更新日: 2022.01.20 年収

生活保護は年収どれくらいの生活レベルにあたる?

生活保護は年収どれくらいの生活レベルにあたる?
生活保護について、「どれくらいもらえるのか?」「生活保護費の計算はどのようにすれば良いのか?」など疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
 
資産や能力などを活用しても生活が困窮する方は、生活保護費を受け取れます。ここでは、生活保護の支給金額や計算方法などについて解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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中村将士

監修:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

生活保護とは

生活保護とは、所有する資産や能力などを活用しても生活に困窮する人に対して、経済的な援助を行う国の制度です。最低限度の生活を保障することと自立の助長を図ることを目的としています。
 
「不動産や預貯金などすぐに活用できる資産がない」「就労して生活費を得られない」「年金などの社会保障給付を活用しても必要な生活費を得られない」など生活に困窮する人に対して、その困窮の程度に応じた保護が行われます。
 
生活保護を受給している期間は、毎月収入状況の申告が必要です。また、年数回、福祉事務所のケースワーカーが訪問調査を行います。
 

生活保護の支給金額

支給される生活保護費は「最低生活費から収入を差し引いた金額」で毎月支給されます。例えば、最低生活費が13万円で収入が6万円の場合、生活保護費は7万円となります。
 
最低生活費は、厚生労働大臣が定める基準で計算される金額です。生活扶助や住宅扶助などをもとに計算されており、世帯人数や居住地などでも異なります。
 

生活保護の8つの扶助

最低生活費を構成する扶助は8つの種類に分かれています。8つの扶助の種類と費用、支給内容は図表1のとおりです。
 
【図表1】

生活上の費用 扶助の種類 支給内容
食費、光熱費、被服費など 生活扶助 基準額は「食費などの個人的費用」
「光熱費などの世帯共通費用を合算して算出」。
母子家庭など特定の世帯には加算あり。
家賃 住宅扶助 定められた範囲内で実費支給。
学用品費 教育扶助 定められた基準額を支給。
医療サービス費用 医療扶助 医療機関へ直接支払い
(本人負担なし)。
介護サービス費用 介護扶助 介護事業者へ直接支払い
(本人負担なし)。
出産費用 出産扶助 定められた範囲内で実費支給。
就労に必要なスキル習得にかかる費用 生業扶助 定められた範囲内で実費支給。
葬祭費用 葬祭扶助 定められた範囲内で実費支給。

 
これら8つの費用に対応した扶助基準をもとに、最低生活費が算出されます。
 

支給金額

ここでは、実際に支給される生活保護費について見ていきます。まず、最低生活費の計算方法は、次のとおりです。

・最低生活費=A+B+C+D+E+F

※A:(「生活扶助基準(第1類+第2類)(1)×0.855」または「生活扶助基準(第1類+第2類)(2)」のいずれか高い方)+生活扶助本体における経過的加算
※B:加算額
※C:住宅扶助基準
※D:教育扶助基準、高等学校等修学費
※E:介護扶助基準
※F:医療扶助基準

例えば、東京都(23区)在住の35歳夫婦2人の場合、Aの金額は8万2954円、Bは0円、Cは5万3700円(ただし支給されるのは実費相当)、Dは0円、Eは居宅介護などにかかった費用の平均月額、Fは診療などにかかった費用の平均月額です。
 
したがって、最低生活費用は13万6654円+介護や医療費の平均月額となります。また、3人世帯(33歳、29歳、4歳)の最低生活費は、東京都区部などで15万8760円、地方郡部などで13万9630円です。
 
※上記は概算となりますので実際とは異なる場合があります。
 

生活保護の注意点

支給される生活保護費は地域や世帯状況で異なります。保護費受給中は収入状況を毎月申告し、年に数回ケースワーカーの訪問調査を受ける必要があります。なお、保護費は最低生活費から収入を差し引いた金額です。そのため、常に一定ではありません。
 
また、生活保護を受給する場合、自動車などの資産は原則売却して生活費に充てる必要があります(障害などがある場合は保有が認められる)。
 

東京都区部では年収約240万円の生活保護費を受け取れる場合もある

生活保護費は「最低生活費−収入」で計算され、地域や世帯状況によっても異なります。そのため、保護費が月5万円の場合もあれば、10万円以上の世帯もあります。例えば、東京都区部の3人世帯(33歳、29歳、4歳)の最低生活費は15万8760円です。
 
仮に収入が0円とした場合、年間で約190万円を生活保護費として受け取ることになります。生活保護費は非課税のため手取りで約190万円となり、年収およそ240万円と同じ生活レベルを送ることが可能です。※概算となりますので実際とは異なる場合があります。
 
生活保護申請を検討している場合は、一度、現在住んでいる地域を所轄する福祉事務所の生活保護担当窓口へ相談して保護費の概算などを相談してみると良いでしょう。
 
出典
○ 生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和3年4月)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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