最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.11.14
家計

【相談実例】妻の稼ぎがあることを良いことに、浪費する夫の借金を一人で抱え込んでいます。どうすればいい?

ファイナンシャルフィールドのコラムではなかなかみかけませんが、夫婦問題カウンセラーとFPの二刀流で仕事をしている私の元には「夫の金遣いの荒さ」「借金による生活の困窮」「仕事をしてくれない夫との夫婦関係」など、かなりシビアなお金の相談を受けます。
 
多分そんな方々の後ろには、人に話せず困っている人がまだ潜在的にいると思うのですが、一人で悩みを抱えている方はいらっしゃらないでしょうか?
 

働き者の賢い妻に甘える夫

共稼ぎ世帯は、今なお増加傾向となっています。内閣府男女共同参画局の調べによると、2017年度において共稼ぎ世帯は全体の65%で、30数年前の1980年とほぼ構成が逆転しています。
 
夕方のデパ地下では、お惣菜の売り場で仕事を終えた妻たちが買い物をしている姿もよく目にします。また、スーパーマーケットも終了時間が遅くなり、働く女性たちは仕事が終わるやいなや、主婦業が待っています。
 
フルタイムで勤務をしている妻にとっては、帰宅後に夕飯を作るのも大変なことでしょう。それでもお腹を空かした子供や夫のために、一生懸命料理の腕をふるっています。またその後も、後片付けや掃除、朝できなかった洗濯、子供のお風呂に宿題の確認など、一体いつ休むのでしょうか。
 
ここまでくると、悩む暇もなくひたすら家事をするようですが、そんな妻に甘える夫が急増。ふっと虚無感に襲われた時、深い悩みに陥る妻が増えています。
 

家計は半分でも家事負担は妻が大きい

厚生労働省の「人口動態統計」によると、夫婦の年齢差は2010年において「妻が年上23.6%」「同年齢20.2%」「夫1歳上13.8%」で全体の約6割を占めています。そうすると、ほぼ同額~妻の方が年収の高い家庭が多い傾向が。しかし、家事の負担は圧倒的に妻の方が多く、不満を耳にする機会も増えているのが実情です。
 
今の成人男性の親たちは、専業主婦が多い世代ですから、「女が家事をするのは当たり前」という感覚が根付いているのでしょう。そこで妻の稼ぎがあることを良いことに、ゲームやギャンブル、株や仮想通貨にお金をつぎ込み、家計を圧迫する夫もいるのです。
 

夫へ文句を言うものの肝心な事が言えずに悩む妻

そんな夫へはもちろん不満を言いますが、結局自分の財布から不足した分の家計費をだしてしまい穴埋めをする、そしてまた繰り返す夫。妻は文句を言うが逆切れする夫。悪のスパイラルを繰り返してしまう悲しさへ。賢い妻は「恥ずかしくて友人にも相談できない」と言います。
 
仕事と家事をこなす器量が身に付いた分、お金の工面もしてしまいますが、それは解決への糸口には決してならないのは言うまでもありません。文句を言う前に、しっかりと家計のシミュレーションをして、家計のお金の出入りについて物申し、夫へ改善策を申し立てる強さを身に付けていただきたいと思います。
 

民法877条に頼ってみよう

のめり込んでしまうタイプの夫の中には、借金をしたり、働くことを放棄してしまったりする人もいます。そんな夫でも妻は「これ以上逆切れされたくない」と健気に仕事と家事を頑張ってしまい、益々疲弊することに。住宅ローンの返済にも困り、貯金を切り崩してしまう方もいます。
 
もちろん借り換えもできません。そんな時は、一人で頑張らないでください。
 
まずは、家族にSOSを出しましょう。特にご主人のご実家へ。「そんなことできない」と言う方もいますが、このままでは家族共倒れします。
 
ローンの返済を肩代りしてもらうと、相続税の対象になり兼ねませんが、民法877条を頼りに「扶養義務」について考えましょう。
 
民法877条によれば、直系血族と兄弟姉妹には扶養義務があります。未成熟の子や高齢・傷害・病気・失業等のために経済的に自立できない人を支援しなければならない義務のことです。
 
また、扶養されるべき人は、扶養義務を負っている人に対して、経済的援助を求めることができます。なので「経済的援助」であれば相続税の対象にはなりません。ただし、税務署などに問われる場合もあるので、しっかり記録を残して使いきる範囲で援助は受けてください。
 
できる女性ほどなんでも自分で解決しがちです。しかし、家族やしかるべき人に相談をすることは大切なことだと思います。勇気を持って踏み出してください。
 
Text:寺門 美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー

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寺門美和子

執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)

ファイナンシャルプランナー

公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
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