンは? 事業資金として最適なビジネスローン6つをご紹介
個人事業主が事業資金を調達する際は、日本政策金融公庫や銀行、消費者金融などさまざまな借り入れ先が挙げられます。中でも銀行や消費者金融による「ビジネスローン」は手軽に資金が借り入れられる方法で、短期や少額の借り入れに向いているローン商品です。
 
数ある借り入れ先の中でも比較的審査は緩やかですが、手軽に借りやすい分、注意点やデメリットもあり、申し込み前には事前に、条件や金利など詳細情報の確認が重要です。
 
本記事では、個人事業主におすすめのローン商品やメリット、デメリットについて詳しく紹介いたします。
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ローンとは?

「ローン」とは、銀行などの金融機関からお金を借り入れることを指します。個人向けのローンは住宅や自動車の購入、奨学金など高額な資金が必要になる際に利用されますが、個人事業主の場合は創業資金や設備投資など「事業資金」の借り入れにも利用されます。

ローンを利用するには利息がかかるため、借り入れ金額は返済が無理のない額になるようにしなくてはなりません。金利の計算は「借りた資金×金利÷365※×借入日数(※うるう年の場合は、366で計算)」の式で算出されます。

借りたい資金が高額であるほど担保も必要とされますが、本記事では担保がなくても事業資金を借り入れられるビジネスローンを紹介いたします。

個人事業主でローン(事業資金の借り入れ)が必要になる場面

個人事業主がローンを利用する場面は、以下のケースが挙げられます。

●つなぎ融資

●事業拡大

●借り入れのまとめ

 

個人事業主でローンが必要になる場面1:つなぎ融資

「つなぎ融資」とは、売り上げの入金に時間がかかり別の支払いが間に合わない際に利用する一時的な融資を指します。つなぎ融資は住宅ローンや投資にも利用されますが、個人事業主の場合はコロナウイルスや災害による赤字に対しても利用される融資の1つです。

入金の予定はあるのに大きな出費がある日に間に合わない際は、つなぎ融資として借り入れを利用しましょう。

個人事業主でローンが必要になる場面2:事業拡大

「事業拡大」のための人員拡充や店舗の増設なども事業資金を借り入れる場面の1つです。設備投資には高額な資金がかかるため、まとまった融資を受けられる日本政策金融公庫や自治体の融資制度がおすすめの借り入れ先といえます。

個人事業主でローンが必要になる場面3:借り入れのまとめ

「借り入れのまとめ」とは、さまざまな金融機関による借り入れを1本にまとめることを指します。複数の借り入れ先がある場合はそれぞれで金利も返済日も異なり、入金や管理の手間がかかるので、借り入れを1本にすることでより管理しやすく、金利の低い金融機関を選べれば出費もおさえられる点がメリットです。

【個人事業主向け】事業資金の借り入れ方法

個人事業主が事業資金を借り入れる方法は、国や自治体などの「公的機関」からの借り入れと、銀行や消費者金融などの「民間金融機関」の2種類に分けられて、個人事業主向けのビジネスローンは民間金融機関に含まれます。

それぞれでメリットやデメリット、手続きにかかる期間などが異なるため、どの借り入れが適しているかチェックしてみましょう。

国や自治体などの「公的機関」からの借り入れ

国や自治体などの「公的機関」からの借り入れは金利が低いことが特徴で、高額な資金を借り入れても利子等の費用がかかりにくいことと、返済期間も長めに設定されることから利用しやすいローンです。

また国や自治体などの「公的機関」からの借り入れの中でも「日本政策金融公庫」がおすすめです。これから創業する方向けの「新規開業資金」や事業拡大を目指す方向けの「企業活力強化資金」など、さまざまな借り入れプランがあるため、自身に適した制度も見つかりやすいといえるでしょう。

自治体の借り入れでは、自治体と金融機関、信用保証会社の三者が共同しておこなう「制度融資」がおすすめの借り入れ方法です。

本来ならば個人事業主は銀行と1対1の借り入れが難しいですが、制度融資を利用することで信用保証会社の保証も得られて、かかる保証料や金利は一定額、自治体が負担するといった制度であるため、担保のない個人事業主でも金利の低いローンが利用できます。

銀行や消費者金融などの「民間金融機関」からの借り入れ

銀行や消費者金融など「民間金融機関」からの借り入れにおいて、銀行や消費者金融が提供している「ビジネスローン」は個人事業主でも手軽に利用できる借り入れ方法です。

ビジネスローンとは資金使途が事業資金であるローン商品であり、カードローンのような通常のローンよりも借り入れ額の上限金額が高額かつ、年収の3分の1以上を借り入れてはいけないとされている総量規制の対象外になることが大きな特徴です。

通常のカードローンは事業資金への利用が不可とされており、加えて総量規制以上の借り入れができません。ビジネスローンは事業用のローンである特性上、担保を登録してさらに低い金利で高額な融資を受けることも可能です。

ビジネスローンは個人事業主におすすめの借り入れ方法

個人事業主が利用できるローンには公的融資や民間融資などさまざまな種類がありますが、なかでも「ビジネスローン」は手軽かつ審査に通りやすいためおすすめの借り入れ方法です。

国や自治体などの「公的機関」からの借り入れでは、審査に面談が必要になる場合が多く、事業計画書などさまざまな書類を用意して説明する必要があり、審査に自信がない方には向いていません。ビジネスローンであれば個人事業主の利用の場合必要書類も少なく、最短で即日の融資を受けられることもあります。

個人事業主がビジネスローンを利用するメリット

個人事業主がビジネスローンを利用するメリットは以下のとおりになります。公的融資にないメリットも多くあるため、まずどのような特徴があるか詳しくチェックしてみましょう。

個人事業主のビジネスローン利用メリット1:申し込みから融資までが早い

ビジネスローンは主に銀行系と消費者金融系の2種類に分けられます。消費者金融が提供しているビジネスローンは比較的申し込みから融資までのスピードが早く、即日融資が可能な会社も見られます。銀行系の融資でも審査は申し込みから2~3営業日で通知されるケースが一般的で、数日で融資までの手続きが完了します。

そのため急な支払いがあり公的融資による資金調達では間に合わない際は、ビジネスローンが重宝されるでしょう。

個人事業主のビジネスローン利用メリット2:審査が比較的甘い

ビジネスローンの審査は国や自治体などの公的機関からの借り入れと比較すると通りやすく、細かい資金使途が定められていない状態でも申し込めます。国や自治体などの公的機関からの借り入れの場合は審査の申し込みに必要な書類も多く、事業実績や今後の見通し、返済についても重要な審査のポイントとなります。

一方で個人事業主が利用するビジネスローンは、事業計画書や決算書が提出不要で申し込めるローン商品も多く、個人の属性で限度額が定められることもあります。面談時のプレゼンに自信がない方や事業を始めたての方は、公的融資のほかビジネスローンもおすすめの借り入れ先です。

個人事業主のビジネスローン利用メリット3:保証人や担保がなくても申し込める

事業資金を借り入れる際は保証人や担保があるほうが金利が低く、借り入れ限度額が高額になりやすい傾向にあります。特に保証人は必須としている融資制度は多く見られますが、ビジネスローンの場合は保証人不要で申し込めることが一般的で、手軽に借りやすいことがメリットです。

個人事業主のビジネスローン利用メリット4:手続きは来店不要

ビジネスローンは店頭の窓口で申し込むよりも、申し込みから融資までスマートフォン1台で完結するオンライン型融資が一般的です。本人確認書類や事業計画書など提出する書類は写真撮影で送信し、自宅に居ながら手続きが完了できるため、店舗に行く時間がない方にもおすすめの借り入れ方法です。

個人事業主がビジネスローンを利用するデメリット

個人事業主にとってメリットの多いビジネスローンですが、一方で金利や限度額の面では大きなデメリットも存在します。申し込み前にどのような点がデメリットになるか、チェックしておきましょう。

個人事業主のビジネスローン利用デメリット1:金利が高い

ビジネスローンは手軽に申し込めて審査も比較的やさしいですが、金利が高いことが大きなデメリットです。

たとえば、日本政策金融公庫の担保を不要とする融資制度の基準金利は2024年2月1日時点で2.10%~3.30%です。一方で、東京スター銀行の「スタービジネスカードローン」の金利は年4.5%~14.5%となります。

ビジネスローンも下限の金利は低めに設定されているローン商品が多いですが、少額の借り入れでは金利が高くなりやすく、上限の金利に設定されることも珍しくありません。

金利の上限は利息制限法で定められており、借り入れる金額が10万円未満であれば20%、10万円から100万円未満であれば18%、100万円以上の借り入れであれば15%が上限の金利とされています。

そのため金利が高いビジネスローンでも利息制限法以上の金利が定められているところはありませんが、今後の返済で苦労しないためになるべく金利の低い借り入れ先を利用することをおすすめします。ビジネスローンの中でも消費者金融より銀行系のローンのほうが金利が低い傾向にあります。

個人事業主のビジネスローン利用デメリット2:利用限度額が低い

ビジネスローンは利用できる限度額に制限があり、最大300万円~1000万円にしているローン商品が一般的です。しかし、審査に通過しても実際に借りられる額は最低額に設定される可能性もあり、まとまった事業資金を借り入れたい方にとっては向いていないともいえるでしょう。

日本政策金融公庫であれば個人事業主向けでも限度額を7000万円以上にしている融資制度も多く、審査に備えて対策をすることで目標額の借り入れも目指せます。ビジネスローンでは審査の結果が出て限度額が判明してから契約に進むため、目標額にほぼ満たないのであれば別の借り入れ先を探すことをおすすめします。

個人事業主におすすめのビジネスローン6選

ここからは個人事業主におすすめのビジネスローンを6社紹介いたします。それぞれ金利や借り入れ限度額が異なるため、比較しながら利用しやすいビジネスローンを見つけましょう。

図表1(※金利は、年率表記)

銀行名
(事業者名)
東京スター銀行 PayPay銀行 福岡銀行 オリエントコーポレーション AGビジネスサポート
ビジネスローン名称 スタービジネスカードローン ビジネスローン(個人事業主向け) フィンディ CREST for Biz 事業者向けビジネスローン
金利 4.5%~14.5% 1.8%~13.8% 2.0%~14.0% 6.0%~18.0% 3.1%~18.0%
借り入れ限度額 50万円~1000万円 10万円~1000万円 100万円~1000万円 10万円~300万円 50万円~1000万円
申し込み可能年齢 20歳以上69歳以下 20歳以上69歳以下 20歳以上69歳以下
返済方式 残高スライドリボルビング方式 約定返済(一部返済可能) 元金均等毎月返済 元利定額リボルビング方式 元利均等返済・元金一括返済
保証人・担保 不要 不要 不要 不要 原則不要

※東京スター銀行、PayPay銀行、楽天銀行、福岡銀行、オリコ ビジネスローン、AGビジネスサポートを基に作成

個人事業主におすすめのローン1:東京スター銀行

「東京スター銀行」では、不動産を担保とした「スター不動産担保ビジネスローン」と、小口の資金を無担保で調達できる「スタークイックビジネスローン」、「スタービジネスカードローン」、ハワイの不動産を活用して資金を調達できる「ハワイ不動産担保ローン」があります。

中でも、「スタービジネスカードローン」は通常のカードローンのように、契約していれば資金の借り入れが必要になった際に限度額内の金額の融資を受けられる手軽なローン商品です。

融資限度額は50万円から1000万円の間で10万円単位で定められ、審査に通過すれば最低50万円の融資が受けられます。金利は保証料を含んで年4.5%~14.5%と、他のビジネスローンと比較すると少々高めの傾向ですが、アイフル株式会社の保証があるため保証のないビジネスローンよりは審査が通過しやすいと考えられます。

スタービジネスカードローンでは保証審査の承認後、本人確認資料や直近1期分の収入が分かる書類、個人事業開業届済証明書などの提出が必要です。返済方式は残高スライドリボルビング方式で、約定返済日は毎月4日に自動引き落としであるほか、東京スター銀行やゆうちょ銀行のATMから任意の返済も可能です。

任意の返済がない場合、30万円以下の借り入れであれば翌月5000円、30万円から50万円以下であれば翌月1万円の返済と利用残高に応じで返済金額が変わるため、資金に余裕があればすぐに返済してなるべく利息を付けないようにすることが重要です。

手続きに来店は不要ですが、カードローンであるためカードが届いてからATMで引き下ろすか「東京スターダイレクト」によりスマートフォンやPCからの借り入れで現金を引き下ろせます。

個人事業主におすすめのローン2:PayPay銀行

PayPay銀行の「ビジネスローン(個人事業主向け)」は、開業したての個人事業主でも担保や手数料なしで申し込めるビジネスローンです。年1.8%~13.8%の低金利が特徴で、利用限度額が10万円~1000万円であるため、高額な借り入れを希望する方も申し込みやすいビジネスローンです。

返済額は利用残高により決まり、10万円以下であれば元本の利息の合計で毎月2000円、50万円以下であれば毎月1万円の返済となります。全額返済や一部返済も可能であるため、入金があれば早めに返すことも可能です。

約定返済日も10日・20日・月末の中から選べて、他社の借り入れと返済日を合わせたい方にもおすすめのローンです。返済はPayPay銀行の口座から自動引き落としとなるため、返済日までに入金しておく必要があります。

契約後の借り入れ方法はPayPay銀行のマイページから限度額の範囲で入金でき、口座の維持費や手数料もかかりません。すぐに利用しなくても急に出費があった際に引き下ろすことが可能で、保険としても活用できます。

審査の際は本人確認書類以外に事業実態の確認できる資料や所得証明資料が必要になることもありますが、原則は書類提出不要で手軽に申し込める点がメリットです。

また、契約後の返済相談に関しても通話料無料で受け付けているため、返済条件の変更がある際にも利用できます。

個人事業主におすすめのローン4:福岡銀行

福岡銀行ではAIによる事前審査が特徴的なビジネスローン「フィンディ」を取り扱っています。個人事業主や設立1期目の方も利用できて、オンライン申し込みが可能なことから福岡に限らず全国の事業者が利用しているビジネスローンです。

金利は年2.0%~14.0%の固定金利で、融資限度額は100万~1000万円と最低額が高額であることも特徴といえます。返済方法は元金均等毎月返済で、一括繰り上げ返済も可能ですが、一部繰り上げ返済は不可であることには注意しましょう。担保や保証人なしで高額な借入が可能である点は大きなメリットといえるでしょう。

AIによる事前審査は日常的に入出金のある福岡銀行口座が必要ですが、申し込み自体は福岡銀行の口座が無くても可能で、契約後も普段利用している銀行口座に入金されるため、これ以上口座を増やしたくない方にもおすすめです。

一方で福岡銀行の口座を持っていない場合、返済時は振り込み手数料がかかるため、長く利用したい方は福岡銀行の口座を作成することをおすすめします。

福岡銀行を保有していない方は、すでに利用しているビジネス用口座とフィンディと連携して、その口座の入出金情報で審査がおこなわれます。そのため必要書類は事業実態確認資料や本人確認書類など最低限のもので、創業1期目で決算書や確定申告書が無い方でも気軽に利用できる点もメリットです。

また創業1期目から利用できるビジネスローンですが、資金使途は運転資金に限られており、創業資金への利用は不可であることが注意点といえます。

個人事業主におすすめのローン5:オリコ ビジネスローン

消費者金融のオリコの「CREST for Biz」は、個人事業主向けのビジネスローンです。カードローンですがビジネスローンとして利用するものであるため、個人用のカードローンのように総量規制の対象にはならず、運転資金や設備投資に利用できます。

金利は年6.0%~18.0%と比較的高めで、利用可能額により区分されています。利用可能額が30万円であれば金利は年15.0%~18.0%、100万円であれば年7.8%~15.0%の中から審査により決定され、利用可能額が高いほうが金利が低くなりやすいです。

融資限度額は10万円~300万円と比較的低めで、高額な借り入れを希望する方には向いていません。返済方式は残高スライド定額方式と任意に設定できる低額返済コースの2種類から選択でき、いずれの方法でも毎月27日に定額を支払う形となります。

CREST for Bizの入会特典として、入会と同時に借り入れた場合は優遇金利が適用されて、6.0%~18.0%の通常金利から最大2.0%の金利が引き下げられます。

またオリコでは法人・個人事業主向けに原則保証人や担保不要で最高で1000万円の融資を受けられる「ビジネスサポートプラン」も提供しています。CREST for Bizと同様にオンラインの申し込みも可能であるため、店舗改装や設備導入など高額な資金が必要な方はこちらもおすすめです。

個人事業主におすすめのローン6:AGビジネスサポート

「AGビジネスサポート」は個人事業主から法人向けのローンを複数取り扱う消費者金融で、原則担保や保証人なしのビジネスローンやカードローンから、不動産担保ありのビジネスローンや開業支援ローンなど幅広いローン商品を揃えています。

中でも個人事業主が保証人なしで利用できる「事業者向けビジネスローン」では、最高1000万円の融資が最短即日で利用できるスピード重視の内容となっています。69歳以下の個人事業主なら申し込み可能で、確定申告書に営業所得・不動産所得・農業所得のいずれかが記載されている方が対象です。

審査には本人確認書類と確定申告書のほか、必要に応じて事業計画書や資金繰り表の提出を求められる場合もあります。審査の申し込み後は仮審査を経てから必要書類の提出に移るため、即日融資を目指すのであればあらかじめ書類を用意しておくことがおすすめです。

融資限度額は50万円~1000万円であり、契約利率は年3.1%~18.0%の間で設定されます。返済方法は元利均等返済と元金一括返済の2種類から選べることもメリットです。元金一括返済は毎月利息のみを支払って、最終の返済日に元金を一括して返済する方法であり、のちに高額な入金の予定がある方には利用しやすい返済方法といえます。

最短で即日融資が魅力的ですが金利は比較的高めであるため、長期の返済が予想される場合は金利の低いビジネスローンをおすすめします。

また担保となる土地や建物など不動産を有している場合は、AGビジネスサポートの「不動産担保ビジネスローン」もおすすめです。簡易診断は最短1日、融資までは最短3日の手続きで100万円~5億円が融資可能です。

個人事業主がビジネスローンを申し込む際の流れ

個人事業主がビジネスローンを申し込んで融資を受けるまでの一般的な流れは次のとおりとなります。

1:必要書類を用意して申し込む

2:審査の結果を待つ

3:契約に進む

4:任意の金額を引き下ろす

ビジネスローンは公的融資よりも手続きがスムーズで、申し込みから即日~1週間ほどで融資が受けられる事が特徴です。

申し込みに必要な書類はローン商品により異なり、法人の場合は複数の書類が必要になりますが、個人事業主の場合は事業計画書や決算書は必要とされず、本人確認書類と事業の実態を確認できる書類があれば申し込み可能としているビジネスローンが多く見られます。

開業して間もないため確定申告書や決算書が用意できない方でも申し込めるローン商品が多いため、開業したての方もまずは気になるビジネスローンの申し込み条件についてよく確認してみましょう。

個人事業主がビジネスローンを申し込む際の注意点

個人事業主がビジネスローンを申し込む際は、以下の点について注意しましょう。

●複数社の借り入れ

●長期の借り入れ

●申し込み情報の記入ミス

 

ビジネスローンを申し込む際の注意点1:複数社の借り入れ

金融機関はビジネスローンを含めて、誰がどのローンに申し込んだか共有し、確認できるようになっています。たとえば100万円の資金が必要な場合、1つのビジネスローンでは限度額が10万円で足りず他社からも借り入れようとする場合、新たに申し込んだローン会社からは「資金繰りが不安」とされ、審査に通らない可能性もあります。

ビジネスローンを申し込む際の注意点2:長期の借り入れ

ビジネスローンは数ある資金調達方法の中でも、金利が高いことが特徴です。そのため、長期の借り入れは利息の支払いが多くなり、気づかぬうちに出費が増えて事業の圧迫にもつながります。

ビジネスローンを利用する際もなるべく金利の低いローン商品を選ぶことが大切ですが、特に高額な資金を借り入れたいのであれば公的融資の利用も検討しましょう。

ビジネスローンを申し込む際の注意点3:申し込み情報の記入ミス

ビジネスローンを申し込む際の個人情報記入に関しても注意が必要です。誤字や情報にミスがあったり必要な書類が足りていなかったりなどの要素が重なると審査が長引いたり、場合によっては審査に通らなかったりなど悪影響が出る可能性があるため、送信前は必ず入力した情報を確認することが大切です。

個人事業主がビジネスローンの審査に落とされる原因

ビジネスローンの審査に通らない理由は、主に下記の原因が挙げられます。

●返済能力がない

●他社の借り入れや税金の未納がある

●書類や情報の不備

 

ビジネスローン審査に落とされる原因1:返済能力がない

ビジネスローンの審査では、主に事業の規模や業歴、将来性などの事業状況から、個人の信用情報まで審査対象になります。特に開業して間もない個人事業主であれば事業状況の判断ができず、個人の信用情報や収入が判断材料となる事も多いです。

ビジネスローン審査に落とされる原因2:他社の借り入れや税金の未納がある

事業に関しては改善が難しいですが、個人の信用情報であればクレジットカードや他社の借り入れによる滞納をすぐに返済したり、税金の未納は解消したりなど信用の回復により審査に通りやすくなるでしょう。

ビジネスローンは審査の早さによるスピーディな融資が特徴です。審査の結果が早く通知できる理由は、ビジネスローンを取り扱う多くの企業が「スコアリングシステム」を導入してるためとされています。

スコアリングシステムとは申し込み者の年齢や信用情報などを数値化して自動で融資の結果を算出するもので、審査内容はビジネスローンそれぞれで異なります。そのためどのビジネスローンがどの情報を重視しているかは判断できません。

スコアリングシステムにより一定のラインに達していない場合は、自動的に審査に落とされてしまうこともあります。

ビジネスローン審査に落とされる原因3:書類や情報の不備

申し込み情報にミスがあれば連絡もなく審査に落とされる可能性があるため、送信前に見直して不備がないか確認しましょう。

個人事業主におすすめのビジネスローンまとめ

「ビジネスローン」は個人事業主におすすめの資金調達方法の1つです。

申し込みから融資までの手続きはスムーズであり、急な出費で現金がほしい方にはメリットの大きい方法です。しかし、一方で金利は他の資金調達方法よりも高い傾向にあり、長期の借り入れや高額な借入には向いていません。ビジネスローンで借りた資金はなるべく利息が付かないように早めに返済しましょう。

ビジネスローンは公的融資の審査に自信がない方や、いつでも現金を引き下ろせる保険として契約しておきたい方などにおすすめの方法といえます。

出典

日本政策金融公庫 国民生活事業(主要利率一覧表)
日本賃金業協会 5 お借入れの上限金利は、年15%~20%です
東京スター銀行 スタービジネスカードローン
PayPay銀行 ビジネスローン(個人事業主向け)
楽天カード 楽天スーパービジネスローンのご案内
福岡銀行 フィンディ
オリコ CREST for Biz(クレスト フォービズ)
AGビジネスサポート 事業者向けビジネスローン
MRF 用語集

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