
そんな中、ある家庭では、子どものおこづかいをキャッシュレス化しました。
この家庭を通し、子どものおこづかいをキャッシュレス化するとどうなるのかみてみましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
あっという間にお金を使ってしまう子ども
この家庭のI君は、小学校の頃は必要に応じておこづかいをもらっていました。なぜなら1週間に一度など、細かく分けておこづかいを渡しても、あっという間に使い切ってしまうから。そして、おこづかい帳を渡してもほとんど記入しない…。
しかし、そんなI君も中学校に入学。電車に乗って私立中学に通うことになりました。そうなるとやはり、おこづかいを渡す必要があります。そこで、1週間に500円渡してみたのですが、やはりI君は使い切ってしまいました。しかも、使いみちを言うと叱られると思うのか、教えてくれません。
悩んだお父さんお母さんが思いついたのが、「キャッシュレス」という方法でした。
定期のICカードにお金を入金
通学定期として利用している交通系ICカードに少しずつお金を入れて渡す、と親子で決まりを作りました。
まず入金したのが1000円。最初はやはりうまくいかず、あっという間に1000円を使い切ってしまったI君。しかし、今までと違うのは、何にいくら使ったのか、記録に残るところです。
インターネットでいつ、どこで、いくら使ったのか利用明細を確認すると、帰宅途中、コンビニエンスストアでジュースとスナック、雑誌を買っていたことが発覚!
厳しく両親から叱られ、お金の使いみちを隠してもバレてしまうと理解してから、I君のおかしなお金の使い方は徐々になくなっていきました。
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子どものおこづかいをキャッシュレスにするメリット・デメリット
現在、I君のおこづかいは1ヶ月2000円。2週間に一度、1000円をカードに入れてもらっています。中学校に入学して1年弱、実際に子どものおこづかいをキャッシュレス化してみて感じたメリットとデメリットは、下記の通りです。
【メリット】
・お金の使いみちがハッキリ分かる
・お財布にお金を入れて持ち歩かなくてよいので安心
【デメリット】
・定期券(ICカード)を忘れたり紛失したりしたときに困る
・使えないお店がある
ネット上で何にいくら使ったのか親子で確認できるため、無駄遣いでなかったかどうかの振り返りがしやすくなりました。万が一紛失しても、ネットで決済を止めることもできます。しかも、金額は多いときで1000円です。
一方、定期券にすべてのお金が入っているため、これがないと何も買えない・できない、意外に使えないお店も多い、というのがデメリットと言えます。
おこづかいを通じお金の使い方を学んでほしいのが親の本音
「子どもの生活と学びに関する親子調査2017」によると、小学校低学年のおこづかい平均は549円、高学年は913円、中学生は2213円、高校生は4967円だそうです。
このおこづかいを現金で渡すか、キャッシュレスにするか。親も悩むところだと思います。キャッシュレスにするとお釣りの計算ができなくなる、お金の価値が軽くなるという意見もあります。しかし、多くの親がおこづかいを渡す目的は、おこづかいを大切に使って金銭感覚を磨いてほしいということだと思います。
I君の両親は、「金銭感覚を磨くのは、現金でもキャッシュレスでもどちらでも可能。現金であればしっかりおこづかい帳をつけることで、キャッシュレスであれば使った金額を確認することで、無駄遣いがなかったかチェックできる。どちらがいいかは子どもの性格にもよりますし、最終的には親の判断ではないでしょうか」と言います。
キャッシュレスでおこづかいという方法も金額を少なくして渡すのであれば、これからの時代、考えてみてもよいかもしれません。
出典:ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2017」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部