最終更新日:2019.03.26 公開日:2018.06.16
家計

お金教育待ったなし!ぼーっとしていては生きられない時代に

唐突ですが、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の違いを説明できますか?

複利の計算はできますか?

「そんなの簡単だよ」と言う人と「わからないけど、それで困ったことない」と言う人に分かれるかと思います。

私はFPの勉強をする前は後者でした。高校時代は美術に明け暮れていたため、分数の計算も忘れていて学び直さなければなりませんでした。

ちなみに答えは

・キャピタルゲイン 資産の売却,値上がりなどで得た利益

・インカムゲイン 利子や配当による利益

・複利計算 元利合計=元本×(1+年利率÷100)n乗

※n=年数

今、学校教育のどこかでこれらを学んでいるのでしょうか。少なくとも私が学生の頃、お金の増やし方を学んだ記憶はありません。それは、お金は労働の対価としてあるもの、という思想のせいでしょう。

あの時代はもう来ないのか

今から18年前のことですが、とても印象に残っていることがあります。郵便局から定額貯金が満期になったお知らせのハガキが来たのです。
 
平成2年にバイトで貯めた10万円を定額貯金にしていたことをすっかり忘れていました。10年預けて16万円になっていました。
 
見ると利率が5%近い数字でした。15年預けていたら倍になる計算です。(実際は10年満期なので、満期後は通常貯金の金利になります)
 
何の努力をしなくとも10年後にお金が1.6倍になる時代に、お金の増やし方を学校で教えるわけがありません。できれば子供にはそんなことは教えたくないという親のほうが多そうです。
 
では、今はどうでしょう。ゆうちょの定額貯金(3年以上)の利率は0.010%です。半年複利で計算して10万円預けた場合の10年後の税引き前の元利合計は10万100円です。
 
10年預けて100円しか増えない時代に生きているのです。
 

インフレになったら老後はどうなる?

つい最近、「日銀は2%の物価上昇目標の達成時期の見通しを削除した」というニュースがありました。つまり、2%達成は難しいということです。
 
消費者目線で考えると物価が上がらなくてよかったと思ってしまいますが、それでは企業は業績が上がらず、賃金も上がりません。政府がインフレを目指している以上、インフレになった時のことを想定しておく必要があります。
 
インフレに傾けば、お金の実質価値はどんどん目減りしていきます。アベノミクスの2%のインフレ目標が順調にいっていれば、1年で物価が1.02倍になるわけですから、10年後には今10万円で買えていたものが、12万1900円出さないと買えなくなるわけです。
 
しかし、インフレによって、自分たちの賃金も上がっていくので、問題ないように思われます。
 
確かに、現役でガンガン稼いでる人にとってはお金の価値が下がろうと、それ以上に給料が増えていれば何の問題もありません。つまりインフレの恩恵を受けられる人(収入のある人)にとってはインフレは怖くありません。
 
怖いのは、インフレの恩恵を受けられない人(年金生活に入った人)たちです。
 
公的年金は物価スライドがあるとはいえ、マクロ経済スライド*1のせいで思ったほど増えず、それを補う私的年金(企業年金、国民年金基金、小規模企業共済、個人年金保険など)は物価スライドがないので、本来想定していた年金収入より実質的な価値は目減りしているわけです。
 
*1:そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組み
 
それらの収入のみで、物価が上がった世界で暮らすわけですから、非常に生活が厳しくなることは想像に難くないでしょう。
 
これに対し政府は「資産運用して自分たちでお金を増やす努力をしてください」という対応を示したわけで、それがNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)の登場に表れています。
 
つまり少子高齢化で年金制度がぐらつき始めている中、「政府に頼らず自己責任でお願いします」と言っているわけです。
 
ならば、学校教育でお金を増やす勉強=金融リテラシーを身につけさせるべきだと思います。
 

厳しい時代をサバイバルするためには

これからの厳しい年金時代をサバイバルするための方法は3つあります。
 
1.資産運用をしてインフレに強い資産を形成する
 
2.インフレなど気にならないくらい現役時代に稼いで蓄えておく。
 
3.自己に投資して、老後も収入を見込めるスキルをつける。
 
この3つともできれば言うことないですが、どれか一つでもやっておかないと老後の安心が得られない時代になってしまいました。
 
なかでも1の資産運用は敷居が低くなっており、政府も「貯蓄から投資へ」と後押ししています。裏を返せば生き残るためにはやらざるを得ない状況まできているということです。
 
また、何があっても「自己責任」という便利な言葉で片付けられるので、金融リテラシーがないと痛い目にあうこともあります。
 
そういう意味でも子供のうちからお金の勉強をすることは決して無駄ではないと思うのです。
 
TEXT:FPwoman 貯金美人になれるお金の習慣
石倉 博子(いしくら ひろこ)
FPwoman Money Writer’s Bank 所属ライター

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FPwoman

執筆者:FPwoman(えふぴーうーまん)

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