最終更新日:2019.01.10 公開日:2017.12.09
保険

旦那が倒れた入院半年 生活どうしよう。そんなとき助かる保険

某保険会社のCM、
【ケガや病気で働けなくなった場合に月々の給与をサポートする保険】。
ファイナンシャルプランナーとして、お客様からのご相談を受けていると、
「あのCMの保険って、どんな保険ですか?」
とご相談を受けることが増えた印象があります。
みなさん、興味があるというか、心配なんだなぁ~と感じます。

つまり、人々の心の中にある潜在的ニーズをCMが喚起している状態ですね。CMとしては、まずは、大成功ですね。

しかし、CMだけでは詳細がわからない。どんな状態になったらお金がもらえるのか?そもそも、どれくらい必要なのか?
情報を整理しつつ、解説をしていきましょう。

働けなくなった場合の生活を想像してみる

何らかの病気やケガが原因で、今まで通り仕事ができなくなってしまったら…。
職業や仕事内容、職場環境にもよりますが、本格的な仕事復帰までに時間がかかったり、一時的に収入が減少したり、転職を余儀なくされたりという状況もあるかもしれません。そんな状況になったとき、ご自身や家族の生活はどうでしょう?かかる生活費は減るでしょうか?
 
基本的に、生活費は減らないですよね。住居費、食費、教育費など、支出はおおむね今まで通り。どちらかと言うと、医療費やリハビリに必要な費用など、支出が増えることが想定されます。健康であれば、収入と支出でバランスがとれていた家計収支が一気にバランスを崩しませんか?
 
しかし、そのような状態になったとき、現在、みなさんが加入している保険から、お金はもらえるでしょうか?多くの方が加入している死亡保険、医療保険、がん保険から、果たしていくらのお金がもらえるでしょうか?
 
それは、月々の収入減少を、どれくらいの期間補える金額でしょうか?または、収入減少期間中に切り崩すだけの貯蓄額はありますか?

保険とは、万が一のときの経済的なリスクに対しての備えです。今回は、『ケガや病気で働けなくなったとき』のご自身の生活やご家族の生活を想像してみることから、この保険の必要度を考えてみましょう。
 

働けなくなった場合の収入を算出する

一方、そのような状態になったとき、今まではもらっていなかった定期的収入が新たに発生します。健康保険からの傷病手当と、国民年金や厚生年金からの障害年金です。
 
■健康保険から
健康保険からは、(支払い要件を満たせば)最大18ヶ月間、傷病手当金として、
(支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額)÷30×2/3
が支払われます。
(全国健康保険協会HP参照)https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3040/r139
分かりやすく言うと、月給料の3分の2の金額が1年半の間、もらえます。
因みに、国民健康保険には、この傷病手当の制度はないので、自営業の方は、注意が必要です。
また、この傷病手当金は業務外の事由による病気やケガのための療養であることが支払いの条件となります。業務中の事由による場合は、労災保険からの給付が該当します。(支払い要件等は異なります)
 
■障害年金から
次に、国民年金からもらえるお金、障害基礎年金について確認しましょう。
一定の要件を満たせば、1級障害認定の場合、年間で779,300円×1.25+子の加算、2級障害認定の場合、年間で779,300円+子の加算 が64歳まで毎年支払われます。子の加算は、第2子までは各224,300円、第3子以降は各74,800円です。(2017年4月現在)
(日本年金機構HP参照) http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html
 
■障害厚生年金から
最後に、厚生年金からもらえるお金、障害厚生年金についてです。
これは、厚生年金の加入者が対象となります。もらえる金額の計算は、それぞれの方の収入や厚生年金加入期間、加入時期によって、計算方法が非常に複雑です。

よって、ここでは詳細の説明は割愛しますが、大学卒業後、就職と同時に厚生年金に加入、10年経過(現在33歳)、報酬月額が30万円の場合、2級障害認定で、年間で約49万円がもらえます。1級障害認定でこれの1.25倍、障害厚生年金は3級障害認定でもお金がもらえます。
 
そして、所定の配偶者があれば、1級と2級該当者のみ、224,300円の加算があります。(2017年4月現在)
(日本年金機構HP参照)http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html 
 
現在、月々かかっている生活費から、上記のもらえるお金を引いた差額が、働けなくなった時の経済的リスクになります。それらの差額を補えるだけの貯蓄があれば、または、現在加入している保険から支払われる保険金で補える額であれば、新たな備えは必要なしと判断できます。
 
そして、みなさんお気づきの通り、会社員の方は、公的保障が比較的手厚く、自営業の方は、若干心もとないというのが現状です。特に、自営業でお仕事をされている方は、この《働けなくなったときの保険》を検討する必要性が大いにあると、筆者は考えています。そして、会社員の方で、貯蓄額にそれほど余裕がない方も、一度、保険の見直しも含めて検討なさってもよいと思います。
 

この保険を検討するときに注意したいこと

さて、《ケガや病気で働けなくなったときの備え》の必要度の点検方法について、お話してきました。
最後に、この種類の備えを保険で検討するときの注意点をお伝えしておきます。注意すべきポイントは、『どんな状態になったら、保険会社からお金がもらえるか』です。

死亡保険や医療保険、がん保険などは、『どんな状態になったらお金がもらえるか』は、比較的明確です。一方、この《働けなくなった時の保険》は、『働けなくなったとき』の定義づけが保険会社によって、様々なのです。
はっきり言って、非常に分かりづらい。提案された商品について、『どんな状態になったらお金がもらえるのか』を、各自、十分理解して、納得した上で、契約を決定するようにしましょう。
 
また、商品によっては、働けない状態であることを証明する書類を毎月提出しないとお金がもらえなかったり、働けない状態が解消されたらお金の給付が止まってしまったり、保険金の支払いの該当になった後も月々の保険料の負担は続いたりという具合に、各社、特色というかカラクリも!?いろいろあります。保険料と保障内容を注意深く見比べて、ご自身のニーズに合ったものを選ぶことをアドバイスいたします。
 
保険は、人生の中で、マイホームに次いで高額な買い物です。だからこそ、しっかり内容を吟味して、自分にとって価値ある保険を選びたいものですね。
でも、保険は複雑で難しい、自分にとってどんな保険が必要か、どれを選べばよいのかわからないという方は、是非、信頼できるファイナンシャルプランナーにご相談されることをお勧めします。
 
Text:平田 純子(ひらた じゅんこ)
CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、2級建築士、インテリアコーディネーター

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平田純子

執筆者:平田純子(ひらた じゅんこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、2級建築士、インテリアコーディネーター
大阪市立大学・生活科学部・住居学科卒業。電機メーカーで商品企画の仕事を経て、好きが高じて、株式会社良品計画に中途入社。無印良品の店舗にて、家具やカーテン、照明のコーディネート提案を得意とする店長として10年以上勤務。しかしある時、お金に無計画・無頓着に過ごした自身のこれまでの人生を振り返り、後悔の念。豊かな人生を送るために、ライフプランニングの必要性を痛感。その必要性をより多くの人に伝えたいとの思いで、ファイナンシャルプランナーを志す。
現在、ファイナンシャルプランナーとして、ライフプランとキャッシュフロー分析・アドバイスを個別相談で行う傍ら、セミナー講師,や執筆も行う。得意分野はライフプラン(資金計画)、生命保険見直し、資産形成・運用。お金の相談に加えて、インテリア計画や片付け、収納計画についても、ご要望に応じて相談を承っている。
https://hataraku-okane.com/



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