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2018.02.07暮らし

知らなきゃ損する 介護費用を減らせるしくみとは(2)

Text : 新美 昌也

キーワード :

知らないと後悔する「介護費用を軽減するしくみ」(1)では、利用者負担を軽減するしくみとして、「高額介護(介護予防)サービス費」と「高額医療・高額介護合算療養費制度」についてポイントを見てきました。

今回は、「介護保険施設への入所・短期入所時の食費・居住費(滞在費)の軽減制度」、「保険料の支払いに困った場合」、「所得控除の活用」についてポイントをお伝えします。

介護保険施設への入所・短期入所時の食費・居住費(滞在費)の軽減制度

特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(以上介護保険3施設)、デイサービス、ショートステイ等で利用した、日常生活費・居住費(滞在費)・食費などは、利用者の10割負担です。
 
そこで、低所得の方でも施設の利用が困難にならないように、所得に応じた自己負担額の上限を設定し、これを超える利用者負担が生じないようにしています。超えた分は申請により「特定入所者介護サービス費」として介護保険から給付されます(補足給付)。
 
この軽減を受けるには、介護保険課に申請して「介護保険負担限度額認定証」の交付を受け事業者に提示することが必要です。介護保険3施設やショートステイは対象ですが、デイサービスは対象外です。世帯分離をしても配偶者の所得が住民税課税の場合は、対象外です。
 
また、本人の預貯金が一定額以上(ひとり暮らし1,000万円以上、夫婦世帯2,000万円以上)ある場合も対象外です。負債は相殺されます。
 

保険料の支払いに困った場合

特別な理由もなく保険料を1年以上滞納すると、介護サービスを利用する際に一旦費用を全額負担することになります。その後、滞納分の納付が完了後、申請により、一旦負担した分の原則9割が返還されます。1年6ヶ月以上滞納すると、費用の全額自己負担に加え、返還される原則9割分の一部もしくは全部一が時的に差し止められます。
 
つまり、払い戻しの請求をしても、9割部分が戻って来なくなります。2年以上滞納すると、介護サービスを利用した際の自己負担分が原則1割だったものが3割負担へと引き上げられます。また、高額介護サービス費が支払われなくなる場合があります。
 
このように保険料の滞納には大きなペナルティーが課されます。
災害で一定の被害を受けた、失業等で所得が減少した、低所得、自宅の住み替えで、売却資金を新居の購入に充てたなどの場合、介護保険料減免を受けられる場合があります。介護保険の担当窓口に相談しましょう。
 

所得控除の活用

第1号被保険者は、介護保険上の「非課税」や「低所得」になることで、以下の金額が抑えられる可能性があります。
・保険料
・高額介護サービス費の限度額
・介護保険施設での食費、居住費
など
医療費控除などの所得控除を面倒くさらずに活用しましょう。
 
◆医療費控除
まず、医療費控除(所得控除)から見てみましょう。医療費控除額(最高200万円)は「、実際に支払った医療費-保険金など補填額-上限10万円(所得金額の5%)」です。医療費控除を受けるには確定申告が必要です。
 
医療費控除の対象になる介護費用には以下のものがあります。
 
*居宅サービス(予防給付は除く)の費用
・訪問看護などの医療系サービスの自己負担分が対象となります。訪問介護(生活援助中心型を除く)は、上記のサービスと併用するときのみ対象となります。
 
*施設サービスの費用
・特別養護老人ホーム
 
*施設サービスの対価(介護サービス費、食費及び居住費)として支払った額の2分の1に相当する額が対象です。
・介護老人保健施設と介護療養型医療施設
 
*施設サービスの対価(介護サービス費、食費及び居住費)として支払った額が対象です。
*その他の費用
紙おむつ代も医師が発行する「おむつ使用証明書」があれば対象となります。
病院に通うタクシー代(公共の交通機関の利用が困難など)も対象です。
 
なお、納税者(息子など)が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族(親)のために支払った介護費用も医療費控除の対象となります。介護保険3施設の施設サービスの対価(介護サービス費、食費及び居住費)は高額になります。親に仕送りなどしていれば、息子等が支払うことも検討してみてはいかがでしょうか。
 
◆障害者控除
身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳等の交付を受けられない人でも、要支援・要介護認定を受けている65歳以上の方で「身体の障害または認知症の状態が障害者に準ずると市長などが認定した方」は、申告することで障害者控除を受けることができる「障害者控除対象者認定書」が交付され、障害者控除を受けることが可能です。
 
◆介護保険料
支払った介護保険料は社会保険料として所得から控除できます。なお、第1号被保険者(65歳以上)の保険料が年金から天引きされている場合は、被保険者本人に限り申告が認められています。
 
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

新美 昌也

Text:新美 昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。
http://fp-trc.com/