最終更新日:2019.05.17 公開日:2018.11.25
相続

先延ばしにすればするほど火種も増える面倒な遺産相続。実際いつまでにすればいいの?

親族が亡くなり、あわただしくお葬式や納骨を済ませたかと思えば、息をつく間もなく考えなくてはならないのが「相続」のこと。相続人が多ければそれだけ大変です。
 
今はあまり生臭い話はしたくないと後回しにしていると、トラブルも増えてきます。相続はいつまでにしたらいいのでしょう。
 
田中恭子

執筆者:

Text:田中恭子(たなか きょうこ)

フリーランス・エディター&ライター

北海道大学卒業後、メーカー勤務を経て出版業界へ。自身の経験を生かした旅行、
アウトドア、ライフスタイル、自然などを得意とするが、ジャンル問わず、多方面
で活躍。

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柴沼直美

執筆者:

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監修:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com

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田中恭子

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アウトドア、ライフスタイル、自然などを得意とするが、ジャンル問わず、多方面
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キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
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借金が残された場合、相続放棄は速やかに

まず、亡くなった人が借金を抱えていた場合など、相続放棄をするのは原則3カ月以内。それを怠っていると、借金を相続して、代わりに支払っていかなくてはならなくなります。
 
借金はあるけれど不動産がいくつかあるなど、遺産の調査に時間がかかる場合は延長もできます。
 

相続税申告は10カ月後まで

さらに、相続税は、相続のあることを知った翌日から10カ月以内に申告しなくてはなりません。これを過ぎると延滞金が発生します。
 
相続税は、3000万円+600万円×法廷相続人の数、を超える財産を相続する場合に発生します。法定相続人が1人であれば3600万円、3人であれば4800万円。2015年に相続税の基礎控除額が減額され、相続税を支払わなければならない人が増えましたが、それでも全体の8%程度です。
 
ただ、相続財産には不動産や株、自動車、ゴルフの会員権なども含まれますので、現金が少なくても不動産価値の高い土地を相続する場合など、相続税が払えずに四苦八苦する人も出てくるわけです。
 

遺産分割までの預貯金の凍結。しかし「仮払い制度」を創設

預貯金は、銀行が口座名義人の死亡を把握した時点で凍結されます。遺産分割前に相続人の誰かが勝手に貯金を引き出してトラブルになることを避けるためです。凍結された口座からは、親族であってもお金を引き出すことはできず、また公共料金の引き落としなどもできなくなります。
 
凍結を解除するには、銀行から相続手続依頼書の用紙をもらい、相続人全員の印鑑証明と戸籍謄本、故人の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍謄本)、故人の通帳などをそろえて提出します。ちなみに、戸籍謄本や印鑑証明などの書類は銀行でコピーをとって、原本は返してもらえることが多いので、相続する銀行や財産の数だけ書類を用意する必要はありません。
 
通帳が見つからないなど、故人の預貯金の額がはっきりしない場合も、こうした手続きを踏めば銀行で調べてもらえます。
 
書類に不備がなければ、2〜3週間ほどで指定された口座(複数も可)に故人の預貯金が振り込まれます。現金で受け取ることも可能です。
 
しかし、相続人全員の必要書類を取り寄せこの「遺産分割」を済ませるにはそれなりに時間がかかるものです。実際には死後すぐに葬儀費用や医療費の精算など、大きなお金が動き、さらには、故人の扶養を受けていた家族の当面の生活費だって待ってくれません。
 
そのため、2019年から相続法が改正され、「仮払い制度」が創設されることになりました。法定相続分の3分の1までの金額なら相続人単独で引き出せるようになるのです。もちろん、引き出す前の金額が「相続財産」です。
 

相続に明確な期限はないけれど、先延ばしはトラブルの元

預貯金の相続に明確な期限はありませんが、相続税の申告と同じく10カ月以内に行うのがベストです。凍結されたまま放っておくと、10年で時効消滅するという可能性もあります。
 
不動産の名義変更(相続登記)にも期限がありません。不動産評価額の0.4%の「登録免許税」がかかったり、煩雑な手続きを司法書士に依頼するとまた報酬の支払いが発生したりと、お金も時間もかかるため、現状では、相続人が登記手続きをせずに、亡くなった被相続人に代わって固定資産税の納付を続けているケースが散見されます。
 
それでも法律違反ということはないのですが、相続人の誰かが認知症になったり、いつのまにか相続人が子どもの代にまで及んだりなど、複雑になってトラブルに発展しやすいので、早めの相続登記をお薦めします。
 
故人をしのび、相続人同士が顔を合わせる機会が多いうちに、最後の整理としてきちんと話し合っておくとよいでしょう。残された財産をきちんと平和に分け合うことができれば、故人も喜ぶのではないでしょうか。
 
Text:田中 恭子(たなか きょうこ)
フリーランス・エディター&ライター

監修:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者

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