最終更新日: 2019.01.08 公開日: 2017.10.05
相続

お墓のお引越しにためらうのはナンセンス

執筆者 : 柴沼直美


市営での抽選でやっとの思いで手に入れたという墓地、ですが、歳を重ねるごとに礼拝者の高齢化が目立ちます。

ワゴン車で乗り付けて車椅子を押す50代とその親御さんの組み合わせが圧倒的に多く、ひと昔前のように若い夫婦や子ども連れがめっきり減ったという印象をもつのは筆者だけではないでしょう。
柴沼直美

執筆者:

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

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柴沼直美

執筆者:

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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先延ばしにする理由は世間体と見栄

 
よく街中で最近みかける納骨堂。先祖からの遺骨が納められている田舎(金沢)の墓から、都会の納骨堂へ移された長谷さん(55歳、男性仮名)のお話ですが、田舎は今でも村中が自分達のことを知っていて、村にとどまっているご両親のご兄弟は、「墓守をするのは代々家を継いだ長男の役目」という考えが根強く、彼が住んでいる大阪に移すことには非常に抵抗されたそうです。

しかしご両親のご兄弟にしてもかなりの高齢で結局徐々に墓への足は遠のいているという現実と、長谷さんも頻繁に墓守をすることは難しいと判断して、彼の一存で実行しました。

 

決めたら手続きのフォーマットに沿って行動する

 
手順としては、まず引っ越し先の納骨堂と契約を交わします。この際、いろいろなオプションがありますので、納骨堂の方に聞いて、ご自身の状況(何人分納骨する必要があるか)などによって決めます。

次に現在お骨が埋葬されているお墓の役所に改葬許可を申請し、改葬許可を受けます。これは形式的なもので書類に不備がなければ問題はありません。改葬許可申請書の記載事項としては故人の指名、生年月日、本籍等がありますが、わからない場合は役所に問い合わせれば教えてもらえます。

長谷さんの場合は、先祖代々の土地にお墓がありましたので不要ですが、そうでない場合は墓地管理者から証明印をもらう必要があります。申請書に基づき改葬許可証が発行されたら、それを納骨堂に提出して田舎のお墓からお骨を移します。この時のお勤めについては現在の寺院に相談して進めます。手順はシンプです。

 

結果的には、引っ越しをして困ったことは何もない

 
長谷さんは、すべてが終わってから亡くなったご両親のご兄弟に事情を説明したそうです。頻繁に長谷さんが参拝できることや、何より、これから長谷さん自身も歳をとって今後のことが気がかりだった不安が解消されてすっきりしたとのことです。

どうしても心情的なこだわりが邪魔をして行動に踏み切れないケースが多々見受けられますが、先延ばしにしてどうしようもなくなってからあたふたするほうが、ご先祖様には失礼かもしれません。



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